2023日本ダービー予想 9,366文字 全馬チェックあり 3日も徹夜して書いた記事なのに無料
はじめに
2023日本ダービーの予想記事です。無料で全馬チェックあり。
この記事でも過去の傾向に触れていますが、傾向について詳しく知りたい人は前回の記事【無料】を参照して下さい。
2023東京優駿(日本ダービー)出走表
レース展望
皐月賞組(5着までに優先出走権)、青葉賞組(2着までに優先出走権)、プリンシパルS組(1着に優先出走権)、京都新聞杯組、その他組が揃う日本ダービー。
皐月賞組からは過去10年で7勝9連対。今年も皐月賞組が中心となると思います。ただしひとつだけ注意したいのは、今年の皐月賞は重馬場でしたが、1986年以降で重馬場だった皐月賞は他にないため傾向が変わる可能性があります。具体的には重馬場だから好走できたと思われる馬の評価を見直します。
京都新聞杯組からは過去10年で2勝1連対があり要チェック。
青葉賞組からの勝利は過去22年間ありませんが過去10年で3着まではあるので注意が必要です。
プリンシパルS組からも過去10年で勝利はありませんが、人気薄からの3着があるのでノーマークは怖いかも。
過去の日本ダービーのラップタイムを振り返ってみると1000m(前5F)通過57.8秒~63.2秒まで様々で、逃げ馬が作るペースによって結果は大きく影響すると思います。
ただし、過去10年で逃げた馬が勝利したことはなく、直線の長い東京芝2400mを逃げ切る難しさを痛感します。積極的に逃げたい馬がいない場合には序盤のポジション争いのあとペースがスローになり、行きたがる馬は抑えながらのレースになるため折り合いが鍵になることも。
今年はどんな日本ダービーになるのか、全馬のレースを振り返りながら展開を予想、そして最終的な私の予想印と買い目を公開します。
各馬チェック(全馬診断)
ここからは出走する各馬を前走別に分けて全頭チェックしていきます。
皐月賞組
ソールオリエンス
皐月賞では最も不利と言われる1枠1番からのスタートで、さらにこの日は重馬場でもあり、レース前の予想では道中内枠にいればかなりの不利を被ると思われました。レース騎乗後の横山武史騎手のコメントによると中団くらいから徐々に外に出していくイメージでレースに臨んだそうです。実際にはやや後ろからの競馬となってしまいましたが予定通り徐々に外へ。
ところが、4コーナーで逆手前(本来とは逆の脚を軸にしてコーナーを曲がること)になり、外に膨れそうになってバランスを崩しました。この間にも他の馬は加速していきましたし、直線を向いた時にはほぼ最後方。正直・・・ちょっと間に合わないだろうなと見ていました。
しかし、ラスト2ハロンからの脚が別次元でした。直線を向いた時にはほとんど最後方にいたソールオリエンスが大外イッキの末脚で加速、他馬をブッちぎって勝利しました。
結果論ですが重馬場の内でグシャグシャに揉まれるより良かったのではないかと思います。とは言え、全馬の中で最も長い距離を走ったのがソールオリエンスであり、距離ロスに加えて4コーナーではバランスを崩して一旦は後ろに下がりながらも、直線を向いてからはまだ脚が上がっていない他の差し馬を交わしての勝利は強いとしか言いようがありませんでした。
日本ダービーでは左回りの東京芝2400mに替わります。ソールオリエンスは手前を替えたがる癖があるそうで、本来ならば右コーナーなら右手前で回るところを左手前で回っていました。東京で左手前ならば問題がないのですが、当日どうなるか分かりません。左コーナーで右手前になればまたバランスを崩してしまうかもしれません。
これはソールオリエンスの現時点でのウィークポイントですが、皐月賞が行われた中山競馬場よりも東京競馬場はコーナーの角度が緩いので、仮に逆手前になったとしてもそれほどバランスを崩さない可能性もありますし、何より、直線に向いてからに限っては手前を積極的に替えて走れることはプラスでもあります。途中のダラダラ坂も難なくクリアするはず。
血統的に距離不安もありませんし、この馬自身の完成はまだ先だと思いますが、中山よりも得意だと思われる東京の舞台でさらに輝く姿しか想像できません。おそらく1番人気になると思いますが、この馬を中心に考えたいと思います。
タスティエーラ
スタートから馬なりで中団に取り付いて、1000m通過58.5秒の速すぎるペースを追走。3コーナーからの下り坂を使って外から上がっていき、ラスト2ハロンで一旦は先頭。脚色も悪くなく急坂を勢いよく駆け上がっていきました。
