【KOD】イベントのステッカーを作りました!
先月の6/28に弊社ROUTE06が主催のバトルイベント「KOD(Knock Out Design」が開催されました。
今回は、本イベントのノベルティであるステッカー制作についてお話ししたいと思います💭
💥KOD(Knock Out Design)とは?
まずはイベントの詳細から👉
KOD(Knock Out Design)はデザインバトルイベントで、「デザインでノックアウトする」というコンセプトを持っています。
参戦者は制限時間内にデザイン課題を解決し、その成果をプレゼンテーションし、審査員はデザインの成果物やプロセス、プレゼンテーションを評価し、最終的な勝者を選びます。
クリエイティブな解決策やスピード感、アイデアを伝える力が重要となる本イベントですが、記念すべき第1回目は、対戦相手としてUbieさんにお越しいただき、その他のゲストの方は招待制という形で開催いたしました。
イベント当日、会場には30人以上のデザイナーたちが集まり、熱いバトルが繰り広げられました。その傍ら、和気藹々と交流も行われており、イベントは大盛り上がりで幕を閉じることができました🙌
Twitterで「#ROUTE06KOD」と検索すると、当日の様子や、ご参加いただいた方の感想などが閲覧できますので気になった方は調べてみてください🔍✨
また、KODの開催レポを弊社のデザインマネージャーであるクマノさんが執筆されているので、このイベントについてもっと詳しく知りたい方はぜひお読みください✅
💖KODのノベルティステッカーを作りました!
さて、本題のステッカー制作についてです。
自分はステッカー作成の経験がなく、物理的な印刷の知識もほとんど0の人間だったのですが、今回KODのノベルティとしてステッカー制作に挑戦しました。
経験も知識も浅いまま始まったタスクでしたが、上司の方々からの丁寧なFBとサポートのおかげもあり、素敵なステッカーを作ることができました。
この経験から得た学びや制作プロセスについて皆さんにお伝えできればと思います🌱
Step.1 ステッカーを作る目的を考える
素材を選んだり、サイズやデザインを決めるために、まずはステッカーがなぜ必要なのか考えてみました🤔
こんな感じで、ざっくりとしたゴールを設定し、方向性を決めていきました。
Step.2 素材は実際に見て触って決める
次に、使用する素材を決めるために参加者であるデザイナーさんたちがステッカーを貼る場所を想定してみました👀
使用用途を踏まえて、屋内用で摩擦や擦れに強い素材を探すことにしました。
ネットで調べてみた結果、以下が候補に上がりました。
・PVC(フィルム素材)
・ユポ
・ミラコート紙
・アート紙
・合成紙-白PP
候補を出す段階までは順調でしたが、ここで1つ問題が。
上がった候補に対してコレだ!という決定打がなくて確信を持って素材を提案することができず、不安が残ったまま素材を決めることに。
しかし、そこでこの問題を解決する神のひと声が。
…❗️
ありがたきお言葉です。実際には神ではなく、上司にこのようなアドバイスをいただきました。
納品日に関しては、まだ少し余裕のある段階だったので、サンプルの発送が早く、素材の種類も豊富であったDIGITAさんに無料のサンプル請求を行いました。(木曜日に請求したところ、日曜日には届きました)
また、それに付随して、今回の発注先は以下の理由でDIGITAさんにお願いすることにしました。
サンプルが実際に手元にあるため、完成品が想像しやすい
納品〜発送までがはやい
印刷用データ作成ガイド・テンプレートが充実しており、入稿する際に安心感があり、信頼できる
そして翌週、サンプルをもとに素材を再決定しました。
今回実際に使用した素材は以下になります!
