ハナヘナの始め方 インディゴ編(美容師さん向け)

前の投稿ではヘアカラーとヘナ染めの考え方の違いとヘナの基本的な使い方を書きましたが今回は天然インディゴの事を書いて行きます。

ヘナショックと言う言葉があります。
ヘナを初めてやった時に髪がガシガシになる状態のことをヘナショックと呼ばれたりしますがハナヘナのような良質の天然ヘナであればよほどハードダメージしてる髪じゃなければそんな状態にはなりません。
ですが、インディゴはヘナよりももう少し髪の表面を引き締めます。
そのせいでインディゴで染めた後はシャンプー時などに髪に軋みを感じる方はいらっしゃると思います。
そんな時には前のブログでも書きましたがヘナ染めと相性の良いシャンプー&トリートメントがあれば問題はありませんのでご心配なく。

施術に入って行きます。
ヘナは作って30分くらい置いてた方が馴染みが良くなって使いやすくなりますがインディゴはお湯で解いた後から1時間半くらいすると髪を染める力がなくなります。だから、ヘナみたいに作って時間を置くことはできません。
それと、インディゴを単品で使う時にはヘナを5%くらい混ぜてください。
インディゴ単品をお湯で解いてみると分かると思いますが水分が少ないとボソボソして使いにくくなるし、逆にちょっとでも水分が多いとサラサラになり使えた物ではありません。
ヘナを5%くらい加えると粘りが出て操作性が良くなりますので覚えていてくださいね。
あと、解くときのお湯の温度ですがヘナの時よりもグッと低めでやりましょう。うちのサロンではヘナ用のお湯と水を6:4くらいで足しています。
ちょっとした事ですが染まりが良くなりますのでこれも覚えておいてくださいね。

では、塗布に入りましょう。
塗り方はヘナと同じように塗るのではなく置いて行く感じでお願いします。
今後、うちのサロンの塗布方法などを動画で上げることも考えてますがもう少しお待ちくださいね。
それで、このインディゴですがうちのサロンではほとんどの場合、二度染めで使っています。
二度染めとはヘナで染めた後に一度流してからインディゴで染める施術方ですが染め上がりがオレンジ色ではなく黒っぽい自然な色合いに染め上がります。最初からヘナとインディゴを混ぜて染める方法もありますが早ければ染めて1週間くらいで染めた部分が薄くなってきますでの自然な色合いにしっかりと染めたい方は二度染めをお勧めするようにしています。
二度染めをする恩恵としてフェイスラインまでしっかりと染めることができます。
ヘナ単品で染める場合は流した後にフェイスラインのオレンジ色が取れません。だから、フェイスラインから1~2本飛び出てる白髪は諦めざるを得ないのですが後でインディゴを塗布することでフェイスラインに着色したヘナとインディゴはわりかし綺麗に落とせるんです。

画像1

画像2

画像3

一番上の写真はヘナ染め後に流した状態です。
フェイスラインにヘナのオレンジ色が着色していてカラーリムーバー等でも落とせません。
次の写真(真ん中)はヘナ染め後にインディゴで染めて流した後です。
フェイスラインのオレンジ色が消えてインディゴが着色していますが濡れタオルでやさしく擦ると三枚目の写真のように綺麗に着色を落とせます。

引き続き、この写真を使って話を進めます。
真ん中の写真を見るとインディゴでの染め上がりは緑っぽくなってますよね。二度染めでも最初からヘナとインディゴを混ぜた物で染めても、染め上がりは初めから狙った色には染まっていません。
ヘナとインディゴの配合にもよりますが染め上がりは黄緑っぽい色~写真のような緑っぽい色になります。
さらに三枚目の写真は真ん中の流しただけの状態から染まり具合が濃くなっているのは分かりますか?
これは流した後にシャンプーしたりする間に発色が進むと言うことなんです。ぼくが講習会をするときに良く言ってたことでインディゴはシャンプー台で発色させる。と言う言葉がありますがこの状態のことを言っています。
だから、カットをする時にも出来るだけ髪が湿っていて染まりを促進する状態を作る為にヘナ染め前にやるよりも二度染め後にやった方が染まりは良くなります。
お客さまには帰宅後に髪を湿らせると染まりが良くなりますと必ずお伝えするようにしています。
この写真のモデルの方は白髪量もわりかし多めだったので二度染め目のインディゴに3割ほどヘナを加えて明るめのブラウンに仕上げていました。
が、前のブログでも書いていたように色味は大体なので(笑)。

でも、こちらのモデルさんのように色味設定を明るめにするとか提案するときは暗くなり過ぎないようにしてた方が無難です。
ヘナには髪を脱色する力がないのでインディゴで暗くなり過ぎたら色が落ちて明るくなって来るのを待つか化学染料に頼らないと行けなくなるからですね。
その後の色味調整は次回ご来店された時にその色味で良かったか?それとも、もう少しだけ暗くするかを決めて行けば良いと思います。
何度も書きますがあくまでも大体ですが。

と、ここまで書きましたがヘナとインディゴでの二度染めは白髪を自然な色合いにしっかりと染めることができます。
元の地毛以上に髪色を明るくすることは難しいですが髪のダメージとか頭皮や細毛・抜け毛などの悩みを持たれてる方や身体に出来るだけ良い物を使いたいと思われてる方にはに十分過ぎるほどに対応できるメニューです。
あとは美容師自身がヘアカラーとの違いなど自分の思考を変えて行けるかだと思います。

うちのサロンではハナヘナを取り入れてもうすぐ10年になります。
昨年のヘナ染め施術数は2.500人くらいだと思います。
取り入れた時には以前から来店されてたお客さまにヘナを始めることをお伝えしましたがその時に興味を持たれた方は1人か2人だったと思います。
その後、ヘアカラーからヘナ染めに変わられた方もいらっしゃいますがけして、こちらからヘナ染めをお勧めするようなことはしていません。
なので、今現在、来店されてるヘナ染めのお客さまはそれまでうちのサロンには来店されてなかった方ばかりなんです。

思うんですよね。
美容師さんって自分のお休みを潰してまで講習会に出て勉強するのにどうして、その後の大切なことをしないのかなって。
せっかく勉強して習得しても、それを知ってるのが自分だけだったら習得した技術を発揮できないのに。勿体ないなと。

だから、次の投稿ではハナヘナを取り入れてからの落とし込みを書いて行きます。でも、これはハナヘナだけではなく他の技術や美容室以外でも応用が可能だと思います。
うちのサロンも始めた時はハナヘナのお客さまは全くいらしゃいませんでした。最初、ゼロの状態から現在のご来店数になったのか? これは特別なことをやったわけではありません。やろうと思えば誰にでも出来ることですから。

サクラヘアーHP

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