飼い主様と飼い犬
【櫻の魔法 〜飼い主様と飼い犬〜「遠藤光莉」】
「ねぇねぇ○○くん」
"くん"......?
いつも呼び捨てなのに.....。
嫌な予感がする.....。
「.....なんですか」
「なんで警戒してるの笑」
「いやなんとなく笑」
リビングのテーブルに座ってた光莉は、ソファを背もたれにくつろいでる僕の斜め上に座る。
「○○くんお手」
「......ん?🙂」
「お手」
「はい」
「はい?」
「......わん」
「よく出来ました」
「なんすか急に」
「○○ってずっと何かに似てるな〜って思ってたんだけど.....これ見て」
見せられたのは八の字眉で怯える子犬だった。
「この子、怒られた時の○○にそっくりなんだよね笑」
「えぇ......笑」
「可愛い.....笑」
「え?もしかしてずっと.....」
「あぁううん、ちゃんとその時は怒ってるよ🙂」
「ですよね🙂」
「でもたまにその時の顔、思い出して笑ってる笑」
「性格悪いな笑」
「なんか言った?」
「わん」
「いい子だね」
頭を撫でられるのは嫌いじゃない。
「....こういうのってご褒美の餌があるもんじゃない?」
「撫で撫でで十分でしょ?」
「わん」
「いい子だね〜」
「屈辱です」
「ん〜.....あ、今日のお昼に開けたチョコあるよ」
「ほんと!」
「欲しい?」
「え"」
すっごい悪い顔で笑ってた。
「ほ....しいです....」
「要らないの?🥺」
「可愛い、欲しい、ください」
「お手」
「わん」
「バーン💥🔫」
「わーん」
「.....ふっ笑 わーん?笑」
「え?笑」
「合ってる?笑」
「知らないよ犬じゃないから笑」
「たしかに笑 じゃあいっか、口開けて」
「わん」
「行くよ〜」
「わ!?」
「笑笑 うそだよ笑 隣おいで」
「わん」
「もういいよ、しなくても」
「すっごい疲れた」
「またやらせるよ?」
「とか思うやつ居ないよね〜」
「いい子だね🙂」