📃合成紙-白PP(ラミネート加工あり)
ノベルティでおすすめされていたミラコート紙・アート紙・合成紙-白PPの中で合成紙-白PPが一番発色が良かった
摩擦や擦れに強いため、使用用途として想定される携帯電話、PCなどの摩擦やこすれのある場所に対応している(ラミネート加工をすることでより強度が増す)
元々候補にあった素材ですが、実際に手に触って見ると、他の候補のものと比べて一番発色が良く、紙の厚みも十分であったためこちらで即決しました。
実際に届いたステッカーも予想通り発色がとても良く、好評だったので良い選択ができたのでは…!と一安心😌🍀
やはり印刷物は実際に手に取るのが1番分かりやすいし、手っ取り早い!と痛感できた経験でした。
Step3. ステッカーのデザインを考える
素材の次は、デザインについて考えていきます。
今回、KODのキービジュアルやLP、他のグッズデザインが既に決まっていたのでその素材を使用してデザインを考えました。
大本のデザインが決まっていたこともあり、0から考える作業ではなかったため、あまり時間をかけずに決めることができたと思います☕️
前提として、KODの世界観が伝わるデザインにするというゴールがありますが、より具体的に考えるために他の企業のノベルティステッカーやイベントグッズをリサーチし、KODとしてのステッカーの落としどころを探りました。
これらの傾向を踏まえて、今回は以下の4種類のステッカーを作成することに決めました✨
ここからは実際に制作したステッカーをお見せしながら紹介していきます💁
1. KODのロゴステッカー
こちらのロゴですが、パンク・膨張を強調した勢いを感じるデザインになっていて、ロゴだけでも十分にKODの世界観が伝わるため、そのままステッカーデザインとして採用しました。
ロゴのインパクトを十分に感じられますが、他の要素がなくすっきりしているため、他のステッカーとも馴染みが良く、PCなどにも貼りやすいシンプルなデザインにしました。
2. デザインのツールのセットステッカー
LPのロゴの背面にあったオブジェクトたちもステッカーに採用。
一つの台紙に、5つのステッカーがついています。
バトルを連想させるオブジェクトやデザインのツールがモチーフになっているのがKODの世界観にピッタリですよね!
台紙にもオブジェクトに合うデザインを施すことで、全体的なデザインの統一感を出しました。
剥がして別々にしても、剥がさずにそのままでも可愛く使用できるステッカーになったのではないかと思います。
3. チケット風ステッカー
KODのサイトに飛ぶQRコードが素材としてあったので、それをステッカーに利用したい!と考え出来上がったのがチケット風のステッカーです。
素材を活かしつつも応用を効かせることができたので、今回のステッカーの中で個人的に一番お気に入り。
上司のアドバイスのもと、文字とオブジェクトのバランス調整、文章の内容が同じ意味にならないように修正してこのデザインが完成しました。
シンプルだからこそ、細部まで気を遣うことでデザインのクオリティーが格段に上がるなあと。
ディティールまで拘ることの大切さを学べたステッカーです。
3. シンプルな正方形ステッカー
結局、シンプルなものが一番使いやすい。ということで、缶バッチとして展開されていたデザインをそのままステッカーにも再利用しました。
形も正方形とシンプルで使いやすく、他のグッズのデザインを使うことでKODのノベルティとしても統一感を出せたのではないかと思っています。
Step4. デザインを作成する
今回のステッカーのラインナップを紹介したところで、次はこれらのステッカーを実際にどうやって制作していったのかお話ししたいと思います!
まずは、サイズを決める。
今回使用したツールはAdobe Illustratorなのですが、いざ作るぞ!となった時にアードボード、つまり制作するキャンバスがないと何も始まらないので、まずはサイズから決めていきました。
私の場合は、ものさしを見ながら横寸・縦寸を決めて、実際に紙にメモすることで出来上がったときのサイズ感を把握しておきました。
大体のサイズが決まったら実際にデザインにおこせるか試します。
それぞれのデザインに合わせてサイズを微調整して進めていきました。
遂に、ステッカー用の入稿データの作成開始!!
