見出し画像

Design Matters Tokyo 参加レポート【Day1】

初めまして!ROUTE06でデザイナーインターンをしているタガです。

こちらの記事は、2023/06/02~03の2日間で開催されたDesign Matters Tokyoの参加レポートになります。
※こちらではDay1での学びや感想を書き残しています✏️
Day2が気になる方はこちらをお読みください。

🎨Design Matters Tokyoとは?

Design Mattersは元々デンマークのコペンハーゲンで毎年行われているデザインカンファレンスで、デザイナーが互いに刺激を与え、学び合うことを目的として2015年から毎年開催しています。

会場はDMM .com本社のイベントスペース

Design Matters Tokyoは、2020年からDesign Mattersの初の海外展開先として開催されており、今年で3回目の開催となります。このイベントでは、国内外で活躍するデザイナーが集まり、海外の最先端トレンドを体験する機会を提供しています。

Design Mattersは毎年、国際的なデザイナーからなる委員会での議論に基づいて3つのテーマを選定し、トークセッションやワークショップの指針としているようです。

今年のテーマは以下の3つでした!
🤖AI + Design(AIとデザイン)
🌎Planet-centric design(惑星中心設計)
🕯Designing for well-being

👯‍♀️会場の様子

参加者の半分くらいは外国の方でした!

お堅いカンファレンスではなく、親しみやすく、和気藹々としていて居心地が良かったです!
この親しみやすい雰囲気は、本国のDesign Matters同様の思想でデザインされているみたいです。

🥐Check-in & breakfast

すぐ飲むと火傷するくらいちゃんとホットコーヒー(猫舌)

Day1は、朝8時に開場、9時に本編スタートでした。
事前にいただいたチケットで受付を済まし、名札を受け取り、会場へ向かいます。
会場にはコーヒーやパンなどの軽食が置かれており、本編まではお喋りしながらのんびりと過ごしていました。

🗣Talk session

HostのSamさんが説明を始め、ついに本編開始。
グローバルなカンファレンスであるため、イベントの言語は全て英語でしたが、トークセッションでは日本語の同時通訳があるため英語さっぱりな筆者でも聞き入ることができました👏
多くの方の発表を聞く中で、内容はもちろん、スライドの見せ方やプレゼンテーションの仕方も非常に勉強になり、学ぶことが多かったです。

☕️Lunch & coffee break

ちょっとお高そうなお洒落弁当。ビーガン料理もありました🍴
coffee breakではお菓子も!コアラのマーチもありましたが、人気で写真に収められず😂

Talk sessionの合間には参加者同士で交流できる時間が設けられていて、Lunch timeは90分、coffee breakは午前と午後に30分ずつありました。会社の方以外知り合いがいなかったので緊張していましたが、数人のデザイナーの方と交流することができました🙌
海外のデザイナーさんとも仲良くなれました!(拙い英語で、時には翻訳を頼りながらでしたが… 💦)
他社のデザイナーの方と出会えたり、人脈を広げるのにとても良い機会だと思います。

🗒Talk sessionメモ

以下は、Day1のトークセッションの内容を自分なりにまとめたものになっています。

01. Global Design: Prioritizing Inclusion, Accessibility, and Sustainability

👤Reginé Gilbert 💻James Weldon Johnson Professor 🏢NYU Tandon School of Engineering

10年以上テクノロジーに携わってきたUXデザイナーであるReginéさんは、ニューヨーク大学で助教授であり、さまざまなブランドのコンサルタントも務めてきたそうです。
今回は、エコシステムのなかのアクセシビリティ、インクルーシブ性、デザイン体験についてお話ししてくださいました。

✏️参加メモ

・私たちは仲間はずれにされると、さまざまなネガティブな感情を抱くことがある
・インターネットの使用率は国や地域によって大きな差がある
・世界には7,117言語も存在するが、実際に多く使用されているのは英語、北京語、ヒンディー語など
→様々な違いがあるからこそ、人間中心のデザインを考える必要がある

