風邪には葱を
【櫻の魔法 〜風邪には葱を〜「山下瞳月」】
「ねぇ大丈夫〜.....?」
久しぶりに風邪を引いた。
「うん、大丈夫だよ」
「お粥とか作ろうか?」
「作れるの?」
「.....頑張ってはみる☹️」
「.....うん」
瞳月が部屋を出ていったあと、案の定リビングがうるさい。
「えぇ!?なんで!?」
「どゆこと?」
「もう分からん!」
「やばい溢れる溢れる!!」
大丈夫じゃなさそう.....笑
「出来...たよ.....」
「えーっと.....イカスミお粥?」
「.....そう!!!!😳」
「そんな訳ないでしょ.....笑」
「うぅ.....頑張りはしたの.....🥺」
「ありがとね.....笑」
「ごめんなさい.....」
「冷蔵庫にあるゼリー持ってきてくれる?」
「分かった!!」
小走りで部屋を出ていった。
「持ってきたよ!」
「.....ふっ笑」
「なに?」
「手で食べたらいいかな.....?笑」
「あっ笑」
「落ち着いて瞳月.....笑」
「いや!分かってたけどね!」
「スプーンのついでに冷えピタも欲しいな」
「分かった!」
また小走りで部屋を出ていった。
「持って来たよ!」
「ねぇスプーンは?笑」
「あ!!」
「なにしてんの?笑」
「忘れてた.....笑」
「瞳月は何ならできるんだろうね.....笑」
「泣いていい.....?笑」
ゼリーを食べて寝ようとするものの朝からずっと寝てるため、目が冴えてる。
瞳月は瞳月でリビングでたぶんホラー映画観てるから暇だ。
すると部屋のドアが開く。
「○○〜.....」
「どうした?」
「寂しい?」
「うん、まぁ」
「くま欲しい?」
「え?.....うん?」
「しーのくまあげる」
「ありがとう.....」
くまのぬいぐるみを僕の横に寝かせる。
「これさっきしーの魂の欠片入れたから寂しくないよ」
「こわ」
「ありがとうは?」
「ありがとう」
「どういたしまして」
しばらくしてまた部屋にやってくる。
「○○〜.....」
「どうした?」
片手にネギを持ってた。
「なんでネギ?」
無言で近づいてきて首に巻いてくる。
「待って待って何してんの?」
「ネギ巻くといいって書いてあったから」
「調べてくれたの?」
「うん.....」
「そっかそっか笑 ありがとね」
「早く元気になってくれないと暇なんだけど」
なぜかネギで叩かれた。
「叩くな、ネギで笑」
「おい.....笑 早く元気になれ.....笑」
顔の前をネギでわさわさしてくる。
「やめ.....ネギ邪魔!笑」
「笑笑」
「あっちで大人しくしてて.....笑」
「.....」
「.....なに?」
寝てる僕の上にダイブしてきた。
「ちょっとs」
「.....しーにも風邪移してよ。そしたら一緒に居れるでしょ?」
「誰が看病するの?」
「.....○○笑」
「おい笑」
「笑笑」
「いいからあっちに居なさい」
「やだここに居る」
「じゃあせめて離れて座って」
「いやだ」
「はぁもう.....」
仕方なくマスクをする。
「なんでマスクするの!」
「移したくないもん」
「しーは移して欲しいの!」
「ダメなもんはダメ」
「.....ケチ」
「どこでわがまま出してんの笑」
「うるさい.....笑」