夏の愛媛の高校野球展望 〜公立復権の風吹く〜

今年も暑い夏がやってくる。去年は情報が少なかったのと気が乗らなかったので、夏の展望みたいな記事は書かなかったが、今年は久しぶりに書いてみようという気になった。

それもこれも、今年の愛媛に「公立校の復権」という、ここ数年とは違った面白い潮流が生まれ始めたからだ。
いや別に個人としては私立がどうとか公立が正義とか心底どーでもいいのだが、一応の括りとして「私立・公立」と分けさせて頂きたい。

で、話を戻すが実を言うと去年あたりから「公立復権」の流れは来ていたと筆者は思う。
「え?去年は春に聖カタリナ・夏は新田が甲子園に出たじゃないか」と思うかもしれない。
しかし確かに水面下でそれは起こっていた。
暴言や体罰といった私立の指導者の不祥事と、その割には奮わない結果。公立の指導者の異動、県内中学生の進路の変化など。様々な要因が絡み合い時代は移っていっている。

さて、それではそういった話をしながら個人的注目チームと注目選手を書いていこうと思う。
⭐︎注目選手(黒太文字の選手以外)

まずはじめはやはりこのチームから。
春の愛媛大会を17年振りに優勝した松山商業
2020年に今治西で指導していた大野康哉監督が松山商へ異動して3年目。当初衝撃的なニュースとして騒がれた異動だったが、正直個人的には「大して変わる事はないだろう」と思っていた。大野監督の気質も松山商というチームも。
しかしそんな予想とは裏腹に、松山商は安定した成績をおさめていく。
20年夏ベスト8
21年夏ベスト4
22年春優勝
大野監督が就任してからというもの、県大会で毎回ベスト8以上進出している。
近畿大へ進学した松崎来雅という好左腕がいたとはいえ、去年の戦力で夏ベスト4へ行けたのは驚きだった。「高校野球は監督が9割」とはよく言ったものだと思う。
そうして蒔かれた種は今、着実に芽を出し伸び始めている。
県内から有望な中学生が入り始め、部員数も年々上昇。今の松山商は確実に「県内の中学球児が進学したい」チームになっている。
今までも「親や指導者がOBだったから」という理由で来る子は多かったが、そうでなくても行きたい学校になってくるのではないかと思う。
元々地元人気がある公立で、これだけ安定した結果出してりゃそりゃそうだ。
今年はどうか分からないが、この良い流れが続いていけば間違いなく3年以内には春か夏に甲子園に出られると筆者は思っている(他校に圧倒的な選手が出るとか不祥事でもない限り)。

さて、前置きが長くなったがそんな今年の松山商がどんなチームなのか書いていこうと思う。
秋の段階では「守備のチーム」という印象だった。動きに迷いがなくキビキビとしていて、自分たちの守備に自信を持ってプレーしているのが分かる。そんなチームだった。
しかしこの春は一転して「打」のチームへと変貌していた。
「え?これほんとに『大野監督』が指揮してる『松山商業』なんですか?」と言いたくなるぐらいには打力のあるチームだった。
明らかに打者のスイングが秋と春で違うし、安易にバントもしなくなっている。
投手力の弱さを補うためなのか、監督に指導法と心境の変化があったのか定かではないが、ともかく嬉しい変化である。
特に4番の西岡と7番あたりを打つ日野(裕)は中々のスイングの鋭さを見せていた。
また脚のある選手も多く走塁で相手を乱すことも出来ていた。
逆に守備では送球ミスが相次ぎ若干の不安を残した。打球速度の上がる夏には更なる守備向上が必要になるだろう。
投手はMAX142キロ(らしいけどそんな速いようには見えない)清家瑛(168/68・3年)を軸に複数の投手がいるが安心感のある投手は居ない。1年生も含めた新しい戦力が出てくるか期待したい。
⭐︎注目選手
・日野竣介(二・173/68・3年)
安定感のある守備。縁の下の力持ち。
・日野裕一郎(右・177/70・3年)
ムラっけこそあるがパワーや肩の良さを見るにチーム1のポテンシャルを持つ選手。
・西岡龍樹(捕・168/74・3年)
スイングスピードはチーム1の4番捕手。打撃は文句なし。あとは捕手として夏までにレベルアップしてて欲しい。