1.Inclusion Design
・開発時に幅広いユーザーとその多様な能力、そしてコンテンツと相互作用する様々な環境、状況、文脈を考慮する
・色の持つ意味やイメージが異なるため、グローバルなサイトなどでは国によって配色や使用カラーを変更させている

2.Accessibility
・アクセシビリティのエラーは67%も存在する
・アクセシビリティに関する規制は世界各国によって異なり、ガイドラインがある
・色のコントラストが問題視されており、見やすくするためにはなるべくコントラストがはっきりしていた方が良い
・誰でも読める文章は、16px以上

3.Sustainability
・WebサイトやAIなどの使用にはエネルギーを消費し、CO2を排出する
・Webサイトの環境への影響を測定、比較、改善してくれるサービス(Karma Metrix)

💭CO2の排出が目に見えるわけではないので、今まであまり実感が沸いていなかった…
分かりにくいからこそ意識することが大切ですね🤔

02. (de)Generative creativity powered by AI

👤Lysandre Follet 💻former Head of Generative Design 🏢Nike

みなさまお馴染みのNIKEで勤めていらっしゃる方です。ジェネレーティブデザイン部を統括しており、靴の下のクッショニングを再発明されたそうです。
Lysandreさんのプロダクトについてはこちらをご覧ください

NIKEの補足をしておくと、スポーツ関連の靴、アパレル、機器、アクセサリー、サービスの設計、開発、製造、世界的なマーケティングと販売を行うアメリカ合衆国の多国籍企業なのだそう。
プロダクト生産のイメージが強かったですが、幅広い事業展開をしているみたいです!
今回のトークセッションでは、AIによるクリエイティブ界の変化や、バイアスについてお話してくださいました。

✏️参加メモ

クリエイティブを仕事にする私たちにとってAIは簡単で、非常に満足感があるものであり、共創が当たり前の時代になっている
しかし、問題点は多い

昨今話題のChatGPTは、数の多いデータを参考に答えを生成している。
・彼の名であるLysandreはシェイクスピア中のキャラクターが由来だが、ChatGPTに聞いたらポケモンだと答えた

英語圏がAIの常識になっている
・弁護士と調べると白人の男性ばかり出てくる
・結婚式も欧米
・CEOも白人の男性ばかり
→偏った情報がAIにとってバイアスとなり、偏見に繋がってしまう

AIによって、我々の文化の一部が失われる可能性も… 
・NIKEと検索すると、NIKEの製品ばかりで、由来である女神ニケが出てこない

AIの活用方法
・モンクレールではAIが考えたダウンジャケットのデザインを採用
・写真を生成(Instagramでは同じような写真が溢れかえっているため模倣が簡単)

今後、AIと人が作ったものの境界線が曖昧になってしまうのではないかと案じている

💭厚塗りのイラストで活動していた方が、AIが似たようなイラストを生成するせいで自分の絵が陳腐化してしまったというツイートを見かけたので、この現象は今後かなり起きそうな気がしています

03. Searching the art style to not get lost in the age of Tech rush

👤Marina Nakagawa 💻Motion designer, 3D artist

本イベント初の日本人の方です… !なかがわさんは、モーショングラフィックと3Dアーティストとしてご活動していらっしゃいます。トークセッション中に彼女の作品を拝見させていただいたのですが、3頭身ほどの3Dで制作されたキャラクターのものが多く、非常に可愛かったです🥺
自身のスタイルを確立しているなかがわさんからは、AIなどのテクノロジーが発達している現代で迷わないための自分のアートスタイルの探し方についてのお話を拝聴することができました。

✏️参加メモ

デザイナーはアートスタイルを持つべきなのか❓

もちろん、クライアントに対して柔軟な対応は必要。
メリットは?
・自分のスタイルを好きだと思ってくれて声をかけてもらえる(オリジナル性)
・自分が評価されていると感じて嬉しい

