世界遺産好き必見!メキシコ・モンテ・アルバンの魅力と見どころガイド
メキシコには、35か所も世界遺産があるそうです。
私は特に意識していなかったのですが、気が付いたら約3か月間の滞在のうちに、5か所程、世界遺産の場所を訪れていました。
実はその中でも、妙に惹かれてしまった世界遺産があります。それが先日オアハカ州で訪れた、天空都市ともいわれている「モンテ・アルバン (Monte Albán)」です。
広大な土地に残る都市は、私にとっては、もはやゲームや映画の世界のようにも見えてきました。歴史を聞きながら、生活を想像しながら、しばらく印象が強くて、帰宅してからも、興味や疑問が湧いてきて夢中になって調べてしまいました。
そんな「モンテ・アルバン (Monte Albán)」について、今回感想を残したく、記録がてら記事を書くことにしました。
本記事から、モンテ・アルバン について少しでも興味を持ってもらえたり、いつか実際に訪れようとしている方の参考になれば幸いです。
モンテ・アルバン とは?歴史と背景
ここでは、つぎの3点について紹介したいと思います。
モンテ・アルバン の名前の由来は「白い山」・サポテカ文明の遺産
天空都市と呼ばれる理由と立地の意味
なぜモンテ・アルバンが世界遺産に登録されたのか
それぞれ詳しくみていきましょう。
モンテ・アルバン の名前の由来は「白い山」・サポテカ文明の遺産
ガイドさんによると、モンテ・アルバン遺跡の名前の由来は、スペイン語で「白い山」を意味します。
写真のような白い花が咲き乱れることから、そのような名前がついたといわれています。
実際に遺跡の周りには、この花が咲き乱れていてとても美しく感じました。
「モンテ(Monte)」は「山」、「アルバン(Albán)」は「白い」です。
またモンテ・アルバンは、オアハカ州にある古代遺跡で、サポテカ文明という昔の人たちが作った都市で、約3000年以上前に栄えた場所です。サポテカ文明は、モンテ・アルバン遺跡を中心に栄えた文明で、天文台や文字が発展していました。
遺跡の中心部は東西200m、南北300mの広さを持ち、広場の周りには神殿、天文台、球戯場、住居が並んでいました。
天空都市と呼ばれる理由と立地の意味
モンテ・アルバンは山の上に作られていて(標高約1900m)、昔は宗教や政治の中心地でした。
天空都市と言われる理由は、つぎの2つの説がいわれています。
・山の上にあるので、まるで空の中に浮かんでいるように見える。
・広場や建物が山全体に広がり、上から見た景色がとてもきれい。
また山の上に立地した理由は、敵の侵入を監視する「戦略的な意味」やサポテカ文化で山は神聖視されていたので「宗教的な意味」がありました。
私が実際に訪れた際も、山頂の遺跡群、そして遺跡を囲んで360℃の自然や街を見渡せる風景は、息をのむ感動がありました。その風景からも「天空都市」といわれているのは納得です。
なぜモンテ・アルバンが世界遺産に登録されたのか
モンテ・アルバンは、1987年にユネスコ世界遺産に登録されています。
登録理由は、「古代の人たちの生活や文化がわかる貴重な場所」、「建物や石に刻まれた文字、道具が残っていて、歴史を研究する手がかりになる」などが理由です。
実際遺跡がしっかり残っていたので、生活の想像がしやすく歴史を知る手掛かりとして有益な場所だとおもいました。
モンテ・アルバンの見どころを徹底解説
ここでは、つぎの3点について解説していきます。
謎に包まれた「踊る人々」の石碑
球戯場の歴史と役割
文明の中心的な役割を果たした天文台
それぞれ詳しく見ていきましょう。
謎に包まれた「踊る人々」の石碑
遺跡の中でも特に有名なものが、「踊る人々(Danzantes)」と呼ばれる石碑です。名前の通り、踊っているように見える人が刻まれた石碑が沢山ありました。
ただこの石碑は、実は捕虜や敵国の支配者を描き、警告の意味が込められていて、実際には、踊っているというよりは、体が歪み、苦しんでいる様子、苦痛を受けている姿とも言われています。
とはいえ、事実は謎に包まれています。
球戯場の歴史と役割
モンテ・アルバン遺跡の球戯は、スポーツの要素と宗教儀式が結びついた独特の行事といわれています。現代のスポーツとは異なり、神々や宇宙の秩序を意識した神聖な意味が込められていました。
スポーツとしては、ゴム製のボールを使った競技で、プレイヤーは手や足を使わず、腰や肩でボールを打つのが特徴。
