手の温度は人の心 3話
【手の温度は人の心「小田倉麗奈」】3話
「はい、すみません......明日までには」
「いやもう大丈夫、私がやるから」
「いえ、そんな訳には」
「小田倉さん.....できないならちゃんと言いなさい」
「すみません.....」
「謝るぐらいならいい加減要領良くなりなさいよ」
「はい......申し訳ございません.....」
今日も怒られてしまった....。
ピロンッ📱
[麗奈〜お腹空いたよ〜]
[もうすぐ帰るから待ってて]
[早くしないとお腹と背中がくっついちゃうよ]
[何食べたい?]
既読がつかない.....。
はぁ....どうやらゲームが始まったらしい。
食材買わなきゃなぁ.....。
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「れいな〜ご飯まだ〜」
「もうちょっとだから片付けてくれる?」
「今ゲーム中だから適当に置いといて〜」
「もう....」
「よし!ナイス〜!これ連続チャンピオンいけるんじゃね?笑」
「...........」
このゲームだって私がプレゼントした。
「なんでこんなのプレゼントしちゃったんだろう....」
洗濯物干さなきゃ....。
プルルル📱
「はい、もしもし?.......え?母が?......ええ分かりましたすぐ行きます。○○くん!ちょっと実家に行ってくる!」
「いつ戻るの?てか何しに行くの?」
「お母さんが倒れたって....だからしばらく戻れない」
「そっか....僕のご飯はどうしたらいい?」
「え.....?」
「いやだからその間の僕のご飯誰が作るの?」
「....カップラーメンがまだあるからごめんけどそれ食べて!」
「分かった〜早く戻ってきてね」
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2年前
「うわ〜ついに同棲かぁ」
「これで毎日会えるね🙂」
「毎日か....笑」
「なに?麗奈は嬉しくない?」
「ううん、嬉しいよ」
「それより家事とかちゃんとできるかな」
「大丈夫だよ、私がちゃんと教えるし」
「助かる〜!なんかあれだね、お互いにしんどい時ちゃんと支え合えたらいいね」
「ふふ笑 急に何?笑」
「大事でしょ?そういうの口にするの笑」
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あぁ.......もうダメなんだ.....。
「......もう戻らないから」
「ヤバい!右から敵来てる!!ん?麗奈〜?なんか言った?.....居ねぇし....まぁいっか」