吹屋ふるさと村 2024.02
岡山県高梁市にある吹屋ふるさと村に行ってきました。
小学校や弁柄工場などは近年まで稼働していて、早くから街並みの保存に着手していたということで保存状態よく保たれているように感じました。
弁柄と銅山で栄えた街の歴史について学んできました。
ベンガラ
ベンガラとは酸化鉄を主成分とする、鮮やかな赤色の顔料のことです。
原料となる硫化鉄がよく産出した吹屋はベンガラの名産地として発展し、その顔料は伊万里焼などにも使用され海外にも渡っていたといいます。その鮮やかな朱色は「ジャパンレッド」として海外でも知られていたそうです。
ふるさと村に立ち並ぶ民家はどの家も外壁が赤く塗られています。名産である弁柄で染められた街並みは華やかで趣があります。公衆トイレは新しくて綺麗だし、ストリートピアノがあって素敵な音楽が聞けたりして、過ごしやすい場所です。
ふるさと村には弁柄についての資料館と、実際の弁柄工場、また商家の旧宅など観光施設があり、今回は周遊券を購入して回りました。
ベンガラを作る工場は工程ごとに別れており、採掘された硫化鉄鉱石からローハを作る「ローハ工場」、ローハを焼いて酸化させベンガラを生産する「ベンガラ工場」、さらに等級ごとに分別し袋詰め、品物を卸す「町工場」に別れていました。
ふるさと村では実際に稼働していたベンガラ工場と町工場を見学することが出来ます。
偏見で決めつけることを「レッテルを貼る」なんて言いますが、町工場ではそのレッテルを見ることが出来ます。レッテルはラベルのオランダ語表記のようで、商品名や用法などを記して商品に貼り付けた紙片のことを指すそうです。昭和感のあるレトロなデザインの様々な紙ラベル、好きな人には刺さると思います。
吹屋小学校跡
明治から平成まで100年以上続いていたそうで、「現役最古の木造建築」として使用されていました。
小学校や教材達を見て懐かしい気持ちになったり。擬洋風の木造建築として芸術を楽しんだり。吹屋やベンガラについて学んだり。楽しかったです。
小学生が毎年版画のカレンダーを作っているそうですが、クオリティーが高くて驚きました。ベンガラの袋やレッテルにも版画や判子が使われていましたが、そういう背景もあってみんな上手なのかなと思ったり
笹畝坑道
観光銅山です。三菱が経営していて、日本ではじめて洋式溶鉱炉を造り、日本三大鉱山の一つになったそうです。
坑道の中は気温が年間を通して安定していることから、この笹畝坑道の一番奥では日本酒の熟成が行われているそうです🍶
特に鉱脈に沿って採掘された跡が上下方向に続いていて圧巻です。
広兼邸
少し離れた場所にある商家の旧邸。まるでお城のように石垣で囲まれた丘の上におうちがあります。
八つ墓村のロケが行われたそうですね。
このような感じで吹屋ふるさと村、回ってきました。私としてはかなり楽しかったです。街中はカフェも多く、ご飯にも困らなさそうです。とても山奥にあるので2月に訪れた時には全然雪がちらついてて、冬はかなり厳しい環境だと思います。気をつけて訪れてみてください。
おまけ、
町工場にあった部屋ですが、冷蔵庫のなかった時代には卵専用の冷暗部屋が用意されていたそうで驚きました🥚🥚🥚