続いてはこのチーム!
先程松山商に対して「3年以内に甲子園に出る」と書いたが、実はここもそうなんじゃないかと思っている。今治西
なぜかというと大野監督と同じく一昨年に丹原から異動した仙波秀知監督の影響がある。
仙波監督は今治西に異動するとメジャーリーガーの打法を取り入れたチーム作りを始めた。
結果去年の夏、今治西は大野監督時代とは全く違ったチームへと変貌。鋭いスイングで長打を連発していた。2回戦で甲子園に出た新田に惜しくも敗れはしたが、凄くワクワクするチームだと思ったのを覚えている。
同じように思った中学球児が多かったのか、はたまた偶然か、今年の今治西の1年生は少年野球で全国ベスト8へ進出した選手を始め、有望な子達が入部。
「守」の今治西から「打」の今治西へ。この流れが続けばこちらも久しぶりの甲子園が見えてきそうだ。
今年のチームも春の映像を見る限り県内No. 1投手である高橋(西条高校)のストレートに全く振り負けていなかった。ただ見てて思うのは外野に深めに守られるとフライ量産打線にしかならないのでそこをどうするか。
あとは投手力と守備がどれだけ上がってくるか注目したい。新星1年の抜擢もあり得る?
⭐︎注目選手
・田坂旺介(遊・161/63・3年)
チーム1の野球センスの持ち主。走攻守すべて含めて要注目。
・坂口拓人(外・179/76・3年)
打線の要となる強打の2番打者。スイングが割と好み。
・篠宮康輔(一・180/90・3年)
チーム1のパワーを持つ4番。


続いてはこのチーム。
県内No. 1投手を擁する第2シード西条
高橋賢臣。179/78の3年生右腕。今年の愛媛No.1投手である。投げては最速145キロ。打っても1人だけ飛距離が違う二刀流の選手。
彼を打たなければ甲子園はないと言えよう。
と、こう書くと圧倒的な投手なのかと思われそうだが案外そうでもなく、立ち上がりや疲れの出る6回あたりに打ち込まれることがままある。
良いイニングと悪いイニングがはっきりと別れるタイプというかムラっけがあるというか。
連打を浴びたかと思えば次のイニングで3者連続三振するような子ですはい。( ˙-˙ )
ただ夏までにコントロールとスタミナが増せば安定感が出るはず。もはや誰にも止められない投手になりそうだ。
打線は強力ではないがスイングが鋭く足の速い選手も多い。特に佐々木や櫻田は中々の俊足を誇る要注意人物。
守備は可もなく不可もなくといったところ。
2番手のもう1人の高橋、高橋圭祐は上から投げ下ろすフォームで、打者1人分の映像しか見れなかったが普通に良い投手だと思った。
とはいえ強豪相手には全て高橋賢臣が先発完投してくるだろう。
相手はどれだけ高橋を疲労させられるか、そして味方はいかに援護してコールドで終わらせられるか、そこも重要になってくる。あとは組み合わせの妙。
⭐︎注目選手
・佐々木大智(外・166/60・3年)
身長を見た時びっくりした。小柄さを全く感じさせない能力の高さを見せる不動の1番打者。


続いてはこのチーム。
経験値豊富な第3シード松山学院
1年秋からスタメンを張ってきた好選手が多かった世代もついに最終学年。そこに2年生好投手も
加わり甲子園への準備は万端
と言いたいところだったが守備を含め春に若干の不安を残した印象。
チームの要となるのは、将来的なプロもあり得る強打者・與古田敬(三・173/75・3年)タレント揃いの松山学院の中でも間違いなくNo. 1。パワー良し脚良し守備良し肩も良しのアスリートタイプ。
他にも投手とセカンドどちらでも高い能力を見せる照屋、與古田に引けを取らないパワーを持つ4番大城(あとイケメン)、俊足の青野や大松などなど、多士済々な選手が揃う。
そして投手の軸は2年生右腕の佐久間柊希(171/70)。MAX140近いキレのあるストレートと、鋭く曲がるスライダーが武器の好投手。コントロールも良く楽に四球は望めない。
来年の今頃には西条の高橋を超える投手になっていてもおかしくない選手だ。
新田や宇和島東など、ここ最近2年生エースがいる時に甲子園に出る事が続いている為、ジンクス的にも期待したくなる。
春は松山商の強い打球に押され守備に若干綻びが出たが、そこの対策ができればほとんど弱点がないチームと言っていいだろう。
あとは済美や松山聖陵のような「どっしり」とした強さが欲しいところ。
県外からの1年生の数、質は年々ともに増え続け今年は面白そうな選手が入学。もし夏に出番があったら注目したい。
⭐︎注目選手
・照屋心海(二・170/72・3年)
「器用」という言葉は彼の為にある。主将・セカンド・投手の三刀流。

