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本物のメキシコ文化を体験しよう:「死者の日」の魅力とグアナファトでの特別な時間

「メキシコ文化に触れてみたい」、「面白いお祭りないかな?」
そんな方におすすめなのが、メキシコの伝統的な祝祭「死者の日」の体験です。

本記事では、賑やかなイベントを超えて、メキシコの文化や精神を感じられる「死者の日」について、実際に筆者の「グアナファト」でのエピソードを交えて紹介します。

メキシコ文化への興味が高まっている方や、2025年の「死者の日」の祭りに参加を検討中の方々の役立つ情報になれば幸いです。


▶「死者の日」とは?


死者のパン(パン・デ・ムエルト)
表面には骨を象徴する装飾で故人や死を象徴。「死者の日」に食べる

メキシコ全土で毎年11月1日と2日に行われる「死者の日」は、悲しみではなく、故人との再会を祝う特別な喜びの日です。音楽、踊り、食事とともに華やかで、街中は生き生きとした雰囲気に包まれます。2008年には、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。

また、ディズニー映画『リメンバー・ミー』が描いたように、「死者の日」は単なるお祭りを超え、家族愛や思い出の温かさを象徴するものです。祭りを実際に訪れれば、映画の世界が現実となったかのような感動を味わえることでしょう。

11月1日は主に「子供の日」(Día de los Angelitos)として亡くなった子供たちを、11月2日は大人を偲ぶ日となっています。

▶メキシコ文化体験に「死者の日」がおすすめな3つの理由


オフレンダ(祭壇)、個人宅でも飾られます

他にもメキシコにはイベントがありますが、その中でも「死者の日」がおすすめの理由を、以下3つに凝縮しました。

①メキシコ文化遺産を肌で感じられる体験
②日本のお盆とは異なる明るい祝福ムード
③地域によって異なる特徴と雰囲気

実際の体験談も踏まえながら、それぞれ詳しく紹介していきます。

①メキシコ文化遺産を肌で感じられる体験

「死者の日」はメキシコ全土で祝われる壮大なお祭りで、メキシコの豊かな文化遺産として世界的に知られています。(2008年にユネスコ無形文化遺産に登録)
また地域によってもその祝い方に違いがありますが、以下の3つが象徴的なものとなっています。

  • 街中でのカトリーナメイクや衣装

  • 音楽とパレード

  • オフレンダ(祭壇)

カトリーナは、華やかなドレスや帽子を身につけた女性の骸骨で、象徴的なキャラクターです。装飾にもたびたび登場し、「死者の日」にはカトリーナメイクコンテストが開かれたり、露店でメイクをしてくれるので、訪れた人も気軽にその雰囲気を楽しんでいます。

メキシコでは季節を問わず音楽とパレードが生活の一部としてありますが、「死者の日」に行われるパレードは特別です。華やかな衣装を着た人々やまるで死者の世界にいるかのような錯覚をおこさせます。

オフレンダ(祭壇)は、花、食べ物、写真、キャンドルなどが飾られ、亡くなった人々の霊を迎えるための大切な祭壇です。街中や個人の家でも見られます。特にマリーゴールド(センパスチトル)は欠かせない花で、死者を導く香りとされています。10月から11月にかけて、街はこの鮮やかな花で彩られ、その香りが特別な空気感をもたらします。


カトリーナメイク
オフレンダ(祭壇)の一例


②日本のお盆とは異なる明るい祝福ムード

「死者の日」の祭壇や墓地は、キャンドルや色鮮やかな装飾で美しく飾られています。お墓の周りでは音楽が奏でられ、家族や友人たちが集まってお酒を酌み交わし、故人との再会を喜びながら思い出を語り合います。
日本の静かな墓参りとは異なり、皆とても明るく楽しく過ごされている様子が伺え、お墓の装飾もカラフルで華やか、幸せな愛情に包まれるような雰囲気に満ちあふれていました。

マリーゴールド、音楽隊、キャンドル

③地域によって異なる特徴と雰囲気

メキシコで死者の日を体験するのに有名な場所は、以下の3都市です。
筆者は2024年は、「グアナファト」で死者の日を体験しましたが、それぞれ特徴が異なることがわかります。

メキシコシティ
特徴: メキシコシティは大規模なパレードやイベントで知られています。映画『007 スペクター』の影響で市内のパレードは有名になり、訪問者はカラフルな衣装やフロート、音楽を楽しむことができます。
ハイライト: ソカロ広場の展示や大規模な祭壇の見学。

オアハカ
特徴: オアハカは、伝統文化が特に強く根付いており、死者の日を最も伝統的に体験できる場所の一つです。町全体が祭壇や飾り付けで彩られ、地域独特の儀式やパレードが行われます。
ハイライト: パンテオン(墓地)でのキャンドルライトの夜や、地域の手作りの工芸品。

グアナファト
特徴: 歴史的な街並みが美しいグアナファトも死者の日を色鮮やかに祝います。街全体がカトリーナ人形やオフレンダで飾られ、活気のあるイベントが行われます。
ハイライト: 歴史的な建物や路地での祭壇、路上パフォーマンス

▶2024年グアナファトの「死者の日」の様子は?

メキシコ各地から参加

筆者は今年、初めての「死者の日」をグアナファトで体験しました。その印象的な特徴をご紹介します。

  • 地下街の装飾

  • プロジェクションマッピング

  • 街中に広がる「死者のマット/ラグ」(Tapet de muerto)

  • 音楽とパレード

  • カトリーナメイクと衣装

10月31日から11月3日まで、グアナファトではハロウィンと「死者の日」をのお祭りが繰り広げられました。地下街は通行止めとなり、祭壇やプロジェクションマッピング、文化紹介など、装飾とイベントでいっぱいに。特にプロジェクションマッピングは昨年にはなかった新たな見どころだそうです。幻想的な光景や雰囲気にとても感動しました。

また街中では各地から訪れた人々が、伝統音楽やダンスを披露。11月2日にはTapet de muerto(死者のマット/ラグ)と言われる、木くずをメインに、米、塩、コーヒー豆を使ったアートが通りに現れ、前日には何もなかったところに、2日の朝7時から作成されたようです。このアートは翌日にはきれいに撤去され、その美しさは一瞬のものではありましたがとても印象的でした。

2024年の「死者の日」プログラムも充実しており、ハロウィンから「死者の日」へと駆け抜ける数日間は、まさにお祭りの盛り上がりが最高潮に達した時間でした。11月3日の夜まで続き楽しませてくれました。

2024年グアナファトの「死者の日」のスケジュール

▶まとめ:メキシコ文化に興味がある人は「死者の日」体験がおすすめです


改めてメキシコ文化に興味がある人は、「死者の日」体験が断然おすすめです。
その理由は以下3つです。

①メキシコ文化遺産を肌で感じられる体験
②日本のお盆とは異なる明るい祝福ムード
③地域によって異なる特徴と雰囲気

筆者も2025年は未定ですが、他の地域もぜひ体験してみたい気持ちでいっぱいです。興味が湧いた方は、ぜひ2025年の「死者の日」を計画してみてください。

注意点として、航空券やホテルの予約は早めに手配することをおすすめします。特に交通面も、前日到着だと混雑する場合もあります。数日前に訪れて街を観光しながら準備を整えると、スムーズに「死者の日」を楽しめるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

友人がオアハカの「死者の日」について紹介してます。
オアハカの「死者の日」の様子がすごくわかるのでぜひこちらも参考にしてみてください☟


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