中学聖日記11 〜中学生と私の5年間〜
お久しぶりです。
前回の最終回から約2年、「続く」で終わらせていた物語をまた続けていく運びとなりました。
⑩までの1話1話では、舜と私たちの関係を応援し、たくさんの温かいコメントをくださる方が多くとても感謝しております。
今回書き綴る物語がどこまで続くかわかりませんが、少なくとも12までは書く予定です(短い)
どういう結末で終わっていたか忘れてしまった方は、もう一度過去の投稿を見ていただけると幸いです✨
あの後、舜には彼女ができました。
年始にやりとりが発覚した、予備校の女の子でした。
「舜のことを本気で考えない」と誓った今、もはや彼女ができようが別れようが、私にとって関係のないことでした。
でも心のどこかで気になってしまうのも事実で、ふたりのインスタライブをこっそり覗きに行ったりしていました。
そんな中、彼氏とうまくいっていない私は、マッチングアプリで知り合った同い年の男の子(サン君とします)とデートを重ねていました。
サン君はとても優しくて、その当時は眩しいくらいかっこよくて、私がどんなに我儘を言っても受け止めてくれる器の広い男性でした。
だから私はサン君と結婚するんだろうなと淡い期待を抱き、ふたりで旅行にいったり、遊びに行ったりしていました。
もちろん彼氏と別れていないのも事実ですから、世間的には120%浮気になります。
しかし、彼氏と今は別れられないという私の気持ちを、サン君は優しく受け入れてくれていました。
(先に述べておきますが、私がサン君のことを全く好きではないと気づき、色々あってサン君も私に愛想を尽かし、2022年4月にさようならしています。)
サン君とのツーショットをInstagramの親しい友達限定のストーリーにあげた私。
舜はその写真をみて、私にこう言いました。
「なんかどっかの誰かさんの元カレみたいですね」
「先生と違ってクソ幸せなんでちょっとよくわかんないです〜🥺」
「幸せになれるならいいんじゃないですか?知らんけどw」
またまた縁を切る予感がしました。
たしかに私がしていることは浮気だし、元々彼に三股をかけられたことで傷ついた経験があるのに、っていう舜の言葉は正しいです。
でも、なんとなく舜の言葉には腹が立ちました。
だから私はこう返答をしました。
『色んなことがあったけど、
元彼とのことも今ではいい思い出だし、舜だって出会えてよかった生徒だし、今後がどうなろうと自分の選んできた道は正しかったと思えるよ!
たしかに人道から外れたこともしてるし、それで責められても何も言えないけれど。
私は舜が今の彼女さんと幸せに過ごしてくれていたらそれでいいし、もうお互いに執拗に干渉しないで見守っていけたらいいかなと。
まあ舜が私を軽蔑してもう関わらないっていうならそれでもいい。』
これで私たちの会話は終わりました。
再び、終わったのです。
10月。
ある事件が起きました。
何気なくInstagramを見ると、舜の彼女(ゆりさん)からダイレクトメッセージが送られてきたのです。
事件の詳細は割愛させていただきますが、簡単に言うと「SNSで私のなりすましアカウントが作られ、そこで私の写真があげられた状態で、舜をフォローしていたという事件」です。
そのことで心配をしたゆりさんが、私にメッセージを送ってくれたのです。
その時のゆりさんの対応は素晴らしく、こんな見知らぬ女のために、犯人が特定できそうな情報はすべて送ってくれましたし、私の精神的苦痛も考慮してくれました。
はじめて、舜はいい女の子を捕まえたなと思いました。
しかも私の出身大学に通っているということもあり、好印象でした。
ゆりさんには、「私はただの塾の先生で、舜とは何もありません」と伝え、安心してもらおうとしました。
でも後々聞くと、舜は私との全てをゆりさんに話していたとのことでした。
私が今の彼女に配慮したというのに、お前は何をしてるんじゃ!と呆れましたが、(笑)
でもまあ私のことを「昔大好きだった人」と紹介してくれるのは、嬉しいです。
警察の事情聴取などで、舜とゆりさんの名前も出し、ゆりさんとのメッセージなども証拠として残されました。
協力してくれた2人には、感謝しかしていません。
本当にありがとうございました。
(結局犯人を特定でき、罪は確定していませんが今のところ落ち着いた生活ができています。)
