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但馬周辺 2024.03

山陰海岸ジオパークを見るために兵庫の日本海側へ。新温泉町、湯村温泉など行ってきました。
山陰海岸ジオパークは、鳥取、兵庫、京都にまたがる広いジオパークで、晴れの日の日本海にはリアス海岸や海食洞などさまざまな絶景が広がっています。また日本が大陸から分離して日本海が形成された過程を示す石などが残っているそうで、大陸の動きや日本の成り立ち、地球の変遷について学べます。

新温泉町 ジオパーク館

こちらは兵庫の新温泉町にある資料館。岩石やジオラマ模型など展示してあります。スタッフさんがとても親切で、山陰海岸ジオパークについて要約してもらいスムーズに理解できました。地面の動き、海の動きなんかを再現した手作りの実験キットみたいなものが充実してたり、大量のワークシートがあったり、真面目に全部見たらかなり時間がかかると思います。それぐらい展示のボリュームが多いです。

このジオパークがある浜坂という地名は、砂州の上に作られたため他のところより盛り上がっており、浜と坂が多い町として名付けられたそうです。

2階には小中高の学級新聞が飾られていて、学生さんたちのまとめた地元情報がたくさん見れて面白かったです。各新聞に4コマ漫画やクイズが付いていたり。実際に有識者に会いに行って聞いた話をまとめてあったり。高校生になるとより実用的になって、6次産業をテーマにどのように地元を支えるか、盛り上げるかのプロジェクトを進めていたりしました。(6次産業とは1次、2次、3次産業を全部合わせて総合的に推進していく取り組みのようです)
かなり力が入っていて読んでいて面白いし、名産や地域の特徴も知ることができるので読み込んでしまいました。

北前船🚢について学んだのもここでした。 
北海道から日本海側の各地を通って関門海峡を抜けて瀬戸内海、大阪まで荷物を運んだ船や航路のことを指すようです。北前船にで運ばれてくる異国の食べ物を買ったり、地元の名産を売ったり、船に乗って大阪に出向き商売をしたり。当時の経済や交易を支えた大航路だったみたいです。ジオパーク周辺にも広がるリアス海岸は侵食により山に囲まれた形になるので、北前船が風を避ける風待ちの港として発展していたそうです。

またジオパーク内にある玄武洞という場所もこの展示で初めて知りました。地磁気が逆転していた時期があった証拠が見つかった、歴史的大発見があった場所だそうです。つまり地球のN極とS極が逆転していたらしいのです。特徴的な柱状節理も含めて是非実際に見に行きたいです。

海と大地の自然館

鳥取の美岩という場所にあります。こちらもジオパークの資料館で無料です。これが無料でいいのか!?
新温泉町のほうが鉱石系に力が入ってたのに比べて、こちらは生物に力が入ってました。まず入り口付近にはお魚の生体展示、中には地域に住むいろんな動物の剥製、当時の動物たちの痕跡が確認できる化石などという感じです。日本海に暮らす魚の剥製などが展示されています。
大きな足跡化石には動物が移動した跡が広く残っていて、どんな動物がどちら方向に移動していたかまで読み取れるみたいです。鹿に近い動物が当時から生息していたみたいです。

岩石の展示ももちろんあるんですが、中でも石に磁力があるのを確かめるギミックが面白かったですね。磁石のついた釣竿みたいなのを石に近づけると、くっつく石とくっつかない石があります。磁鉄鉱が含まれるとくっつくのかな?おもちゃの釣りみたいでおもろいです。

餘部

山陰本線を支えていた余部鉄橋を見ることができます。
道の駅のために来たんですが、鉄橋が良すぎて個人的に大好きな場所になりました。高所を電車が走る光景、駅から眺める日本海も美しくて、いつか山陰本線に乗って景色を眺めてみたいです。

なぜこんな高所を走っているかというと、山陰本線敷設時の技術力に理由があります。リアス海岸の広がる山陰海岸では、線路の敷設にあたりトンネルと橋が連続する形になります。当時の技術として橋を作るよりもトンネルを掘る方が大変だったので、トンネルを掘る距離が短くなるように高所を通行することになったそうです。アメリカから部品を運んできて、当時の最先端技術で作られた鉄橋、厳つくてかっこいいです。

そしてこの潮風が吹きさらす海岸に作られた鉄橋、もちろんサビとの戦いになります。ここでパワープレイ、毎日鉄橋を点検したらええやんと橋守が接合箇所を点検、錆ができていれば除去してから塗装を塗り直し、100年以上も現役で使用されてきたというのです。あまりにも凄すぎる。

当初は余部駅はなく、電車に乗るためには隣駅まで歩いてトンネルを通って行く必要があったそうです。住人の希望からいまの餘部駅が新設され、今の天空駅が誕生したそうです。この高さ故に事故も起きてしまった様ですが、この高さだからこその唯一無二の美しさを持つ駅だと思います。産業遺産が好きなので、この鉄橋はかなり好みに刺さりました。