この馬が勝つ流れだったと思います。メタルスピードとファントムシーフも後ろから迫ってきてましたけど、タスティエーラもまだ脚は上がっていなかった。ただ1頭、別次元の末脚で追い込んできたソールオリエンスさえいなければ。
これだけのハイペースの中でじっくり先行馬を見ながら追走できるスタミナ、勝負どころで追い出せたスピードだけを見ても、折り合いが鍵になる日本ダービーでも期待ができます。
不安な部分は、先頭に立つと力を抜いてしまう癖があるところです。これはタスティエーラが抱えている課題で、馬具に工夫を続けているそうですが、まだ完全にはクリアしていないようです。
日本ダービーでは皐月賞と同じようにギリギリまで我慢させてゴール手前で先頭に立たなくてはなりません。
ファントムシーフ
皐月賞では向正面で後ろの右脚の蹄鉄が外れてしまう不利があったそうです。前半のペースが速かったので後ろからの競馬になってしまった上、右後ろ脚の蹄鉄が外れていた影響で3~4コーナーで右にモタれてバランスが取りにくくなりました。それでも最後の直線は伸びて3着。強かったと思います。
もし、3~4コーナーでモタれていなければ直線でもう少し有利に展開できたと思います。なぜなら、ここで内にモタれたことで追い出しが遅れて、直線を向いたときに包まれてしまったからです。
このあと前が開いてから追い出し3着まで上がるのですが、蹄鉄が外れていた脚で踏ん張りも利かなかったでしょうし、よく頑張ったと思います。
血統的にも重馬場は得意と思われるので、今回の皐月賞はもし蹄鉄が外れていなければ結果は変わっていた可能性があります。
ですが、日本ダービーはおそらく良馬場になるでしょうし、過去の結果を見てもサンデーサイレンスの血を持たない馬には厳しいレースになるのではないかと見ています。
Danehill 25.00% 3 x 3
Danzig 12.50% 4 x 4
Razyana 12.50% 4 x 4
Kahyasi 12.50% 4 x 4
Kerali 12.50% 4 x 4
Northern Dancer 12.50% 5+5 x 5+5
Pas de Nom 6.25% 5 x 5
His Majesty 6.25% 5 x 5
Spring Adieu 6.25% 5 x 5
Ile de Bourbon 6.25% 5 x 5
Kadissya 6.25% 5 x 5
High Line 6.25% 5 x 5
Sookera 6.25% 5 x 5
名馬を生産するために流行っていた同じ母系同士の超近親配合で、ケラリ4x4の配合を試すためにハービンジャーを種付されたそう。それで産まれたのがファントムシーフ。ただ、これだと父系も近親なんですけど・・・。
母父はメダグリアドーロで半姉はJRAで4勝のルピナスリード。母母プロミシングリードは2000mの芝G1で2勝(プリティポリーS、オペラ賞)の名牝。ファントムシーフは血統から皐月賞の舞台が合っていたと感じます。
飛びが大きく大箱向きで東京は共同通信杯を含め2戦2勝の舞台ですが、2400mの対応が鍵となります。
メタルスピード
皐月賞では外枠から中団に取り付いて、道中はしっかりと速いペースにも対応。3~4コーナーは馬場の悪いところを避けながら坂を下っていきました。直線でも前は開いていて、タスティエーラと同じタイミングでスムーズに追い出していきましたが、キレ負けて結果は4着。終始外を回らされていたので、枠が少しでも内だったらと思いますが、不利もなく自身の力は発揮できていたと思います。力を出し切ってキレ負けた内容から直線が長くなる東京では少し厳しいように感じました。
ショウナンバシット
皐月賞のスタートは隣のグリューネグリーンに合わせて上がっていきましたが、ペースが速すぎるのを懸念してかポジションを下げて後方から。荒れた内ラチ沿いで脚をためて3~4コーナーでは最内をロスなく回って先団に取り付きました。コーナーで内側に隙間ができる瞬間を待っていて滑り込んで行ったんです、上手いですね。
4コーナーを抜けると、荒れていない馬場の中央に出して直線勝負。しかし、決め手では他の馬に及ばず5着。健闘しましたが、ハイペースに付き合わず、経済コースを無理なく回ってきての力負け。日本ダービーでの上積みは少ないように思います。
シャザーン