アートスタイルとは
スキルを学び、それを組み合わせることで確立する

AI🤖&デザイナー🎨
・AIによるアニメーション→批判殺到、著作権の問題などもある
・AIにデザイナーの仕事は奪われる?
 →自分のスタイルを持つことで保つべし

自分独自のスタイルを持つには?
1.自分だけの作品を定期的に作る
お客様向けではなく、自分のために作る時間を設ける
趣味として扱うのではなく計画化し、共有する
→結果としてモチベに繋がる

2.自分が楽しいと思うことに制限を設けない
誰かの模倣は自分のスタイルにはならない
色々なスタイルを探求して、自分が本当に楽しいものを見つける

3.スタイルに乗っ取られないようにする
自分の強いスタイルを持ったらそれに留まって、制限を設けないようにする
スタイルを維持しながらも新しい表現に挑戦していく

💭02のLysandreさんはAIに対する問題提議が中心で、なかがわさんは対策法を提案されていたので、偶然かもしれませんが、プログラムの順番がぴったりで繋がりを感じながら聞くことができました!

04. Where's the Wasabi? Finding Design Potential in your Indigenous Roots

👤Ryo Sampei 💻Producer 🏢Spectrum Tokyo

Spectrum Tokyoはデザインの多様性をテーマにしたウェブマガジンです。三瓶さんは、こちらのサイトの編集長をされています。
三瓶さんのトークセッションでは、我々の国や地域に根付いたルーツ(=日本人でいうわさび)とデザインの可能性についてお話してくださいました。

✏️参加メモ

三瓶さんについて
・UX(ユーザー体験/経験)デザインをテーマにしたメディアであるUX MILKを設立している
・デザインカンファレス「Spectrum Tokyo Fest2022」の開催
→これらは新しいイベントを知ることができる
他のカルチャーや国の文化を知ることで視野を広げる

※「Spectrum Tokyo Fest2022」の参加レポートを弊社のデザインマネージャーであるクマノさんが執筆されているので、詳しくはこちらをご覧ください!

日本人のルーツについて
1.ミニマリズムと複数性が共存(例)無印、ドンキなど
2.ホスピタリティー
3.礼儀正しく、シャイ
4.オーガナイズで清潔(例)多機能トイレ、あらゆるカスタマイズ化

日本のそれぞれのデザイン

1.Inclusive Design
Inclusive Design studio: CULUMU
書籍  ウェブ・インクルーシブデザイン
花王 ワンハンドプッシュボトル
UNIQLO 前あきインナー

2.Universal Design
モリサワ UD Font
LIXIL 多機能トイレパック
Acure 自動販売機

3.Accessibility
デジタル庁
Freee アクセシビリティ・ガイドライン
三井住友銀行 SMBCのアクセシビリティ

4.Emotional Design
北欧暮らしの道具店
中川政七商店

5.Sustainable Design?
長く使えて、低いコストででき、再利用できるもの
→これはトレンドになると予想
日本ではカフェのリノベーションなど

6.Maximalist Design?
多くのディティールがあり、複雑だが、分かりやすいデザイン
→ゲームのUIなど

まとめ
国籍は多いが、ルーツを辿ることが重要
サステナブリティとパンチ(自分の武器)、自分のワサビを見つけるべき

💭日本の文化を再認識するとともに、外国の方にも私たちの文化を紹介する機会となっており、これこそ異文化交流だと感じながら聞いておりました(小並感)

05. AI + You: Boss Fight or Tag Team?

👥Stig Møller Hansen & Karsten Vestergaardi 💻Designers / Programmers
🏢DMJX

DMJX(Danish School of Media and Journalism)は、広告、ジャーナリズム、写真、コミュニケーション、メディアマネジメントの分野を学べる学校です。本セッションでは、AIとの関わり方についてお話ししてくださいました。