続いてはこのチーム。
経験を生かし夏連覇を狙う第4シード新田
去年の夏、聖カタの櫻井を打ち崩しまさかの優勝。甲子園でも静岡高校に勝利し一勝をあげた。「まさか」と書いたのはやはり何度も何度も阻まれてきた決勝戦の壁と、相手が聖カタだからというのもあった。けど静岡には「勝ってもおかしくないだろう」と思ってたしツイートした試合展開予想もほぼ完璧に当ててドヤ顔したのをよく覚えてる。
話が逸れたので戻すと、そんな甲子園で活躍した当時2年生の選手が今年もしっかりと主力を担う新田は間違いなく強い。
まずは大エース向井駿貴(169/70・3年)抜群のコントロールで内角をつき、打者の手元で伸びるストレートで打ち取る好投手。左打者にはバックドアのスライダーも超厄介。今年は球速も140を超えるようになってるそうで楽しみだ。
彼1人でも十分そうだが、去年秋に好投を見せた右腕森慎之介(168/69・3年)も控えている。彼も中々のコントロールと力強い真っ直ぐ(なんなら球威は彼の方が上かも)曲がりの大きなスライダーを持つ。
守りも中村・山内・山本とセンター線が強固。
打線は去年の古和田レベルの選手は居ないが、長打力のある乗松と泉、バットコントロールに優れた山内に引っ張って貰いたい。
秋は優勝するも、春は宇和島東の武田に完封負け。かなりの残塁数を記録してしまった。中村や泉が出てなかったっぽい(違ってたらすいません)とはいえ不安の残る結果となった。
正直、向井・森の2投手から5点とれるチームは県内に存在しないだろうと思う。なんなら全国にもそんなに多くない。それだけに、どれだけ夏までに打力をあげられるかが重要になる。あと走塁の向上も期待しときたい。
⭐︎注目選手
・山内欣也(遊・167/68・3年)
守備は誰もが認める愛媛No. 1ショート。
・中村凌貴(二・172/67・3年)
もはや外野手と呼べるほど後方のフライの守備範囲がすごい。この加速力は必見。
・山本聖也(外・170/65・3年)
去年の夏、県予選ベンチ外から甲子園で活躍を見せたラッキーボーイ。今年は実力で魅せる。
・乗松慶太(一・182/83・3年)
・泉礼王(外・180/90・2年)
小柄な俊足巧打の選手が多い新田の中で豪打を見せる大型打者2人。2人の覚醒次第では楽に優勝できるかも。


続いてはこのチーム。好左腕を擁する松山聖陵
左腕エースの喜納成龍人(171/71・3年)は力強い速球が持ち味。精密なコントロールがあるわけではないが、内角をつく強気のピッチングができる。他の投手も見てみたが彼が1番安定感があるように見えた。なお玉城くんはあんま見た事ない。
攻撃はしぶとさと積極的な走塁が持ち味で、この春は常に先の塁を狙う姿勢が窺えた。が、同時に飛び出しなど走塁死も何度か見られた。リードの取り方とか勿体ないと思うことがある。
守備は派手さはあまり無いが堅い印象で、特に内野のエラーは期待できなさそう。
玉城と喜納、2人の調子次第ではシードを食うのは難しくないどころか優勝も狙える。
⭐︎注目選手
・廣澤正帆(外・177/71・3年)
下位を打つが勝負強い。いぶし銀な選手。
・森田剛至(一・188/95・3年)
こう言ってはなんだが松山聖陵には勿体ない(理由は察してくれ)大型の強打者。
・宮里優輔(遊・165/59・3年)
脚を使う松山聖陵の中でも随一の俊足。


