図書館のマイルール
私の読書は雑食である。
何かを勉強しようとか、何かに生かそうとかいう気持ちはぜんぜんない。気分に合わせて本を選ぶのが好きだ。
1週間に読むのは平均10冊。
若い頃は本屋に長時間いるのも好きで、気になる本を一気買いしていたが、そこそこ散財するのと置き場所の限界を感じて図書館を利用するようになった。
結婚して住むようになった場所には徒歩10分と徒歩25分のところに大きめの図書館があり
片方で借りたい本が一巡したなと感じると、もう片方にしばらく通った。
両方から借りることもあったが返却のタイミングが重なったり本が混ざったりすることが面倒になり、大抵は近いほうを利用した。
しばらくして家を購入する際に一番重要視したことは、駅近でも間取りでも広さでもなく、「図書館に近いこと」だった。
図書館を私の本棚にしようと決めたのだ。
幸い図書館から徒歩3分のところに住むことができた。
余談だが小川糸さんは図書館のことを「本の森」と表現されているが、そのわくわくした感じはよく分かる。
しかし図書館である。「本」ではなく「資料」と呼ばれるように、公共の利益に資するために税金で購入・管理されている。
だから当然、利用には制限があって、
書き込みや折り曲げ禁止。借りたら期日までに返す。本によっては予約で待っている人が多く好きなタイミングで読めない。古い本もある。新刊が少ない。
だから最初は面倒だなと思っていた。
本は身銭を切らなきゃ身につかないとか言うし。
でも背に腹はかえられない。なんせたくさん読みたい派なんだもん。
そこで少しでも楽しい読書生活を送るため、本の選び方にマイルールを設けている。
① 3年前までに出版されたもの
② 2011年以降に出版されたもの
③ 文末が言い切り。「だ。」「である。」
もちろん出版年は新しいほうがいいが、3年前までならまだ時事ネタを思い出せたり、世相も大きくは変化していなかったりするので理解しやすい。
震災以前と以後では危機に対してのメンタリティが明らかに違うので、2011年以前の本は基本読まない。
〜ではないだろうか。〜かと思われる。などの言い切りがない文章は、最終的に何が言いたいの?と思わされることが多いので避ける。
言い切り文が気持ちいいのは『葬式は、要らない』で有名な島田裕巳さん。
④ 好きと感じたジャンル、著者、作家の作品はひととおり読む
私はアプリの青空文庫でたまたま読んだ与謝野晶子訳『源氏物語』が超絶おもしろく、1年くらい源氏関連の本ばかり読んだ。
1000年続くロングセラーとなると出版数も膨大でとうてい読み切れない。興味の向くまま3つの図書館に置いてある分をひととおり読んでみたらとにかく紫式部のすごさだけは分かり、深読みの面白さを知った。今では歴史上会ってみたい人物No.1である。
以後、2.3冊読んでこの人はいいと感じる作家・著者の本は意識してできるだけ全部読むようになった。
図書館が素晴らしいのは、ネット予約で最寄りの図書館に目的の本がなくても自治体内の図書館から取り寄せてもらえることだ。
作家名で検索してまとめて読むこともできる。
私の本棚、無限…❤︎という気分になる。
最近の図書館は機能が色々あって、本当に素敵だ。
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