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構ってほしい

【櫻の魔法 〜構ってほしい〜「大園玲」】
「どうしたの〜?」

ソファに仰向けで寛いでると上に玲が覆い被さってきた。

「.....」
「どったの」

スマホを弄りながら気にしてると僕の顔を覗き込もうとするので、いじわるでわざとスマホで塞いでみる。

「も〜.....」
「漫画読んでるでしょ」
「構ってって言ってるでしょ」
「言ってないでしょ」
「.....今言ったもん」
「今言ったね」
「何読んでんの?」
「アオのハコ」
「あ!おすすめしたやつ!」
「うん、読み始めた」
「どう?」
「これ先輩、玲に似てない?」
「え〜?そうかなぁ〜?」
「あ、確信犯だ」
「やめて笑  違うからぁ笑」
「でも似てるね、高校の時の玲に」
「今は?」
「今?もっと可愛い」
「えへへ笑」
「なにそれ可愛いね」

スマホを投げて思いっきり髪の毛がぐしゃぐしゃになるまで頭を撫でる。

「ねぇ笑笑  ぼさぼさじゃんか笑笑」
「可愛いね、玲」
「.....やめなさい」
「照れてんだ、可愛いね」
「もういいから!充分!」
「あとこの先輩も玲も体温低いしね」
「えいっ」
「冷たっ!」

玲の細く冷たい指は僕の首を掴んでいた。

「暖か〜い」
「くすぐったいよ」
「違うでしょ、くすぐったいっていうのは.....」
「あははは!!笑笑  やめて!!笑」
「こういうのでしょ〜笑」
「降参!!」
「じゃあぎゅうして?」
「そんなのでいいの?」
「いいの」

玲の背中に手を回し、少し上にあげる。

「もうちょっと上がってきな」
「なに?顔見たかったの?」
「うん」
「なにそれ笑  可愛いね笑」
「お互いに可愛いって思ってるのヤバくない?」
「やばいね笑」
「まいっか可愛いし」
「○○の方が可愛いよ」
「なんでだよ玲の方が可愛いに決まってんじゃん」
「不毛だよこの会話、笑」

玲は僕の肩に顎を乗せ、僕の背中に指を走らせる。

「何書いてるか当ててね」
「うん」

玲の指はスルスルと動き、「♡」を描いた。

「ハートだ。絵文字の」
「ほんとに?」
「うん」
「最後の答え?」
「.....ファイナルアンサー?笑」
「せいか〜い」
「え、どっちが?」
「あ、『最後の答え』の方!」
「あ、ハートじゃないんだじゃあ」
「正解はただの『○』をちょっと歪ませただけでした〜」
「なんだそれ笑」
「すまんね笑」
「じゃあ僕が書いたの当てて」
「分かった!」

ただ背骨をなぞってみた。

「あははは笑  ちょっと!くすぐったい!!」
「なんて書いたと思う?」
「わかんないよ!数字の『1』!!」
「残念でした〜」
「なに?」
「ただの縦線」
「あー!」
「外したから罰ゲームね?」
「なんで!?」
「ダメだよ逃がさないよ?」
「離せ〜!」
「罰ゲームは告白ね」
「え?そんなの簡単だよ」
「じゃあ目と目合わせてやってみて」
「うん.....」
「.....」
「.....変顔してる?笑」
「失礼な!!!笑」
「絶対してるよ!笑」
「してないって!笑」
「ほんとか〜?行くよ?」
「来い」

目と目が合った瞬間、何かしなきゃが勝つ。

「あははは笑笑  変顔やめて!笑」
「早くしろよ〜笑笑」
「もう!じっとしてて!」
「よしかかってこい!」
「.....」
「.....」
「.....え、待ってハズカシイカモー!!」
「ほら罰ゲームだった笑」
「でも言えないのは悔しいから〜」
「頑張れ」
「ねぇねぇ○○が告白してくれたらできる気がする!」
「ズルはだめよ?」
「え〜.....」
「🙂」
「む〜.....」

上目遣い+ぷく顔で見つめてくるが、ここで甘やかしたらダメなので我慢する。

「.....好きです、付き合ってください」
「.....」
「.....え?🥺」
「笑笑  いいよ付き合ってあげよう」
「なんで上から目線なの〜😑」
「なんかココア飲みたくなってきた」
「え!今私も思った!」
「流石に怖いよ」
「流石に怖いか」

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