そして今年になり、舜はゆりさんと別れてしまいました。ゆりさんは家族公認で、本当に良い彼女さんだったのに、舜から振ってしまったそうです。
そして私たちはまたやり取りを重ねるようになりました。
舜はもうすぐ、20歳の誕生日。
お祝いしてと言われたので、会うことになりました。
当日。
私たちは17:00に恵比寿駅に集合をしました。
駅前のベンチに座っていると、目の前に現れた舜は私の知っているあどけなさの残る男の子ではなく、立派な大人でした。
まぁ、悪く言えば“チャラ男"。
真面目そうな男性ではありません。着ている服もお洒落だし、髪型もセンター分けになっていて、所謂モテるんだろうなという容姿でした。
私が予約をしたのは、真夏だというのに暖炉のお店。
しかも暖炉の目の前の席で、最初の方は滝のように汗が流れる始末。でもロマンチックでお洒落で、お店選びは成功したなと思います。
食事をしながら、たくさんのお話をしました。
今舜は大学で、クズ集団と言われるようなグループの一員であること。煙草を1日に7本吸うこと。バイトは焼肉屋さんとサムギョプサル屋さんでしていること。
そして、「私たちが今までに何回会ったことあるのか」という話になりました。
・出逢いの塾の合宿4日間。
・合宿後の私の最寄りでの密会。
・舜の最寄りで、大学に忍び込んだ密会。
・駅のホームやお店でばったり会う数回。
・受験前にお守りを渡した密会。
・渋谷でイタリアンに行った、初めてのデート。
・私の卒業式前の映画デート。
・舜の大学受験前にお守りを渡したデート。
・そして、今日。
これしかないのです。
こんなに5年間で色々あったのに、たったのこれだけ。
もっと色々なところに行っていてもおかしくないけど、私たちは恋人ではなく、友達でもないのです。あくまで「先生と生徒」であることには変わりない。その事実は、5年経った今でも健在でした。
一通りの食事が終わり、用意していたバースデーケーキを出してもらいました。プレゼントを渡し、店員さんに写真を撮っていただきました。
私たちの写真はどこからどう見てもカップルで、
私と彼氏の写真よりも素敵でした。
ケーキを食べながら、舜が言いました。
「さっきケーキを出してもらった瞬間に思い出したんですけど、先生昔俺に誕生日ケーキくれましたよね」
え?そうだっけ?
記憶力がいいことで有名な私ですが、そのことは全然覚えていません。たしかに渡した記憶が少しあります。でも、鮮明ではありませんでした。
舜によると、コージーコーナーのケーキを駅の改札前で渡して立ち去ったそうです。笑
私も覚えていないような些細な記憶を大切に心の中にしまってくれていて、嬉しかった。
あととても恥ずかしかったのは、舜が私のnoteをブックマークしていたこと!
しかも、ゆりさんに怪しまれないようにブックマークのアイコンを変えてまで。
舜が見ているとわかっている状態でこの文を書くのは小っ恥ずかしく、どこまで本音で書いていいのかもわかりません。
でも、私たちの間柄に嘘など要らないし、隠すことなんてもはやないと思います。
帰り道、私はあることに気がつきました。
帰る場所が同じだということに…。
それは昔からわかっていたことですが、改めて最寄りが近いということがどれだけ奇跡であるかを感じるのでした。
私たちは中央線のある駅で下車するので、恵比寿から新宿までいって、帰るのが普通でした。
しかしものすごく眠かった私は、東京駅までいって東京から座って帰りたいと無茶な提案をします。
でも舜は快く受け入れてくれました。
東京経由で帰ったら倍以上の時間がかかるのに!
睡魔と闘いながら最寄り駅に到着し、私たちは解散をしました。
別に何もありません。私たちはもう、ある意味一線を引いた関係なので。
8月、舜といっしょにロッキンフェスに行くことになりました。
邦ロックに疎かった私が、舜の影響で多くのアーティストや音楽を好きになり、いつしか生でその音楽に触れたいと思うようになったのです。
もちろん抽選もありましたが、三次募集でようやく当選!ふたりで、夏に千葉まで行ってきます。
たくさんのことを教えてくれた舜。
きっとこれからも、舜の影響でたくさんの音楽を好きになり、私の人生が豊かになっていくのでしょう。
ふたりでフェスにいくのが今からすごく楽しみです。
続く🍀
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