✏️ 参加メモ

新しいテクノロジー(AI)に対して拒絶するのか?追求する?
→Shu ha ri(守破離)を大事にするべし

補足:守破離とは?
剣道や茶道などで、修業における段階を示したもの。
「守」は、教えを忠実に守る段階
「破」は、教えを土台としつつ応用する段階
「離」は、教えを土台としない新機軸を見出す段階

ピカソの例
16歳:確立していないルールに従っていた「守」
22歳:青の時代 自分のルールがある「破」
40歳〜:最終的に逸脱したものへ「離」

AIをボス戦からタッグを組めるように変えるには?
・豊富なデザインスキルを身につける
・ただAIを使うだけでは新しいものは生み出せない
・AIが出す結果にフィルターをかけて判断する必要がある

💭守破離の「守」と「破」はAIにもできそうですが、「離」は前例を必要とせずとも生み出せる人間にしかできないこと… !AIと仲良くするにはこの領域まで進む必要があるということですね😇

06. What does accessibility really mean?

👤Saki Asakawa 💻UX Researcher 🏢Woven by Toyota

Woven by Toyotaは、トヨタ自動車株式会社のモビリティ技術を開発する子会社で、「トヨタモビリティコンセプト」を掲げ、トヨタの先進的なBEVを含む次世代車の開発と、誰もが自由に、楽しく、快適に移動できるモビリティ社会の実現を目的としています。
本セッションでは、浅川さんが目が不自由なご家族と暮らす中で感じたアクセシビリティの本質についてお話しして下さいました。

✏️参加メモ

目が不自由な母と暮らす中で、イノベーションにより生活が便利になったと感じるし、そうでなければ暮らしていくのは厳しいということも感じる

改めて、アクセシビリティって何?
1.どれくらい何かをするのに簡単で分かりやすくできるか
2.障がいを持っている人に向けて使いやすくする
→障がい者へはもちろん、誰もが使いやすくなければいけない

UX Researcherのゴールとは
アクセシビリティの基準・ガイドライン < 実際の経験・ユーザーが求めているもの

Accessibility for Well-being
・人々が自分たちの好きなように、自由に物事を進めることができる
・障がいの有無にかかわらず、何かをすることにどれだけ抵抗がないか
=ウェルビーイング

真のアクセシビリティの実現に向けて
・リサーチは多様な人たちに聞く
・アクセシビリティは最初から検討するべし
・障がいのあるなし問わず使いやすく、アクセシビリティを大事に

07. Everything Interface

👤Alessio Grancini 💻Sr. AR Prototyper Engineer 🏢Magic Leap

Magic Leapは、ヘッドマウントディスプレイ方式の複合現実ウェアラブルコンピュータを開発するアメリカ合衆国の企業です。『Magic Leap』はヘッドセットを装着することにより、仮想空間と現実世界を融合した体験ができるMRツールの名前でもあり、日本でもtoC・toBの産業業界で利用されています。
今回はARやAIなどのテクノロジーが私たちの生活にもたらす意義、またさまざまなソリューションをエンターテインメントへ昇華させたプロダクトをご紹介してくださいました。

💭ARやAI、CG技術を駆使した魅力あふれるプロダクトばかりでずっと楽しんで聞いていました👀💕

08. Designing Household Budgets and Well-being

👤June Taketani 💻CXO 🏢Smartbank, inc.

株式会社スマートバンクは、人々が本当に欲しかったものをつくる」テクノロジーカンパニーです。 家計簿アプリ『B/43(ビーヨンサン)』では、Google Play ベストオブ2022「生活お役立ち部門」の大賞を受賞しています。このセッションでは『B/43』の具体的な開発プロセスのエピソードと、その中での学び、そこから生まれたプロダクトデザイン手法をご紹介してくださいました。