この作業が、一番重要で気をつけなければいけないポイントでした。
入稿データには、ステッカーならではのルールがいくつかあって、それに沿って制作しないと思い通りのステッカーが作れません💦
初めての作業だったので、分からないことは調べ、何度もルールに沿えて制作できているか確認するなど慎重に進めました。
発注をお願いする会社さんによって入稿ガイドが異なるのですが、ルールの大枠はどこも共通していると思うので、気をつけるべきポイントを簡単にご紹介したいと思います。
・カラーモードを必ずCMYKにする
CMYKとは印刷物で色を表現する際の色の領域です。
コンピュータやモバイルなどのデジタルで使用するRGBで制作してしまうと、実際に印刷した際に色味が大きく異なってしまうことがあるので、ステッカーだけではなく、印刷物を制作するときは必ずカラーモードをCMYKする必要があります。
・カットラインを作成する
「カットライン」とは、ステッカーやシールなどのデータを印刷する場合にオブジェクトの他に必要となる、仕上がりの形をカットするための「線」のデータです。今回制作したステッカーを例に挙げると、ピンクの線が「カットライン」になっています。
剥がしやすくするために、なるべく緩やかな曲線で制作する必要があります。また、パス数は少ない方が綺麗に印刷され、パスの追加料金なども発生しないのでお得だと思います💴
私がイラレでカットラインを制作する際に参考にしたサイトがこちら。
初心者の私でも簡単に制作することができました❤️🔥
・「塗り足し・余白」などカットズレを想定して作成する
紙の収縮や印刷機・加工機の制約により、少なからずカットのずれが生じる場合があるため、それに対応できるデザインを作成する必要があります。紙の端まで印刷するためには、追加の余白が必要です。また、カットライン近くに重要な文字やデザインがある場合は、必ず指定された余白を確保する必要があります。
塗り足しと余白は何mm空けて制作するべきか?という問いに関しては、発注先の指定によって異なるので、発注先の入稿ガイドを必ず確認する必要があります⚠️
正方形などの簡単な形のものはテンプレートが用意されていることもあるので、そちらを利用してもいいかもしれません。
・フォントはアウトライン化する
デザイン中にフォント情報を含むテキストが入っていると、 他の方がデータを開いた際にフォントが置き換わってしまう可能性があります。それを避けるために、文字を図形に変換しなければいけないため、フォントはアウトライン化させる必要があります。
・ヘアラインを考慮して線の太さは0.25pt以上にする
「ヘアライン」とは、モニター上やプリンターでは表示されているが、実際の印刷には反映されない極細線のことをいいます。
ラインを印刷に反映させるには0.25pt以上で制作しなければいけません。
以上が、今回のステッカー制作で学べた重要なポイントです。
ステッカー以外の印刷物でも活かせそうなポイントが多く、学びがたくさんありました✏️
Step5. 発注する
デザインデータの作成が完了したら、ラストは発注をして無事終了です!
初めての発注作業は上司と慎重に確認しながら行いました。
1. 最終確認を怠らず、慎重に行う
2. 発注先から送られるメールを必ず確認する
発注作業に関して言えることは、この2点に限ります。
発注をミスってしまったら全てが水の泡…🫧
そんなことにならないように丁寧に行いました。
また、納品後も発注先からデータ確認のメールが来ます。
そこでもデータにミスがなかったか、実際にいつ発送されるのかなどを確認する必要があるので気を抜いてはいけません😤
今度一人で発注する機会があっても、初心を忘れずの精神でやっていこうと思います。
🍀学び&ふりかえり
さて!最後に今回のステッカー制作での学びを簡単に振り返って締めようと思います。
・素材は実際に見て触って決める
・シンプルなデザインこそディティールに拘る
・入稿データはガイドに沿って制作&確認する
・発注はとにかく丁寧に慎重に
・心の余裕を持つためにもゆとりを持って納品できるようにする
こんな感じでしょうか🤔
今回、経験の浅い自分にステッカー制作という学びの多い仕事を任せてくれた弊社のデザインチームには本当に頭が上がりません🙏
これからもデザイナーとして日々奮闘していく姿を応援していただけると嬉しいです!!
ここまでお読みいただきありがとうございました💖
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最後にちょっと宣伝を。
KODに関する記事と会社情報をご紹介させていただきます
ご興味のある方はぜひお読みください🌈✨
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