
日本遺産取り消しの——太宰府の歴史をどう守る?
「古代日本の『西の都』」として日本遺産に認定されていた太宰府が、その認定を取り消されることになったというニュースが飛び込んできました。
太宰府天満宮や大宰府政庁跡を含むこの遺産が消えるというのは、地元の人々や歴史ファンにとって衝撃的な出来事なのかもしれませんね。
太宰府天満宮だけじゃない——本当の太宰府の魅力
太宰府と聞けば、多くの人がまず「太宰府天満宮」を思い浮かべると思います。
確かに、受験シーズンになれば全国から合格祈願の参拝客が訪れ、観光地としての存在感は抜群です。でも、太宰府は天満宮だけの街ではありません。
たとえば、「大宰府政庁跡」
筑紫野や太宰府に住んでいたら小学生のころ、遠足や社会科見学で何度も訪れた人も多いのではないでしょうか。私も小学生の頃は毎年訪れていました。
何もない広場に見えるけれど、かつてここは九州全体を統括する政治の中心地だった場所。
7世紀後半から12世紀にかけて、ここで外交や軍事、経済の要となる政策が決定されていたようです。
日本遺産の取り消しって何が問題?
そもそも日本遺産とは、文化庁が認定する「歴史的・文化的価値のあるストーリー」を持つ地域のこと。
2015年に始まったこの制度では、文化財単体ではなく、複数の資産をストーリーとしてまとめて認定するのが特徴です。
しかし、今回の取り消しの背景には「管理体制の不備」や「PR不足」といった課題があったと言われています。
確かに、日本遺産に登録されたからといって、必ずしもそれが十分に活用されるとは限りませんし、PRされている光景を福岡に住んでいながら一切知りませんでした。
確かに地域の関心が薄れてしまえば、文化庁も「認定を維持できない」と判断することになりますよね。
これは太宰府だけの問題ではなく、今後、日本各地で日本遺産に認定されたものの、その後うまく活用されず、結果的に認定が取り消されるケースが増えてくると思います。
太宰府の歴史を守るためにできること
では、このまま太宰府の歴史的価値が薄れてしまうのを見過ごすしかないのでしょうか。
むしろ、今こそ新しいアプローチが求められているのではないかと思いました。
1. デジタル技術を活用した観光促進
たとえば、VRやAR技術を使って「当時の大宰府」を再現するのはどうでしょう? すでにいくつかのプロジェクトが進んでいるが、もっと大規模なものになれば、歴史に興味がない人でも楽しめる観光コンテンツになり得ます。
また、SNSを活用した情報発信も重要ですね。
歴史好きだけでなく、若い世代に向けた発信を強化することで、新しい観光客を呼び込むことができるかもしれません。
2. 地元の人々が「語る」場を増やす
太宰府の歴史を語り継ぐには、地元の人々の力が必要です。
高齢化社会の今、語り継ぐということがとても大事になってきます。
観光客向けのガイドツアーを充実させたり、地域の人が主体となって歴史講座を開くなど、「伝える場」を増やすことが重要になりますね。
また、歴史をもっと身近に感じてもらうために、小中学生向けのワークショップを開催するのも一つの手かと思います。
自分たちの街の歴史を知ることで、次世代にも太宰府の価値が受け継がれていくでしょう。
3. 「太宰府=天満宮」のイメージを変える
現状、多くの観光客が「太宰府=天満宮」と認識しているのは事実です。
しかし、それだけでは街全体の観光活性化にはつながらないので、「大宰府政庁跡」や「観世音寺」、さらには「水城跡」など、歴史的に価値のあるスポットのアピールが必要です。
それらをセットで巡るルートを提案したり、歴史ドラマや映画のロケ地として活用するなど、もっと多角的なPRが必要ですね。
まとめ:これからの太宰府の未来
日本遺産の認定が取り消されたことは残念なニュースではあるが、それで太宰府の歴史が消えてしまうわけではありません。
むしろ、これをきっかけに「どうやって歴史を伝えていくのか」を考え直すタイミングなのかもしれませんね。
みなさんは、このニュースをどう受け止めましたか? そして、太宰府の歴史を守るために、どんなことができると思いますか?
ぜひ、コメントで意見を聞かせてください! そして、この記事が役に立ったと思ったら「スキ」を押してもらえると嬉しいです!