かつて使われていた鉄橋
余部鉄橋
余部駅、景色が抜群
景色が良すぎる
悲惨な事故もあった場所だけど、先人の技術の結晶って感じがしてすごく好きな場所
新しい橋を通過する山陰本線
駅長 かめだ そら
本当にすぐそばに海があります。汽水域ポイント。

湯村温泉

兵庫の新温泉町から少し内陸に入ったところにある温泉。薬師様が発見した温泉ということで、薬師寺が立っていたりしました。街の中心くらいに湧く場所があって、蒸気が立ち上ってまさに温泉街って雰囲気を出してる。隣には足湯と温泉卵作成場所があって、売店で買った卵を温めながら足湯でのんびりしたり。川には飛び石もあって、子供心をくすぐってくる。湯量が豊富なため各家庭にも配湯されているらしく、この町では蛇口を捻ると60度程度の温泉が出てくるそうで。あまりにも羨ましすぎる。
温泉では名も知らぬ親切なおばさまと歓談したり、楽しく過ごせました。
道が狭めなので車で行く場合は気をつけて。山の中ですが、お刺身やあんこうの唐揚げなど魚介も美味しくていいところでした。なんと弱アルカリ性な温泉水で作られる湯豆腐はなめらかになるそうで、とても美味しかったです。健康になる〜

右手が温泉卵を作るところ
いい感じの温泉街
足湯もあります
夜ご飯全部美味しい
あさごはん、朝からイカ刺しうまし

大江ノ郷牧場

鳥取にある牧場。すごくおしゃれな牧場でした。
中にはパン屋、うどん屋、カフェなどがあり、牧場の新鮮な素材を味わうことが出来ます。今回はカフェでご飯を食べました。
カフェはメイン1品+ビュッフェスタイルで、アヒージョとエリンギのフリッターのようなものと、菜の花のペペロンチーノがおいしかったです。そしてパンケーキ、これが本当にふわふわだけどシュワシュワではなくて、しっとり柔らかで本当に美味しかった。このためだけに、山の中に3時間かけてでもまたいきたいと思うくらいには美味しかったです。
お土産には牧場らしく焼き菓子、そしてハムやソーセージも。卵も有名なようで卵かけご飯キットや実演の卵焼きなんかもありました。日本酒をゲットしました。

大人気オムライス
メープルかけ放題パンケーキ

因幡万葉資料館

万葉集や律令国家の時代の役人の仕事、当時の暮らしなどが詳しく解説されていました

当時因幡国の国庁が置かれ、国の中心地だった国府町にある資料館です。万葉集に多くの歌を残し、編纂にも関わったという歌人、大伴家持も国守としてこの地に赴任していたそうです。
万葉集に載った歌や仮名文字などの文学要素もあり、当時の住居や遺物などの歴史要素もあり、役人の仕事内容などの政治要素もあり、また因幡のお祭りに使われる麒麟獅子の展示など民俗学要素もあり。なかなか面白い場所でした。お庭も広くてお花が綺麗だったり、色々な石像が置かれていたり。

奈良時代の国についてはあんまり知識がなかったのですが、その辺を調べるきっかけにもなりました。3月の終わりの頃、とにかくカメムシがやばい、タワーにも蔓延ってて入るのは諦めました。それだけが悔やまれます。

いっぬ、二つのお寺に餌をもらいに行っていたけど、ある日二つのお寺が同時に餌の時間を知らせる鐘を鳴らしたらどちらの寺に行くべきか分からなくなっちゃって、餓死した伝承?があるらしい
すずらん、かわいい

白兎海岸

白兎海岸と白兎神社、道の駅もあります。
古事記にも載っている因幡の白兎が有名ですね。おいしい瓶牛乳を飲んで、砂花を見て、神社でお参りして。綺麗に整備されてて気持ちのいい場所でしたね。
古事記と日本書紀、もう習ったのは何年前のことやら、、今更になって違いを学んでいます。
因幡って島根の出雲大社のイメージだったんですが、意外と鳥取のことなんだなぁと🤔

白兎海岸
白兎神社
白兎神社の由来
赤い印のついた白い石をうさぎに乗せる願掛け

おわりに
年度末の有休消化の旅でした。今まで太平洋側に住んでいたので、日本海側の景色は新鮮で楽しかったです。たくさんの新しい景色、新しい知識に出会えて、美味しいもの食べて遊んで最高の旅でした。兵庫は結構遠いんですが、次回は城崎温泉や玄武洞など行きたいな!

透ける水底が綺麗です。
岩場に生える松が芸術すぎる
砂浜

おわり

車の整備に使います