価値観の固定化に気づく
ある程度の歳になり、採用面接に入ることがある。今日は保育士歴10年という方が面接に来られた。
うちの会社は保育領域とは何の関係もないが、女性向けサービスということで興味を持ってくださったという。歴10年となれば中堅、ベテランだが、同じ世界で働き続けて「他の世界を見てみたい」と転職を考える心情は理解できた。
にも関わらず、私は「別企業で働いてみたけれどやっぱり子どもに関わりたい」と辞めてしまうのではとか、
どちらかといえば体育会系の企業文化に馴染めないのでは、と前向きになれなかった。
帰り道、それに気づいてショックだった。
なぜなら私は、1月に保育士資格を取り、転職フェアや保育ボランティアにも参加して、一時期保育士として転職する気満々だったからだ。
もちろん保育はド新人である。
つまり、面接に来てくださった女性と真逆の立場だったわけだ。
これまで培ったキャリアを捨て、リスクを承知で心機一転頑張ろうとしている人に対して、なんと、私は受容的ではなかった。
別業界にチャレンジすることがどんなに勇気を必要とするか知っていたのに、
何より自分自身が、新しいチャレンジを前向きに捉えて欲しいと望んでいたのに、
その人を応援するよりも「大丈夫か?」と否定的に捉えていた。
一社で働き続けてきて、価値観が固定化していることに気づいた。
ジャンルを越えることは悪ではない。
キャリアの統一感も大きな問題ではない。その人にとっての幸せが、うちの会社にとっても力になる可能性が高いのであれば、色んな人がいていい。
ニュートラルな目が欲しい。
ちっちゃい自分が見えてよかった。
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