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手の温度は人の心 4話

【手の温度は人の心「小田倉麗奈」】4話
「命に別状は無いですが少しの間、入院が必要かと....」
「そう....ですか....ありがとうございます」
「麗奈」
「お父様....」
「こんな所で何してる」
「お母さんが倒れたってお兄様から」
「ったくあいつは.....いいか?もう来るな」
「でも....」
「大事な婚約からも逃げておいて何を今さら...」
「.....すみません....帰ります」

母は貧血で倒れた時に頭を打って軽い脳震盪を起こしたみたいだった。

「お母さん.......」
「麗奈?」
「え?」
「やっぱり!」
「なんで.....?」
「あ、えっと僕は仕事で来てr」

貯まってた涙が溢れてしまった。

「麗奈!?ちょ...大丈夫....?」
「もうダメかも.....」
「い、一旦出よう」

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「麗奈、大丈夫?ほらお茶淹れたよ」
「うん....ありがとう」
「何があったの?」
「.....お母さんが倒れちゃって」
「ほんとに!?」
「命に別状は無いけどしばらく入院することになった」
「そっか.....大丈夫...ではないよね」
「うん.....それに彼氏とも今朝別れた」
「え?」
「お母さんが倒れた事を話した時の第一声なんだと思う?」
「なんて?」
「『僕のご飯どうすればいい?』だって....ほんと最低」
「まじか......」
「だから今は家出中。もう戻らないけど」
「なら、しばらくここに居なよ」
「え、でもここホテルだよね?大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。しばらくここに泊まってるから」
「しばらく?」
「うん、1ヶ月間商談やらなんやらでここに居るんだ」
「.......」
「あはは笑 こう見えて僕社長なんだよ🙂....見た感じスマホとお財布以外何も持たず出てきちゃったでしょ?」
「うん....勢いで.....」
「それにたしかお父さんと仲悪かったよね?」
「あ〜.....うん実家にも帰れない.....笑」
「麗奈、困った時は?」
「お互い様.....」
「よし」
「でも彼女さんは?」
「少し前に別れたから」
「そっか.....○○くんもあれから大変だったんだね....」
「あ、でも今はもう全然平気🙂」
「良かった....」
「....ふっ笑  そういうところ変わらないね笑」
「なにが?」
「なんでもない笑  戻ってきたら一旦麗奈の服買いに行こうか」
「ありがとう.....」

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