社台ファーム生産、馬主は金子真人さん、父はロードカナロア、母はエリザベス女王杯など重賞4勝したクイーンズリングという超良血馬。有馬記念でも2着好走していることから距離の不安は少ないのですが、皐月賞では中団あたりを追走、4コーナーで外に出して直線は外めを負い比べ。この馬自身も伸びてはいましたが、先着した他の馬にはキレ負けていました。血統的にも、未勝利戦の内容からも、重馬場が不得意とは思えず、重馬場の皐月賞ではもう少し見せ場があっても良かった。良馬場の東京では差が開く可能性も。
トップナイフ
京都2歳S(G3)、ホープフルS(G1)、弥生賞(G2)で3連続の2着。トップナイフの持ち味は先行しての粘り込みですが、皐月賞ではスタートでノメり大きく出遅れて後方から、直線は馬群の隙間を探しながらで追い出しが遅れてしまう。全く脚を使うことができなかったレースで、自身の持ち味は出せませんでした。日本ダービーでは得意の展開に持って行きやすそうな枠ではありますけど、400mの距離延長でも先行粘り込みができるのかが焦点となります。
フリームファクシ
デビュー戦から一貫して芝2000mを使ってきています。皐月賞では4番人気に推されながら、結果は9着でした。折り合っていたものの勝負どころで馬場に脚を取られて進まなかったとのこと。良馬場なら見直せますが、ルーラーシップ産駒が日本ダービーのスピードについていけるかと言えば疑問が残ります。
ベラジオオペラ
外枠15番から積極的に前を取り、逃げ宣言通り逃げていくグラニットの後ろにつけて1コーナーは2番手、向こう正面で4番手、道中はハイペースで追走。3コーナーで仕掛けるもハイペースが堪えたのか4コーナーではスピードが上がらず外めを回って劣勢、位値が下がってしまいました。そこから粘ってはいたものの、直線すでに使える脚はなく結果は10着。枠の悪さも影響したと思いますけど、外枠⑭タスティエーラも同じポジションを取りにいってハイペースを追走しても直線で伸びたことから考えると、日本ダービーで逆転するとは考えにくい部分があります。しかし日本ダービーの枠順が出て希望が見えてきました。なんと、1枠1番を引いたのです。
何と言っても、12番人気から1着を獲ったロジャーバローズがいるように、人気以上の結果を出してきたエンジェル枠です。二桁人気で日本ダービーを勝ったの馬は1966年のテイトオー以来の快挙でした。枠を味方に逆転なるか。
グリューネグリーン
皐月賞ではすぐ隣の②ワンダイレクトがスタートで煽って出遅れたため、グリューネグリーンは広いスペースを使って押して押して前へ。
先団の内枠を取ると、道中はずっと馬場の悪いところをハイペースに巻き込まれたまま4コーナーまで追走。直線向いて少し行ったところ、ラスト②ハロン手前くらいのところで脚が上がってしまいました。
スタートから負い通し、しかも馬場の悪いところをハイペースで追走していれば、直線で失速して当然、完全にジョッキーのエスコートミスだと思います。
ホウオウビスケッツ
皐月賞ではスタート直後に右にヨレて中団から。道中はついていくも、3~4コーナーで馬群のスピードが上がるとついていけず。東京ではさらに速いスピードが求められるので、日本ダービーではさらに厳しくなります。
京都新聞杯組
サトノグランツ
過去10年で2勝1連対と好走している京都新聞杯組。今年はサトノダイヤモンド産駒のサトノグランツが京都新聞杯を勝って日本ダービーに挑戦します。
同一コースではありませんが、日本ダービーと同一距離の「ゆきやなぎ賞」を先行抜け出しで勝利しています。
2015年、ゆきやなぎ賞3着→京都新聞杯1着→日本ダービー2着というローテーションだったサトノラーゼンもサトノグランツと同じディープ系で、今年も同じローテーションで日本ダービーを狙います。
青葉賞組
スキルヴィング
日本ダービーと同じコースを走る「ゆりかもめ賞」では、出遅れて後方になりながらも直線で外に出すと抜群の末脚で2着に0.5秒差をつける勝利。
1番人気で迎えた青葉賞はスタート5分も無理せず控えて追走。直線で溜めていた脚を使ってジリジリと上がっていく。最後は2番人気だったハートコンチェルトとの叩きあいを制して勝利。
青葉賞組からの日本ダービー勝利は出ていないのですが、東京芝2400mは日本ダービーで連続の3回目、C.ルメール騎手がデビュー戦から継続騎乗しスキルヴィングの背中を知っているでしょうし、日本ダービーの作戦も立てやすいと思います。