💭タケタニさんは英語でのスピーチが、本イベント初だったそうですが、堂々とお話しされていてかっこよかったです✨自分も見習いたい…

✏️参加メモ

B/43とは?
チャージ式Visaプリペイドカードと家計簿アプリがセットになった「家計簿プリカ」サービス
・名前の由来は、B=バランス 43=予算
・使い方を選べる
 1.ひとりで使うマイカード
 2.ふたりで使うペアカード
 3.親子で使うジュニアカード

個人利用のマイカードでの失敗談
日本のキャッシュレス率36%と低い
 →クレカは後払いで難しい
・クレカを使わずして、口座から入金、すぐに支払い通知が来る
(=B/43のマイカード)
・But,入金方法にクレカを追加してくれというリクエスト
 →クレカを使わないようにするプロダクトだったのに💧
  結果として制限を設けた状態でクレカを追加することに

なぜ?
→オンラインでいつでも入金したかった
クレカによるキャッシュバックなどの特典がほしい

この経験からの知見
ユーザーの人生の基盤、日常的な環境を考える必要がある

ペアカードでの成功談
日々の支出関係が上手くいくとパートナー間の関係性も向上
家計簿チェックシートでカップル間の関係の向上を測る
→ユーザーからの評判は良かった

2つの経験で得た知見
・ユーザーの基盤、問題を解決するだけでなく長期的な目線が大事
・ウェルビーイング=tree(基盤と結果)

1.問題の定義=問題の仮説をまとめる
ユーザーは誰か?いつどんな問題に直面する?何をしたい?それをする障害は?今はどのように解決している?どんな問題が起きるのか?

2.ユーザーインタビュー
インタビューを通して仮説を検証
初めの仮説に疑問を持ち、よりユーザーの基盤を考える

3.ソリューションを特定
インタビューで得られたインサイトを仮説にする

4.ユーザーのゴールを検討する
ユーザーの感情的価値も含まれる

09. “Play” creates new value for well-being

👥Ramanath Bhat & Ippei Tambata 💻Director of R&D Design | Design Producer 🏢Sony

テーマは「遊び」は新たなウェルビーイングを提供できるのか。
エンタテインメント・テクノロジー&サービスも担うSonyでの、ウェルビーイングの新たな視点に向けてのプロジェクトをご紹介してくださいました。

✏️参加メモ
「遊び」は、人間の発達の初期に不可欠
外の世界と関わる機会と同時に、認知的、身体的、社会的、感情的なウェルビーイングをもたらす

Project1.リハプレ

多くの場合、リハビリは自分と向き合う辛い体験となってしまう
「楽しみながらリハビリを行う」というコンセプトを提案し、リハビリをゲームの形に再構築
→ソニーらしいクリエイティブな問題解決の方法

リハビリテーションについての専門知識を得るために、ソニー・ライフケアや作業療法士の方から多くのフィードバックを貰って開発

そして出来たのが『リハプレ』
・ゲームをプレイする感覚でリハビリをすることが出来る
・事前設定の必要がなく、モニターの前に座るだけでスタートできる
・リハビリの効果が上がり、入居者間のコミュニケーションも深まるという結果に

Project2.XRキャッチボール

視覚や聴覚に障がいがある方たちと実施したインクルーシブデザインのワークショップの対話の中で「息子と気軽にキャッチボールがしたい」という話が出た→実現させるプロジェクトスタート

キャッチボールって何の感覚を楽しむもの?
・ボールを投げて飛んでいくときの緊張感や相手がボールを捕ってホッとする安心感
・行ったり来たりのリズム感
→グローブやボールをデザインするのではなく、キャッチボールで得られる体験をデザイン

そして出来たのが『XRキャッチボール』
・スマートフォンを用いて、キャッチボールのようにテンポよく、仮想のボールをやりとりする
・光と音を頼りに、タイミングよく仮想のボールをキャッチ

