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気温+2℃
【櫻の魔法 〜気温+2℃〜「大園玲」】
「ねぇ〜え〜」
「なぁ〜に〜」
「コンビニ行こうよ〜」
「やだよ、雨だし」
休日、2人で部屋着のままそれぞれソファの両角に座って中央に足を伸ばしてゴロg。
「足っ!!やめなさい!!」
「えへへ笑」
僕の上にわざわざ足をほおり投げてくる。
「コンビニ行くぞ〜」
「行かない〜」
「ほれほれ」
そのまま足を伸ばして脇を攻撃してくる。
「ちょっと!笑」
「笑笑」
「悪い足はこの子か!」
「ちょっ」
足裏こちょこちょ。
「わぁあああ!!笑 待って待って!!」
「こちょこちょ」
「タイム、タイム!!」
「許さないよ」
「お願いします!!」
「ごめんなさいは?」
「ごめんなさいっ!!」
「よろしい」
「はぁ...はぁ...笑」
「もうしないこと」
「はぁい.....」
ただ足はそのまま僕の上にある。
「.....うぇい」
「玲.....?」
「あ〜うそうそ笑」
「.....」
「.....ばーか笑」
足を掴もうとすると避けられてしまう。
「あっぶな〜笑」
「くそっ!!」
「えへへへ〜笑」
玲は立ち上がり、僕の後ろに来て抱きついてくる。
「コンビニ行こうよ〜」
「本読んでるの〜」
「いいの?」
「なにが?」
「今、私○○の首締めれるけど」
「.....な〜んかお腹空いてきたな」
「私の勝ち〜」
「卑怯だ」
「ばーかばーか」
結局、相合傘で外に駆り出されてしまう。
「何しに行くの?」
「アイス食べたくて」
「家にあるじゃん」
「も〜...うそ」
「なに?」
「ほんとは散歩したかっただけ」
「な〜んだ」
「手繋ぎたいな〜とか思って」
仕方なく。
「.....たりしてたんだやっぱり」
「.....は?笑」
「○○がどうしても繋ぎたそうだったから繋いであげてるんだからね?」
「いやいやじゃあ別に離s」
.....めちゃくちゃ強く握られてる。
「🙂」
「なんなんだよ.....笑」
「ねぇねぇ今日の夜ご飯なに?」
「このままマックとか行くのもありかもね」
「この格好で?笑」
「あぁそっか笑 ウーバーしよっか」
「やったね〜」
手を離すといきなり僕に飛び乗ってくる。
「ちょっと!」
「おんぶ〜」
「恥ずかしいって!」
「誰も居ないよ」
「あとおm」
「首は私の所にあるぞ」
「すみませんでした」
「ねぇ落ちる!笑」
「じゃあ玲が傘持って」
「はぁい」
高校生の頃を思い出す。
「そういえば高校生の時も同じことしてたっけか」
「え.....覚えてたんだ」
玲はおんぶのまま僕を抱きしめる。
「そりゃね」
「あれほんとドキドキした」
「心臓の音聞こえてたもん」
「うそ!?」
「そりゃそうでしょ笑 あんなに密着してたら笑」
「え〜.....殴ってもいい?」
「なんで!?」
「記憶消したい.....笑」
「やめてよ笑」
「.....今は?」
「流石に聞こえない笑」
「だよね〜.....」
顔を擦り付けてくる。
「好きなのにね〜不思議だね〜」
「ふーん、好きなんだ?」
「え?好きだよ?笑」
「ふーん笑」
「なに〜?笑」
「いや久しぶりに言葉で聞いたなって」
「嘘ー!言ってるよ!」
「LINEではね」
「.....あぁそっか!」
「ほらね?」
「好き好き好き好き!!」
「うるさい笑」
「.....大好きだよ」
「ひやぁ」
急に小さな声で耳元で囁いてくるため、変な声が出る。
「笑笑」
「やめろばか!笑」
「ねぇ〜○○は?」
「好きだよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと」
「ちゅうしてもいい?」
「いいよ」
「違う!前向いてて!」
「え?」
ほっぺなんて久しぶりすぎる。
「あ、口紅付いちゃった」
「えぇ!?」
「あははは笑笑」
「勘弁してくれよ.....」
「すまんねぇ〜笑」
僕たちの周りだけきっと+2℃くらいあった。