ボールを地面につけずにゴールに近づけることが目的で、両側に傾斜した壁があり、壁を使ってボールを跳ね返していたといわれています。
宗教儀式としては、一部の試合では、敗者が犠牲者として扱われることもありました。これは、神々に捧げ物をすることで自然の調和を保つためと考えられています。プレイヤーは戦士や捕虜であることも多く、特別な意味を持つ対戦だったそうです。
文明の中心的な役割を果たした天文台
天文台は、天体観測のために設計されており、星や太陽、月の動きを記録し、暦を作るのに使われました。暦は主に農作物を植える時期や、神々にささげる宗教儀式の日程を決めるのに利用されたといわれています。
また太陽や月の動きだけでなく、金星の観測もしており、金星は特別な意味を持つ天体で、宗教的な象徴とされていました。
壁には征服した都市の名前が刻まれており、支配者の力を示すための記録です。
宗教と軍事が結びついていました。
捕虜の扱いや犠牲者は当時の社会では神聖で必要な行為
ここでは、つぎの2点について解説していきます。
人身御供の役割
捕虜の扱い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
人身御供の役割
人身御供(ひとみごく)は神々への感謝や、自然の調和を保つための重要な儀式でした。
宗教的な意味としては、神々を鎮め、太陽や雨などの自然の恵みを維持するためと考えられていて、人々にとっては生活の一部でした。
捕虜の扱い
敵対勢力との戦争で得られたもので、儀式に使われる場合もあれば、支配者の権威を誇示するために利用されることもあったそうです。
2点「人身御供の役割」や「捕虜の扱い」をどちらにしろ、私からすると、響きは怖く苦しい世界に感じました。ただ当時の社会では神聖で必要な行為、宗教的儀式は、共同体の絆を深め、秩序を保つ役割を果たしたそうです。
またモンテ・アルバンは、苦しい出来事だけでなく、文化や科学、宗教の中心地として「教育と知識の発展」にも功績を残しています。
モンテ・アルバン観光の計画を立てよう
ここでは、つぎの3点について解説します。
モンテ・アルバン遺跡の観光に必要な時間
オアハカ市内からのアクセス方法
遺跡観光におすすめの服装と持ち物
それぞれ見ていきましょう。
モンテ・アルバン遺跡の観光に必要な時間
園内は広いですが、2〜3時間くらいでゆっくり見て周れるでしょう。そのため午前中など半日を使って見に行くのがおすすめです。
オアハカ市内からのアクセス方法
モンテ・アルバン遺跡へは、公共交通機関利用でもいけますが、私は英語ガイド付きツアーに参加しました。
そのため今回はツアーの詳細について、以下の記事で紹介しています。
気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
遺跡観光におすすめの服装と持ち物
オアハカは日中、日差しが強く照り付けます。
モンテ・アルバン 遺跡は、日陰になるエリアも少ないため、帽子、日焼け止め、水分補給は必須となります。サングラスもあるとよいでしょう。
朝は冷えていて、日中は暑くなるので、薄手の羽織もあると便利です。また遺跡は階段の上り下りがあるので、歩きやすいスニーカーなどをおすすめします。
まとめ:改めてモンテ・アルバンおすすめです!
ここまで、読んでいただきありがとうございます。
本記事では、つぎの4つの点について紹介しました。
モンテ・アルバン とは?歴史と背景
モンテ・アルバンの見どころを徹底解説
捕虜の扱いや犠牲者は、当時の社会では神聖で必要な行為
モンテ・アルバン観光の計画を立てよう
私が妙に惹かれてしまった世界遺産の一つ、「モンテ・アルバン遺跡」。実際遺跡と360度見渡せる自然・街並みの景色は絶景です、また遺跡もしっかり残っているので、かなり見応えがあります。
事前に歴史を少し知ってから行くと、より古代文明の生活の想像が広がり楽しいかもしれません。また歴史について理解が深まるので、ガイドツアーに参加するのもおすすめです。
この記事が、モンテ・アルバン遺跡に興味を持つきっかけに少しでも役に立てたら幸いです。
長々お付き合いいただきありがとうございました!
¡Buen viaje!(良い旅を!)
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興味がある方は、これらの記事もぜひ参考にしてみてくださいね。