東京芝2400mで確実に使える末脚があると分かっている分、買いやすいのですが、今度は相手がかなり強くなります。
なお、C.ルメール騎手は人気になりやすいのですが、これまでに日本ダービーには7回挑戦して【1-2-1-3】。勝率は14.3%にとどまっています。
ハーツコンチェルト
青葉賞では前述のスキルヴィングとの直線叩きあいで僅差の2着でした。結果だけを見ればスキルヴィングに軍配が上がったものの、ハーツコンチェルトの直線は馬群の狭いところを割りながらのものであり、もしスムーズに前があいていれば結果は違ったかもしれません。
プリンシパルS組
パクスオトマニカ
プリンシパルS組の過去成績は2着が最高着順で1996年の1番人気ダンスインザダークまで遡ります。3着は4頭いて、ダイワスペリアー(1998)、マチカネアカツキ(2002)、アントニオバローズ(2009)、コズミックフォース(2018)。3着馬はどの年でも人気薄で、いずれも前で粘って残しています。
パクスオトマニカの3勝はすべて"逃げ"での実績で、おそらくは人気にはなりにくいと思います。日本ダービーの3着パターンに当てはまりますね。しかし、外枠からの逃げとなるとかなり難しいのではないでしょうか。
毎日杯組
過去10年の毎日杯組の成績は【1-0-0-5】と頭数は少ないものの、2021年にはシャフリヤールが4番人気からの日本ダービー勝利。その後もジャパンカップで勝利するなど東京芝2400mに適性がありました。日本ダービーで高勝率を誇るディープインパクト産駒であり、好走しても不思議はありませんでしたね。なお、2021年の日本ダービー3着馬も毎日杯で1着の実績があるグレートマジシャンでした。この子もディープインパクト産駒です。
シーズンリッチ
ドゥラメンテ産駒、母父はハーツクライ。毎日杯5番人気1着も共同通信杯では6着凡走では日本ダービーで激走するとは思えません。
ノッキングポイント
モーリス産駒、母父はキングカメハメハ。この馬なりに順調そうですが、今回は今まで戦ってきた相手よりもだいぶ強くなりますし、戦える武器が見当たりません。
その他組
ドゥラエレーデ
前走はUAEダービー(ダート1900m/G2)で2着。このレースは出走13頭中5頭が日本馬で、4着までを日本馬が独占したレース。
日本ではホープフルステークスを14番人気ながら1着と大穴をあけています。血統的には芝中距離向きと思われます。父ドゥラメンテ、母父オルフェーヴルはどちらも日本ダービーを1番人気で勝利していますし見限れない。激走注意。
サンデーサイレンス 18.75% 3 x 4
Halo 12.50% 4 x 5+5
Wishing Well 9.38% 4 x 5
ノーザンテースト 6.25% 5 x 5
さくらの予想印
◎ソールオリエンスを本命視。皐月賞はハイペースの上、コーナーの器用さが求められるコースでもあり、この子にとっては楽ではない舞台だったと思いますが、内枠の不利をも乗り越え、全頭中で最も距離を走りながらも最後には別次元の脚を使える力がまだ残っていました。血統からも皐月賞の内容からも距離延長は問題なくこなすと思いますし、大箱の東京に替わるのはプラス。今回は枠もよく穴党の私もこの子から入らざるを得ません。
相手は難しいのですが、一応の対抗は○スキルヴィング。青葉賞では道中ペースが落ち着いたため直線はジリ脚となりましたが、日本ダービーでは平均ペース、道中ペースも上がりそうで、前走よりも末脚が弾ける期待があります。内からの競馬になるので直線でうまくポジションを取れるかが鍵になりそうですが、そこはC.ルメール騎手の手腕に期待。
▲にはタスティエーラを推します。皐月賞では超ハイペースで逃げるグラニットを番手で追走し続け、勝負どころで追い出すと直線でも力強く伸びていきました。勝てる流れだったと思いましたがソールオリエンスにキレで負けて2着。とは言え、3着とは着差以上の強さを示したと思います。ただ、厩舎によるとこの子には課題があって、先頭に立ってしまうと気を抜いてしまうとのこと。馬具の改善をしながら克服しようとしていますが、まだ改善はできていない状況。日本ダービーではギリギリまで番手を追走して、ゴール直前で先頭に立ったら後ろからの追走を凌がなくてはなりません。D.レーン騎手がこの難しいオーダーをこなせれば上位争い。
△ハーツコンチェルト。血統的には2017年の2着馬スワーヴリチャードと似ています。
