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美しく、尊きもの
「ムーンリバー」、それはミシシッピー川を舞台としたハックルベリー・フィンとジムの冒険を歌ったものです。父親からの虐待とか、(犯罪ではないのに)奴隷の脱走、沈没船に乗り込んで金目のものを探そうととか、詐欺師と一緒に一儲け、とか。今の人たちには、共感するものもない下世話な物語かもしれない。それでもハックルベリー・フィンが見つけた美しいもの、絶対に失ってはならないもの、それが「友情」。その情緒に感銘を受けるアメリカの時代もあった。そして貧しい日本にもあったであろう。何を歌っているのかわからないことばの数々が、ガムランにただようのは、言葉が把握出来ない、ひるがえして言えば、まだことばに左右されない子どもの時代のような情景を思い出してもらえれば、と思います。
桜井真樹子