続いてはこのチーム。
県内最強打者を擁する宇和島東
武田善(外・178/88・3年)一昨年の夏前、筆者はこう書いた。「彼が宇和島東を引っ張る選手になるだろう」と。現在、それどころか愛媛を引っ張る県内最強打者へと進化してくれた。
圧倒的なスイングスピードと飛距離を誇り、高校通算は20本を超える。
去年の夏は3回戦の帝京第五戦で1人で完投しホームランも打ち最後にはサヨナラタイムリーという大谷ばりの活躍も見せた。
かと言って武田のワンマンチームかと言えばそうでもなく、主将の土田やショートの上甲、2年生4番の善家なども能力がある選手だ。
投手は武田がエース格だがあまり投げてるとこ見てないので分からない(去年の夏に見てるはずだけど覚えてない)。一応最速138キロらしい。
全体的に守備も悪くなく、守り合いの中で武田に決めてもらう試合パターンが期待できそう。
⭐︎注目選手
・善家朗(二・183/70・2年)
3番の武田の後を打つ2年生4番。
・上甲輝(遊・168/67・3年)
派手さはないが安定感のある守備。


優勝候補というわけではないが「このチームええやん!」と思った新居浜西も紹介しておく。
竹中・今村の二遊間コンビと、大型打者の原田・松木の1〜4番は中々の能力の高さを見せる。エースの藤原も秋から春にかけて球威が増して良くなったように見える。組み合わせ次第では面白そうなチームだ。


最後はこのチーム。
ついにやらかしてしまった聖カタリナ
去年のセンバツ出場の効果もあってかなりの有望選手たちが入学。特に顕著なのが毎年来ている座間ボーイズ(神奈川)からの選手だ。
毎年来てはいるものの、ほとんどが控え選手で主力クラスが来る事はあまりなかった印象だったが、今年は主力選手が入学。他にも調べる限り素質のありそうな選手が入ってきていた。
……が、夏前に嫌なニュースが飛び込んだ。詳しくは書かないので勝手に調べてもらって。
対外試合禁止は免れないだろうと思っていたが、夏に関しては3年生のみ出場が認められた。
問題を起こしたのが1.2年生ということもあって3年生は不憫だなと思っていたので、やや温情気味ではあるが妥当な判断かと。
越智監督と部長も辞任。果たして拾ってくれる人物は現れるのだろうか……。先述した座間ボーイズなどのチームの縁も切れるだろうし、これから衰退の一途を辿ってしまうのだろうか。
聖カタに限った話ではないが、愛媛の私立はあまり偏差値が高くなく、少々ヤンチャ(柔らかい表現でお届けしてます)な子が入っているのでこういう事が起きる確率はある程度ある(だから厳しく指導せざるを得なくて指導者側がやらかす事もしばしばある)わけなんだが、大事な夏前にこうなってしまったのは残念でならない。さぁこれから常勝チームになろうか!というタイミングだったので尚更。


