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相も変わらず果然 1話・裏
「前からずっと可愛いなって思ってました!付き合ってください!」
はぁ...今月で4人目.....。
「えーっと...その〜.....」
「.....?」
「あの〜...私好きな人居るんです」
「あぁうん、知ってるよ」
「え...じゃあなんでですか.....?」
「それ聞くついでに告白しようと思ってね」
「ついでって.....」
手が出そうになるのを必死に抑えた。
「.....最低」
「待って待って!どうせなら好きな人教えてよ!」
「なんで教えなきゃいけないんですか!」
「じゃないとこれからも告白され続けるよ?いいの?」
つくづく最低な人.....。
「.....私に全然興味無い人です」
「は?そんなやつ居ないだろ、嘘ついてんじゃねぇよ」
「ほんとです!」
プルルルル
「ちっ.....もしもし?」
タイミングよく先輩の電話が鳴る。
「分かったよ.....おう...すぐ行くわ」
「.....」
「おい山﨑、あんま調子乗んなよ」
「乗ってません!」
.....ほんっと最低。
私がちょっと可愛いからって嫉妬すんなよ。
お前らみたいなやつ、絶っっっっ対好きになるか!!
ばーか!!!
校舎に入ろうとすると入口で何か落し物を発見する。
.....?なにこれ?
「うそ!!天ちゃん!!!?」
なんで天ちゃんのアクスタがここに!!!?
誰!!!?さっきのやつ!?
いや、絶対違う。
周りを見回すと、先生に怒られている○○を発見する。
「.....ふ〜ん」
○○を追いかけてみたは良いものの、話しかける勇気は置いてきた。
「.....ふふっ笑 今日も猫背だ笑」
その猫背を眺めてたらちょっと勇気が出た。
ドンッ!!
「痛っ」
睨まれたけど怯んじゃダメ!
「○○じゃん!今帰り?」
「あんたのせいで怒られてたところ」
「その節はどうも🫡笑」
もっと睨まれた。
「そっちは部活?」
良かった...見てないっぽい.....。
「あ〜...うん.....」
「そう」
「○○って帰りどっちだっけ?」
「右側」
「え!?一緒だったんだ.....」
知ってたけどね。
「登校も下校も時間被らないからね」
「サボり魔.....😏」
「うるさい。早く起きるのがめんどくさいだけ」
「どうせなら一緒に帰ろうよ」
そんなにめんどくさそうにしないでよ.....。
「友達は?」
「みんな先に帰った」
「.....山﨑ってハブられてんの?」
「違うわ!」
「まぁいいけど」
○○はポケットから何か取り出したと思ったら、耳に付けだす。
「ちょっとちょっと!なんでイヤホンするん!」
「なんでって別に話すことないし」
「あるよ!」
「たとえば?」
そんなの用意してないよ!!
居ると思ってなかったもん!!
えっと...えーっと...えぇ...どうしよう.....。
「無いんかい」
「いいじゃん!なんか話そうよ!」
「じゃあ話題出して」
歩き出した○○の半身後ろを歩く。
「ん〜.....じゃあいっつもサボって何してんの?」
「屋上で音楽聴いてる」
「何聴いてんの?」
「櫻坂46」
「え!?うそ!!私も好きだよ!」
「まじ?」
「うん!誰推し?」
「これ、勘違いしないで欲しいんだけど天ちゃん」
うそ!!?
わわわ私じゃないって分かってるけどお願いだから録音させて!!
もう1回言って!!
名前呼んで!!
「え?わ、私ぃ〜?笑」
「だから勘違いすんなって言ったじゃん」
なんなん...ちょっとくらいしたっていいじゃん.....。
「あははは...可愛いよね...天ちゃん.....」
「可愛いだけじゃなくてカッコイイんだよ」
「分かる...私とは大違い.....」
ごめんなさいね!!可愛い"だけ"が取り柄で!!!
「.....山﨑は?」
「まつりちゃん!見てたら元気貰えるんだよね〜」
「あ〜たしかに」
「周りに櫻坂46好きな人居なくてさ〜」
「それな!」
○○のテンション上がるところ初めて見た.....😳
やっぱり天ちゃんみたいな子の前だと、いっつもこうだったりするのかな.....。
悔しいなぁ.....。
「めっちゃ良いのに.....」
「○○ってそんなにテンション高かったっけ?」
「あ.....今のなし」
「見ちゃった〜!笑」
さっきの反省で変にテンション高くなってしまう。
「なんなんだよ笑」
あ...笑った顔、初めて見た.....。
意外と子供みたいに笑うんだ.....。
「やった!笑った!」
「は.....?」
「いや、いっつもつまんなそうだから、ウチらで誰が最初に○○を笑わせられるか競ってだんだ〜」
「勝手に人で遊ぶな」
「他に誰か、○○の笑顔見た?」
「知らないよ」
「じゃあ私が1番ってこと?」
「知らん」
そっか...1番か.....。
あ、やばっ!
大丈夫かな...ニヤけてないかな...ちゃんと可愛い顔で居れてるかな.....。
「そういうことにしよっと!」
「勝手にしろ」
ついでに、
「.....○○って好きな人居るの?」
「急すぎるだろ」
「いいじゃん、教えてよ」
「別に居ないけど」
「そっかぁ...つまんないの〜」
違うでしょ!!!
ただの照れ隠しなの気づいて.....。
「.....山﨑こそ、さっきの先輩と付き合わなかったの?」
え、見られて.....。
「うわ!見てたんだ変態!」
「違うわ。先生から逃げてたとこなんだよ」
「逃げてたの?笑」
「おかげさまで通れなくて先生に捕まりました」
「ご愁傷さまです笑」
「笑うな」
「なに?気になるの?私が先輩と付き合ったか」
「別に。聞いてみただけ」
「冷たいな〜.....」
やっぱり興味無いよね.....。
「.....なんでか聞いてよ」
「なんで」
絶対興味ないじゃん.....。
バレたくなくて咄嗟に気持ちを取り繕う。
「教えてあげないよ〜ん」
「.....うざ」
傷つくんだけど.....。
「嘘じゃん、怒んなって」
「怒ってない」
「.....ほんとは好きな人がいるから」
「ふーん」
こいつ.....!人の気持ちも知らないで!!!
なんかムカついて来た。
「.....誰か聞かないの?」
「そこまでは興味無い」
「聞いてよ」
「.....誰?」
とはいえ、いざ言うとなると気持ちが間に合わない。
「.....え〜...やっぱり待って」
無理だよぉ.....。
「あの...ね.....」
「うん」
その時、
「天ちゃ〜ん!!」
「え!?なぎ!?愛季と理子まで!」
ちょっとぉおおおおお!!!!!!
「え!?なんで○○くんも居るの?」
「たまたま帰る時間一緒だっただけ」
「なになに〜?天ちゃんもうそんなところまで行ったの〜?」
「ちがっ...!バカ!!」
「あっ.....!」
なぎのばか!!すごいばか!!ばか犬!!.....ばか!!!!
たぶん伝わったのか、めちゃくちゃごめんってしてたのでとりあえず許す。
「じゃあね○○!また一緒に帰ろ!」
「は?なんで.....」
もう!!ムカつく!!ちょっとは私に興味持て!!!
「か!!え!!ろ!!」
「近ぇよ.....」
「バイバイ!また明日ね!」
「👋」
真顔で手を振るやつがあるか!!ばか!!!