父ハーツクライx母父アンブライドルズソングのニックスで、共同通信杯を勝っているところも同じ。ですが、母が違うので母の母系が異なります。
ハーツコンチェルトの母ナスノシベリウスはJRA3勝の実績。未勝利戦を1回と500万下(現1勝クラス)を2回勝っています。以前は降級制度があったので500万下を2回勝つことができました。
ハーツコンチェルトはナスノシベリウスの5頭目の子供で、上は全部お姉さん。やっと産まれた男の子がハーツコンチェルトです。姉ナスノシンフォニー、姉アレグロモデラートとはお父さんも同じです。堅実に走っているものの大きな舞台での勝利はありません。
ハーツコンチェルトはデビューからいきなり活躍していて、4人の姉とは性能が違う気がします。特に前走の青葉賞では力強く馬群を割っての2着で、混戦になればアッという場面もありそう。
△サトノグランツ。京都新聞杯組から馬券になったのは2019年のロジャーバローズが最後です。しかし2020年~2022年は京都競馬場の改修のため中京競馬場で開催されていました。この期間を参考外とするなら、2009年~2019年までの10年でのデータが適切でしょう。京都新聞杯組の成績は【2-1-1-24】勝率7.1%、連対率10.7%、複勝率は14.3%となります。しかし日本ダービーで勝利した2頭(キズナ2013、ロジャーバローズ2019)はいずれも1枠1番というエンジェル枠でしたし、2着のサトノラーゼン2015もやはり1枠1番でした。唯一、トーセンホマレボシ2012による14番からの3着がありますが、やはり枠の有利の手助けがあったと見ています。今回サトノグランツは大外18番ゲート。多少評価を下げざるを得ません。
△ファントムシーフ。重馬場だった皐月賞での落鉄は運がなかったと思います。右後ろ脚の蹄鉄が外れたことでコーナーでは右にモタれてバランスを崩しながらでしたし、直線だって踏ん張れなかったのではないでしょうか。それでいて、最後の直線ではまだ力を残して伸びてきましたし、落鉄がなければもっと上の着順だったかもしれません。しかし落鉄があっても伸びてきたのは重馬場の皐月賞に向いていたからではないかとも思います。共同通信杯を勝ったことから東京コースにも適性があるようにも思えるのですが、サンデーサイレンスの血を持たない子が、今の日本ダービーで勝つのは難しいように思えますし、この評価としました。
ワンチャンあるとしたら、日本ダービー6勝の武豊騎手への期待でしょうか。スペシャルウィーク、アドマイヤベガ、タニノギムレット、キズナ、ドゥデュースを勝利に導いた武豊騎手によるエスコートは強力ですし、ストロングポイントです。
△シャザーン。皐月賞ではあまり目立つことのなかった子なのですが、上り3Fの順位はファントムシーフ、トップナイフに並び2位でした。ソールオリエンスやベラジオオペラと同じ社台ファーム生産馬なのですが、社台ファームは社内改革を進めていて馬の鍛え方を見直し、ようやくその結果が出始めました。具体的にはかなりの長距離をトレーニングに取り入れたとのことで、あれだけのハイペースなレースでも後半に伸びてくるスタミナや勝負根性、あるいは折り合いを手に入れた根拠となっています。シャザーンについてはまだ見限れないため印をつけました。
注ドゥラエレーデ。3歳になってから国内のレースを使っていないというローテーションが特殊なので印を打つか迷ったのですが、血統的にも見限れないため、あまり人気にならないようであれば、馬券は別枠で買おうと思います。複勝かワイドですね。
注ベラジオオペラ。前述の通り、社台ファーム生産馬です。ハイペースの先団に飛び込んでいって最後はスタミナ切れ。印を回すつもりはなかったのですが、枠順が発表されて切るに切れなくなってしまいました。だって・・・1枠1番なんですもの。。。あ・・・でもデータ的に見直せる部分はあって、皐月賞で5番人気以内だった馬の巻き返しが期待できるのです。
ベラジオオペラは前走皐月賞組で3番人気でした。この条件に当てはめると日本ダービーの成績は【2-3-0-5】で、勝率20.0%、連対率50.0%、複勝率50.0%。これはちょっと切ることができません。
さくらの買い目
三連単フォーメーション 1着固定
5 - 2,12 - 1,2,10,11,12,14,18
三連単1着軸流し
5 - 1,2,10,11,12,14,18
注印の馬からワイドか複勝
※買い目は当日のオッズにより変更する場合があります