その他、2年生主体の川之江。毎年好チームをつくる小松。永井効果が残る丹原。MAX143キロ右腕の伊藤を擁しながら中々勝てていない今治北。得点力の高い三島。抜群の守備力を誇るセカンド越智と好投手藤本を擁する今治工。地力のある松山北。芥川ら有望選手が最終学年を迎えた松山東。昨秋県3位も中矢監督が退任し田坂部長が後任を務める事になった済美。超巨漢スラッガー兵頭を擁する大洲農業。帝京第五etc…。面白いチームが夏へ向け牙を研いでいる。
⭐︎個人的な注目選手。
○川之江・柴垣豪(外・173/76・2年)
足が速いとかいうレベルじゃないんですけど。
○川之江・山内太暉(投・2年)
低めを丁寧につくピッチングをする左腕。見極められて四球を出しても粘り強く抑えられる。
○今治北・伊藤颯太朗(投・181/79・3年)
MAX143キロのスリークォーター右腕。力強い直球は魅力だが立ち上がりなどに打ち込まれたり今まであまり安定感がなかった。あとシンプルに味方の援護も少なかった。この夏は更にスピードも上がっているそうなので要注目。
○今治工業・越智彪真(二・167/62・2年)
抜群の反応速度と身のこなしで打球に追いつく華のあるセカンド。彼のプレースピードに味方すら追いついてないまである。これでまだ2年生だというから驚き。1試合に3回はファインプレーをするのでぜひ観て欲しい選手。
○小松・青野優雅(ニ・163/60・3年)
こちらも広い守備範囲を誇るセカンド。今年の愛媛いいセカンド多すぎ問題。
○小松・徳本悠(一・178/75・3年)
個人的にスイングが好みだと思った選手。夏には4番かも。
○小松・亀﨑遙(左投・173/73・3年)
2年間ほとんど怪我で出られず春も丹原戦の数イニングしか投げなかったという未知のベールに包まれたMAX142キロ左腕。ただ映像は見られてよかった。高い角度から投げ下ろすフォームで、そこから繰り出されるカーブが厄介。これは安易に振ってはいけない。直球も力強くなかなか良い投手だった。
○済美・三上愛介(ニ・171/65・3年)
済美のスピードスター。主将であり内外野どちらもこなせるユーティリティプレーヤーでもある。チームの核となる選手。
○済美・中嶋彰大(捕・168/68・2年)
強打の捕手・記(3年)を押しのける程のずば抜けた強肩は一見の価値あり。
○済美・中村昂太(外?・170/77・1年)
全国屈指の強豪「夢前クラブ」から来た選手。このレベルのチームから愛媛に来ることないよ普通?全国大会でも3番センターで活躍。この夏も1年で唯一ベンチ入り。楽しみしかねぇ!
○松山東・芥川壮太郎(外・168/74・3年)
松山東のヒットメーカー。俊足飛ばして駆け回る。彼も中学時代取り上げた選手。
○大洲農業・兵頭英斗(捕・179/130・3年)
高校通算は25本。中学時代から圧倒的な体躯と弾丸ライナーのホームランの映像を見て「なんだこの子は!?」と密かに追ってきた巨漢スラッガー。自分だけが知ってる隠し玉選手にしたかったのに最近話題になってしまって少々複雑(どうでもいい情報)。宇和島東に行くんだと思ったら大洲農だったのでてっきり高校で野球を辞めるのかと思いきや、社会人野球が目標なのだそう。嬉しい。JR四国さんどうですか。
○野村高校・山本秀也(外・173/76・3年)
鋭いスイングと脚力で「おっ!」と思わせる。

次は主な県外の愛媛出身注目選手(ベンチ入りしそうな選手だけ)。あまり知らない・調べられてない選手が多いので名前のみで。
○高知・高橋友(一・183/84・3年)
○明徳義塾・河村僚也(三・?/?・3年)
○広島新庄・奥野谷栄須(左投・?/?・3年)
○大垣日大・高橋慎(三・180/68・3年)


今年の愛媛の高校野球情勢に対する正直な感想
・全体的に打高投低。
・二遊間(特にセカンド)に良い選手が多い
・脚のある選手がけっこう多い。
・捕手のレベルは若干落ちる。
・高卒でプロに行く選手は居なさそう(将来的にありそうな選手はちらほら)
といったところだろうか。


それでは本題の組み合わせを見ての大会展望。
まずはベスト8予想。()は対抗
➀松山商(小松)
➁丹原(野村)
➂新田(なし)
➃松山聖陵(松山東)
➄今治工(今治北)
➅松山学院(済美)
➆川之江(新居浜西)
➇西条(宇和島東)

○それでは➀の松山商ゾーンから。松山商にとって鬼門となるのは2回戦であたるであろう「今治西ー小松」の勝者。どっちがきても怖い。
安心して勝ち上がるには、小松は亀﨑に(今治西戦・松山商戦ともに)先発完投してもらいたい所だが、どういう起用をしてくるだろうか。亀﨑以外の投手は若干不安があるし、今治西も投手力があるとは言えないので、松山商はどちらが来てもとにかく点を取って突き放したい。
○次に➁の丹原ゾーン。
ごめんなさい。このゾーンのチームほぼ分かんないです(スライディング土下座)。野村の試合をさらっと見たぐらい。その中でも去年のエース永井滉大を追って入ってきた選手が残る丹原を選んだ。春は小松とも接戦を演じている。
○次に➂の新田ゾーン。
ここは無風で新田が勝ち上がるだろう。大洲農業・兵頭のホームランに期待。
○次に➃松山聖陵のゾーン。
松山聖陵は初戦の八幡浜や松山東など、簡単とは言えない相手が待っているが勝ってくるだろうと予想。ただ喜納を温存してると足元掬われそうでもある。新田とあたるであろう準々決勝まで力を温存できるか。
○次に➄今治工業のゾーン。
今治北や三島、松山中央や新居浜南など中堅校がひしめき合うゾーンだが今治工と予想。しかし今治北・伊藤の快投乱麻にも期待したい。
○次に➅松山学院のゾーン。
秋3位の済美のいるゾーンだが松山学院が順当に勝ち上がるだろう。済美は打ち合いに持ち込めば勝機はある。
○次に➆川之江ゾーン。
新居浜西ー松山北も好カード。帝京第五も控えるゾーンだが川之江がくると予想。2年生が主体の若いチームだが、去年の夏を経験する山内太暉や合田など力のある選手が多い。
○最後は西条ゾーン。
おお、神よ。なぜこんな組み合わせにしてしまったのか。初戦からなんとなんと宇和島東ー西条のぶつかり合い。勘弁してくれ!
分があるのは西条だが、2.3点勝負に持ち込めれば宇和島東にも十分勝機がある。終盤が鍵となる。
県内最強の矛(武田)と盾(高橋)の試合。県外の人にも絶対観てほしい。3年生のみで出場する聖カタリナはエースの内藤がMAX142キロらしく楽しみにしたい。

