みんなには内緒
【櫻の魔法 〜みんなには内緒〜「遠藤理子」】
「何撮ってるの〜」
文化祭準備期間、僕らは同じチームだった。
「どうせなら記録残したいじゃん」
「いぇ〜い」
「....可愛い」
「あ....ダメでしょ」
ぷく顔してる可愛い。
「ごめん」
「いいよっ」
スタスタと後ろに下がって行った。
お互いイジられるのが嫌で周りに付き合ってることを隠してるけど、最近そんなの隠せないくらい
理子が可愛くて仕方ない。
「ねぇ、さっきの....😠」
「もう無理、脳が喉と直結してすぐ可愛いって言ってしまう」
2人で備品を運んでた。
「ばかじゃないの?笑」
「理子だってこの前、2人っきりだからって教室で抱きついてきたじゃん」
「あれは....脳と腕が....笑」
「笑笑」
「無理だよ、りーだって好きなんだもん」
「嬉しい死ぬ。死因喜び死」
「なにそれ笑笑」
「え、これ全部運ぶの?」
「そうだよ〜」
「まじかよ....」
「ほら○○早く運んで!」
「え?理子は?」
「私は○○の監視役だから」
「おい、サボるな」
「運んでくれたらあとでちゅうしちゃおっかなぁ」
「行ってきまーす!!!」
「笑笑」
結局2人で運んでる。
「......ふふっ笑」
「ねぇ理子、ちゃんと持ってる?笑」
「持ってる持ってる笑」
「なんでニヤニヤしてんのさ」
「してないよ」
理子は下唇を噛む。嘘つく時の癖。
「あ〜嘘ついた」
「ねぇなんで分かるの!ずるい!」
「心読めるからね」
「じゃあ今何考えてると思う?」
「ん〜....わらび餅食べたいなぁ」
「え!!なんで分かったの?」
「だってさっきからこのダンボールの『わらび餅』って書いてるとこ見てるから」
「嘘だ〜!見てないよ!」
「えぇ見てたよ笑」
「でも当てられたしなぁ....」
「ご褒美は?」
「なんで?あげるって言ってない笑」
「あぁ力が入んない....」
「ちょっと!おーもーいー!」
なんとか全部運んだ。
「はぁ疲れた」
「つかれたっ」
「なにそれ可愛い」
「ねぇ笑 やめて恥ずかしい笑」
「これあと何したらいいんだろ....」
「....ねぇねぇ」
「ん?」
理子が抱きついてきた。
「みんなには内緒だよ?」
「理子....」
「大丈夫、今誰も居ないよ〜」
「....理子さん」
「なに?」
「えーっと....」
「なにってば」
「みんな見てる」
「え」
理子の背中側にみんな居たけど一瞬驚いただけですぐに作業を再開してた。
「.....え?どゆこと?」
『いや、お前らが付き合ってることくらいみんな知ってるよ』
「え!!?いつから!?」
『付き合い始めた時からみんな知ってる』
「なんで!!?」
『理子、すぐ顔に出るもん』
「えぇ!?」
『○○も理子と話す時だけあからさまにテンション高いから』
「いやそんなことは....」
『でもさすがに体育館でハグすんなよ笑』
「ねぇやだ!!恥ずかしい!!」
『理子ちゃんかわいいねぇ笑』
『笑笑』
「やだぁあああ!!!!」
恥ずかしさのあまり、しばらく理子はくるくるその場を回ってた。
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