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【耳コピしてわかった】Sunoの曲の特徴3選

今回はSunoの生成した曲を耳コピしてみてわかった特徴を3つご紹介します。
Suno(スーノ)とは、"Suno Inc"が開発・提供する音楽生成AIです。

ユーザーは歌詞を入力し、曲調を選ぶだけで簡単に曲が生成されます。
まだ若干の機械っぽさはありますが、人力で音源を作る時間と比べると、その生成スピードに圧倒されます。


①素人の作曲よりも上手い

何だかもの悲しい感じがしますが、少し作曲を勉強した人よりもSunoの方が作曲の技術レベルが高いと感じました。
音楽理論の専門的な話だと、耳コピしてみたSunoの曲には、以下のような特徴がありました。

コード進行の型
…ダンスミュージックでは、4種類のコードをひたすら繰り返してトラックを作ることが多いです。循環コード(Ⅰ→Ⅵm→Ⅱm→Ⅴ)や、逆循環コード(Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ→Ⅵm)が代表的で、他にも派生があります。
日本のポップスはそうでもないのですが、洋楽では何億回再生の曲のコードがたったの4種類ということも多く、ポピュラーな作曲方法です。
(ちなみにGマイナーキーのⅥ→Ⅶ→Ⅴm→Ⅰmでした。)

ペンタトニックのメロディ
…メジャー(長調)の曲ではメジャーペンタトニック「ドレミソラ」、マイナー(短調)の曲ではマイナーペンタトニック「ラドレミソ」でメロディーを作っていました。
『ペンタトニックでは、属音が主音へと向かう力よりも、隣の音へ進もうとする力の方が強くなり、跳躍直後では逆方向へ運動しようとする(ポピュラー音楽作曲のための旋律法:p135より)という性質を満たしているメロディーでした。

モチーフを使ったメロディー
…フレーズの冒頭は同じ音型で始まっていたり、フレーズの最後は同じリズムで終わっていたりと、韻を踏んでいるように作曲していました(こういったモチーフを活用することで曲に統一感が出て、より良い音楽になるというのは、バッハの時代から行われていることです)。

追加で何曲か聞いてみましたが、どの曲もペンタトニックと循環コードから逸脱してないため、
Sunoはまだ作曲面でクリエイティブとはいえませんが、何も勉強していない人間よりも音楽として成立している曲を生成することができます。

素人っぽい作曲については、こちらの動画解説がわかりやすいです。

(ちなみに私はこのチャンネルのファンで、初めて生きている人間の推しができました笑)

Sunoのすごさは作曲だけでなく、ボーカルや編曲にまで及んでいることです。

②ボーカルがシンセサイザーvのベタ打ちよりも自然

Sunoで生成されたボーカルをSynthesizer Vに打ち込もうとしたところ、Sunoの節回しの自然さまで到達するのにまあまあの作業工程が必要でした…
ここまでの自然さをどうやって再現しているのか、本当に不思議です。

Synthesizer Vも、ベタ打ちの状態でも並の人の歌唱力は超えてきているなという感じで、それまでの歌声合成ソフト(初音ミクNTなど)に比べたら格段に聞き取りやすく自然なのに、
Sunoはそれすら上回ってきたので、すごいなと思いました。

③音色選びやミックスが自然

現代的な音楽を作るのに必要な知識の1つに音色(サウンド)があります。
80年代〜現代までの音楽を聴き比べると、時代やジャンルごとにシンセサイザーの音色が異なります。
音楽制作をする時、ある程度シンセサイザーを使った音楽を聴いた蓄積がないと、楽曲に何の音色が合うのかがさっぱりわかりません…
慣用的な音色についても、1つ1つ知識を拾い集める必要があります。

Sunoの生成した音楽は、その辺の違和感がないので、私はSunoに完敗だな…と思いました😇

シンセサイザーの音色も現代的で、Native InstrumentsのMassive Xという渋い系のシンセだと寄せるのが難しかったので、
これは作曲家御用達の「Nexus」を買ったらもう少し似るのかな?と思いました。

シンセサイザーも奥が深い世界で職人技が必要そうなので、自分で作ってみたり調整してもなんかチープな印象になってしまうんですよね…

ミックスについては、Sunoの音源はとにかく音圧がすごくて、仕上がりが音圧で聞かせるタイプの曲になっていました。
コンプレッサーやマキシマイザーが強くかかっているということかなと思うのですが、まだまだ知見が足りないので少しずつ勉強したいです。


AI時代に作曲活動をするというのとは、たくさんの種類の音楽を聴いて引き出しを増やし、その中で自分の「好き」を個性として昇華させて、
その「好き」を波長が合う人にまで届けて、ファンになってもらうこと、だといいます。

音楽や音という存在そのものに向き合ったり、その音楽が人々にどういう役割を果たしたのかを考えたり、
私は音楽を通して社会に何をしたいのかなど、広い視野で考えてAIを使っていきたいと思いました。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

さくら舞🌸


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