理子ちゃんが1番怖い
【櫻の魔法 〜花火〜「遠藤理子」】
「理子、花火しよ」
「花火?」
帰ってきてから理子が元気ない。
「うん買ってきた」
「いいけど」
「バケツどこだっけ」
「洗面所」
「そっか」
洗面所に向かうと理子も着いてくる。
「なんで付いて来たの笑」
「なんとなく笑」
「花火やるの久しぶり?」
「うん」
「花火っていいよね」
「ね」
「どれからやる?」
「なんでも」
「これにしよっと」
「それなに?」
「えーっと.....たぶんバァーってなるやつ。理子は?」
「見とく」
「そっか」
「......」
「......おー綺麗」
「そうだね」
「......理子」
「なに?」
「話せるなら話してよ」
「......」
「......理子これ持ってて」
「はい」
「一緒にやろ?」
「......うん」
「......おー綺麗だね」
「......今日ね」
「うん」
「朝出る前にこれ見つけたの」
「......えーっと」
「これなんだろうね」
「いやぁ......なんすかね」
「......プリンセストウキョウ」
「ごめんなさいごめんなさいほんとにごめんなさい」
「神月ルルア.....」
「あのほんとに違くて」
「また上司の人?」
「......はい」
「へぇ.....上司ねぇ?」
理子は新しい花火に手を伸ばす。
「でもその上司さん昨日スーパーで会ったんだよねぇ.....」
「へ?」
「もしかして双子さんなのかなぁ」
「あははは.....そういえば双子だった気が...はは....」
「今度上司さんお家に連れてきてよ」
「いや.....その最近忙しくされやt」
「昨日『最近落ち着いてきたよ〜』って言ってたけど嘘だったのかなぁ.....?」
「ふぐっ.....」
「花火......綺麗だねぇ」
「......そう....だね」
「知ってる?」
「......」
「花火ってね『鎮魂』の意味があるんだよ〜」
「......物知りだね理子ちゃん」
「今度花火大会あるから行ってきなよ」
「えーっと.....理子は?」
「私は家から見とくよ」
「な、なんで?」
「家から見るのが1番綺麗に見えるからさ」
理子の線香花火が落ちる。
「あ〜あ落ちちゃった」
「.......」
「○○くんの好きなケーキ買ってきたけど食べる?」
「いや!お腹いっぱいかも!」
「食べる?」
「......お腹いっp」
「たべる?」
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