どういう風に見えたって私
「私ってこんな風に言われるんですよ」という話は書かないようにしている。だって、言わなければ分からないことなのに、わざわざ書いたらまるで「こういう人だと思ってください」と刷り込みたいみたいではないか。
文章の印象から伝わるものだけで充分なのである。文章の端々から知らぬ間に伝わってしまう負の情報は仕方がないけれど、ご親切に自分から印象付けるのはやめておきたい。隠すことだってできるんだから。
…ということを踏まえて、なのだが、(結局書くんかい)
今日、突然、「サクライさんと話すのは怖いと思っていたのよ」と告白された。その人がそう思っていたとはまるで知らなかったので焦った。だって大先輩である。こちらの方が「怖い」と思ってもあちらはそう感じる立場ではない。
もちろん、「話してみたら違ったわ」というオチがあるのだが、そう見えていたのかぁーというのは軽いショックだった。
どうも私は物怖じせずにパキパキと喋る方で外見も至って真面目そうなせいか、何か、話しかけたら叱られるんじゃないかという雰囲気があるらしい。んなことあるかいな。誰にも怒ったりしない。いたって温厚な性格なのに。
昔も、というのは高校時代頃からかな、そんな風に言われることを何度か経験した。中学までは、内面が知れ渡るのが早かったけれど、高校になると「知り合い」程度の付き合いが増える。ましてや女子高だったので、その数も多い。
そうなると、よく知らない人には「怖い」と思われた。「昔なら学生運動とかしていそうなタイプ」とか「歌番組なんか観ないでしょ」とか言われたり、転んだだけで「転ぶんだ!」と親近感を持たれる始末。
なので、意識してやわらかーくやわらかーく、無闇矢鱈とニコニコやって来たつもりなのに、うん十年も経って同じことを言われるとは全く修行が足らんな。
とはいえ、「こう思っていたのよ」と言ってくれるのはまだいいのだ。実際は違うことを知ってくれているからこそだから。でも、私の全く関知しないところで「あの人怖そう」と思っている人もいるってことなのよね。まあ、べつに構わないけど!