ユーザーからは、ワークショップやプロトタイプが形になって自分たちの意見・考え方や感覚に価値があると思えるのは嬉しいという意見が出た

10. From Burnout to Resilience: Building a Sustainable Creative Practice

👤Emmi Salonen 💻Creative Director & Founder 🏢Studio Emmi

Emmi さんは2005年にStudio Emmiを設立。社会と地球への積極的な貢献をめざすクライアントやクリエイターと提携しているそうです。
ポジティブに創造することを大切にしていて、デザインは人々を結びつけ、持続可能性やウェルビーイングを生むとおっしゃっていました。
今回はサスティナビリティの実践に向けてサイエンスやデザイン思考を取り入れたアプローチ「クリエイティブエコシステムモデル」をご紹介してくださいました。

✏️参加メモ

クリエイティブは燃え尽き症候群になりやすい
→Emmiさん自身もデザインをやりたくない時期があり、1年間休みを取った

休暇中に大事にすることとは?

繋がる(Connection)
・自分と繋がる、自分の起源を辿る
・周りのものと繋がる
=生きる目的を見つける

不思議に思う(Wonder)
・普通の中に変わったものを見つけるためにはオープンなマインドが必要
・自分の考えを発信し、意見をもらう
・自分がインスピレーションを受け取れるような生き方をする

一度止まる(Pause)
・自分の時間を取ることで新しく知れることや生産性がある
・自然な中で1人になるのがおすすめ
・きちんと休まないと自分のうちなる声や感情が分からなくなってしまう

動く(Movement)
・自分の心に正直に、恐れることなく動く
・流れに任せ、自分のレジリエンスを養う

楽しむ(Joy)
・完璧でなくていいから、何かをやり、たのしむ
・楽しむことで活力を取り戻す

11. Art by teamLab

👤Takeshi Yamada 💻Director of Community Engagement 🏢TeamLab

teamLabは芸術、科学、テクノロジー、自然界の融合を目指す多様な専門家からなる、インターナショナルなアート集団です。teamLabは、人々の価値観を変え、社会の進歩に貢献することを目的に、デジタルテクノロジーを使ったアートを創造しています。
今回は同社の哲学やビジョンについてお話ししてくださいました。

✏️参加メモ

チームラボのコンセプト

1.Transcending Bounder
・あらゆる境界線を越える
 動くデジタルな絵画は、フレームを越え、どこまでもアートを広げること ができる
・人とアートの境界線もなくすことができる
 人がアートの一部になることもできる
・上海と東京という異なる美術館でもボーダーレスに
 上海のデジタルアートが一線を越えると東京に流れる
 反対も同じ

2.Co-collaboration
自分の絵が流れる水族館→自分だけでなく、みんなが描くから面白い

3.Relationship Among People
・多くの人がいることはプラスになる
 お互い良い影響を与えられるというポジティブな考え

アクシデントもポジティブの要因になる
・チームラボには室内に動かないオブジェクトが存在すると花が咲いていくインスタレーションがあり、そこで社員が寝ていた
→開店後もあえて起こさずにいると社員の周りに花がたくさん咲いており、客ウケが良かった


🌈全体を通しての学び・感想

・他国の文化や自国の文化を再認識できたり、プレゼンの参考になったりとデザイン以外にも多くの学びがある
・「誰もが使いやすいデザイン」を実現するには、プロジェクトの最初の段階から、障がいのある人など当事者も含めて共に開発してもらうことが、インクルーシブで、アクセシビリティのあるべき姿
・デザインと距離を置くことで新たな視点や考えが生まれることもある
・デザインのトレンドとして、「well-being」は今後も欠かせないキーワードだと感じた
・AIは便利な道具ではなく、うまく活用する方法を模索する必要がある
・他のデザイナーさんと関わる機会が十分にあり、交流を深めることができる

以上Design matters TokyoのDay1のレポートでした!
イベント全体の感想にはなりますが、たくさんの刺激と学びを得た2日間でした。
デザイナーとしての精進はもちろん、英会話も頑張っていきたいです… !
Day2のレポートはこちらをお読みください。

🔗関連情報

採用情報

会社情報

筆者Twitter

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?