ベスト8以降の展望。
重要な局面となるのが新田ー松山聖陵の試合。
お互いに数試合をこなし、かつ疲労も重くない、良いコンディションの中での試合になるだろう。両チームにそれほど力の差は無い(はず)。投手力は新田に分があるが守備は互角、打撃はタイプこそ違うがまぁどっこいどっこいといった所。松山聖陵は足で崩してみるのも良いかも知れない。新田はとにかく持ち味の先行逃げ切りに持ち込みたい。とりあえずここでは4-1で新田が勝つだろうと予想しておく。
その他の準々決勝は順当にシード校が勝つだろう。よってベスト4予想はシード4校がそのまま入る形となった。
ここから先は……正直分からん。疲労度が少ないであろう松山商と松山学院が若干有利ではある。西条は組み合わせ上、全試合高橋賢臣が投げざるを得ないだろう。疲労が心配される。新田も松山聖陵戦で楽はできない。
30分ほど考えを練った結果、新田と松山学院の決勝戦となって新田が優勝すると予想した。
思い出すのは3年前の夏、当時2年生だった平安山陽(松山聖陵ー現徳島インディゴソックス)をエースに松山聖陵が決勝へと勝ち上がったが、連投の中で疲れが出てしまい打たれた。(そんで優勝したのが2年生ダブルエースを擁した宇和島東。次の年平安山は県内に敵なしの最強投手へと進化した)。
松山学院の2年生エース佐久間は、そんな平安山とよく被る。やはり2年生1人だけで優勝しきるのは中々厳しい。加えて野球部を強化し始めて3年目という若さ。夏は3年連続初戦敗退という「夏の経験」が少ない事も不安材料。力はある分変なところで負けたりはしないだろうが……。
というわけで今回の筆者の予想では「甲子園」を知って成長した新田を本命に推したい。


……とまぁ長々と書いたが、あくまでも筆者の予想であり妄想である。「長編異世界転生ラノベでも書くのか?」みたいな妄想で申し訳ない。
一つでも勝敗が違えばこうはならないし、筆者が考える通りの継投策を監督がしてくれる保証は1ミリもないし「この子はちょっとなぁ」と思ってた選手が抑えたり打ったりするかもしれない。夏とはそういうもの。
まぁ、もし当たったら「あなた未来人なんですか?」とリプして下さい。頼みます。

⭐︎自分の予想の中で不確定要素な選手(資料が少なかったりどれだけ進化してるから分からなかったりする選手)。この選手達の活躍次第では予想が大きく覆るかも知れない。(という予防線をはっておきたい
・小松の左投手・亀崎遙
・西条の右投手・高橋圭祐
・今治北の右投手・伊藤
・松山聖陵の右投手・玉城海吏
・投手としての宇和島東・武田善


まとめ。
愛媛の高校野球の面白いところは「絶対ここが優勝するでしょ!」というチームが毎年ないところ。「だから甲子園で勝てないんでしょ」とか言われたら耳と胃が痛いが、センバツを優勝した某校のような「はいはいどーせ優勝するんでしょ知ってる知ってる」みたいな一強状態は個人的に大変面白くない。
群雄割拠。私の好きな言葉です。

そんな年の愛媛だからこそ、どこが勝ち上がってきても甲子園での勝利を願ってやまない。   球児達よ。栄冠は君に輝く。


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