ママのリップスティック 3話
【ママのリップスティック「遠藤理子」】3話
「パンケーキもワッフルも全部美味しかったね!」
「ね!また来たいね」
「絶対また行こ!」
「うん笑」
「次は〜?」
「次はお待ちかねの動物園でございます」
「お〜!動物園ですか」
「行こ!」
彼氏の○○と動物園デートに来ていた理子は、○○の優しさに少しずつ緊張が緩和されていた。
『チケットお願いします!』
「はい!2名分あります」
『ありがとうございます!.....では楽しんでいってらっしゃい!』
「行ってきます!」
「あはは笑笑 ○○くん、わざわざ行ってきますって言うんだね笑」
「え?変だった?笑」
「ううん?素直だなって笑」
「そう?笑」
「うん笑 そういう素直で真面目なところ大好きだよ」
「やめてよ照れるじゃん笑」
「あ〜!顔真っ赤だ🤭」
「違うよ、これは暑いだけ!」
「うそつき〜笑」
園内に入って最初に見えたのはパンダだった。
「あ!○○くん見て!パンダだ!」
「.....なにしてるんだろう」
「見て、あの子たち喧嘩してるよ笑笑」
「.....ほんとだ笑 なに取り合ってるんだろう」
「毛布?」
「え、毛布?笑」
「うん、たぶん笑」
「パンダも毛布使うんだね」
「そこ?笑」
○○くんの独特な着眼点も好きなところの一つ。
「お、次はカワウソだって」
「可愛い〜!りーのクラスにカワウソに似てる子居るんだ〜笑」
「そうなの?笑」
「うん、その子毒舌だから男子から毒舌カワウソって呼ばれてる笑」
「毒舌カワウソ笑笑」
「次はフクロウ.....あれ?」
周りを見回すものの、フクロウが見当たらない。
「フクロウ居ないね.....」
「.....あ!あそこに居るよ」
「どこ〜?」
「理子ちゃんの身長で見えるかな.....」
「あ〜...バカにして〜.....」
「一瞬抱っこする?笑」
「やだ、恥ずかしいじゃん笑笑」
次の鳥ゾーンに入ると、いきなり鳥がこっちに向かってきた。
「きゃっ!!!」
「.....っくりした!大丈夫?」
「.....」
「理子ちゃん?」
「びっくりした.....笑」
「ちょっと!笑 泣いてんじゃん笑」
「泣いてないよ.....笑」
「はい、ハンカチ笑」
「ありがとう......笑」
「泣き虫理子ちゃん可愛いね」
「.....ばか」
その後も2人で可愛い動物たちに癒されていた。
「モルモットと触れ合いとかあるんだね」
「ね!」
「.....ふっ笑 理子ちゃん行ってきたら?」
彼が指さした方には看板立っており、そこには「12さいまでのお子さま限定」と書かれていた。
「ん?.....ね〜笑 わざと?笑」
「何が〜?笑」
「りー、もう17なんだけど笑」
「バレたか笑」
「12歳までじゃん笑」
「理子ちゃんなら行けるよ笑」
「行かないよ笑」
一応近くまで寄ってみる。
「あ、予約しなきゃダメなやつだ」
「いや、そもそも年齢でダメだから!笑」
「笑笑」
「お土産買って帰ろ〜」
「うん!」
お土産ショップに入る2人の姿は、傍から見たら仲のいいカップルだった。
「クッキーとかは定番だよね」
「理子ちゃん見て」
「どれ?」
「この子、理子ちゃんに似てる」
「ペンギン?笑」
「うん笑 あ、これ動くかも......動いた」
「可愛い〜!」
「めっちゃ理子ちゃんだ笑笑」
「どこが?笑」
「ちょこちょこ動くところとかめっちゃそっくり笑」
「なにそれ笑 あ!この子○○くんに似てるよ」
「ゴリラって笑 100%バカにしてるじゃん笑笑」
「してないしてない笑笑」
「え~このペンギン可愛いな、買おうかな」
「名前何にするの?」
「理子ちゃん2」
「勝手にナンバリングしないで笑笑」
「笑笑」
「じゃありーもこの子買おうかな」
「名前は?笑」
「○○くん2🤭」
「笑笑」
「どうせならもっとお揃いの何か買いたいね」
「無難にペンとかは?ちょうど2色だ」
「いいじゃん!」
「キーホルダーもあるよ」
「キーホルダーお揃いのカバンにつけたいなぁ」
「いいよ、これも買おっか」
「うん!」
「あとは家族にお土産買おうかな.....」
「りーはもう決まってるんだ〜」
「何にするの?」
「ネクタイ!」
「ネクタイか!いいね」
「ママが毎年パパにネクタイをプレゼントしてて、それを引き継いだんだ〜」
「そっか理子ちゃんママ.....」
「あ、大丈夫だよ?小さい頃だったからあんまり覚えてなくてさ」
「そっか......」
「しんみりしないで笑 ほんとに大丈夫だから笑」
それでもやっぱり○○くんは気を遣う。
「.....母さんが今度、理子ちゃん連れて来なさいって」
「え!行きたい!」
「うん、ぜひ来て🙂」