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可憐に咲き誇り、豪壮に舞い踊る、それが櫻ー櫻坂46結成4周年 毎日note neo EX 2024年10月14日付

欅坂46 THE LAST LIVEで、欅坂としての活動を休止した日が、2020年10月13日。松田里奈の誕生日であった。

その翌日、2020年10月14日が、櫻坂46活動開始日。
ということで、4周年を迎えた。


発足当時は、菅井友香キャプテンが欅坂時代から継続してのキャプテンを務めてはいるが、そういう数字の偶然が、今となってはキャプテンゆっかーのまつりへの禅譲が必然だったと思わされる。

櫻坂にはアニバーサリーが実はいくつかある。
その前身である欅坂時代のアニバーサリーも含めると、結構多いか。

そんな中でもこの10月14日と、1stシングル発売日である、名実ともにデビュー日となった12月9日は、Buddiesにとって心に期するものがある日である。


個人的には、それがあるものだから、大沼晶保生誕祭がやってきてそのことを意識しだし、松田里奈生誕祭がやってくれば、ああ、もう明日がそれなのかという気持ちになり。

このあとは田村保乃生誕祭もあれば、10th発売日はOG小林由依生誕祭であったり。

10月は心の動きが実にせわしない。

今年2024年はそこに三期生ライブが大阪で行われたから、なおさらだ。



毎年この日を迎えると、「振り返ってみると欅坂は…」などと昔話をしたくなる。それはもちろん、欅坂に今でも軸を置いているから当然の話ではあるのだけれど、三期生ライブをこの眼で観て、あの空気感を感じてしまうと、土台は確実に大切にしつつも、強く未来のことが語りたくなる。

それこそここまでの歴史とここから先の未来を考えるとき、あの欅坂46が改名してここまでのグループになるとは誰も予想できなかった。私たちBuddiesはもちろんのこと、メンバーも、卒業メンバーも、スタッフさんも、トップである秋元康氏も今野義雄氏も、果たして予想できていたかはわからない。おそらくしてなかったと思う。

仕掛けを考えるのは、いわゆる「大人」たちだ。
でも、その仕掛けに反応した側がどういう形を見せるのか、どういう色を見せるのか、それが全部見えている人などいるとは思えない。

一期生が、ここまでずっと活躍してくれるとあのとき誰もが思ったというのか。

改名当時は二期生ですら危なっかしく、それでも彼女たちを中心にしないとこのグループの未来はない、と思ったのか、冠番組でもどんどん前に出した結果、今や円熟味まで出せるくらいの存在になったこと、誰かが予想できたのか。

三期生が、欅坂のファンの呼び戻しではなく、新しい層のファンを呼び込むことに成功し、そして結果としてグループ全体のステージを上に押し上げることになろうとは、そしてここまでの人気を連れてくることになろうとは、一体誰が考えたというのか。


桜という花のことを、日本人がこよなく愛するのは、おそらくその精神性にあるのだろうとよく言われる。

特にその中でも、無常観からくる儚さ、死生観というものが大きく関係しているのではないかと思っている。

春先の、たった2週間のために一年間準備する花が、桜。

アイドルという言葉だけで、すぐに舐めてかかる人がいる。大したことをしていないという人に限って、アイドルが普段何をしているかを知らない。知ろうともしない。そのくせわかったような口だけはきく。
もちろん私だって知っているわけではない。ただ、何も知ろうともせずに知ったかの口をきくことだけは絶対にしない。

私のような、アイドル界隈をよく知らずに欅坂界隈に飛び込んだ人間だから、そのアイドルの日常を知ると驚愕するのだ。
ステージで光り輝くたった数時間のために、一日のほとんどをレッスンに充てる。その間に他の仕事をこなしつつ、おそらく活動のほとんどはレッスンである。地道で、過酷で、およそ日が当たらない活動。

私たちが見ている彼女たちは、つまりほんの一瞬の姿である。

ということは、無常に決まっているのである。
同じ瞬間が二度ないのが、当然なのである。

桜は、その約二週間、人々に注目を浴びる日々を過ごして、少しずつ溢れるように散りゆく。人はそこに生けるものの一生を見る。正確に言うと、見た気になる。最期の姿を見るような気がして、静かに涙に暮れる人もいる。

でも、実は違うのだ。

花びらを散らすことは、死ではない。
根が生きている限り、桜は次の年も、その次の年も咲き続ける。
散る、ということはその準備に入るということなのだ。


櫻坂がずっと準備してきたことを、LIVEで満開にする。その姿に私たちは魅了される。LIVEが終わりに近づいてくると、その姿は櫻が散りゆく姿に見える時はある。
でも、それは次のLIVEへの準備なのである。

同じ時が二度ない、と知っているからこそ、もっと言えば、そこに存在していることも当然ではないことを知っているからこそ、森羅万象全てのものに感謝できる心が生まれる。

欅坂46がああいう形で活動終了を迎えて、特に一期生二期生はその場にいたメンバーで。
今自分たちがこの場所に立っていることが、本当はどれだけ特別なことなのかを知っている。
だから彼女たちは、

「⚪︎枚目のシングルを発売させていただくことになりました。ありがとうございます」

と、口を揃える。

アイドル活動なんだから、新曲を出していかないと成り立たないだろう、というマインドは微塵もない。
当然だ。
出したくても出せなかったシングル。
そしてそのまま改名に繋がった軌跡を辿ったメンバーなのだから。

そんな、当たり前のものなどないんだ、という想いが、次のLIVEの感動を生み出す。
そのLIVEさえ、次に開催できる保証などどこにもないのだから。

そんな先輩の思いを、当時は外から見ていて、今は中で直に言葉として聞いているであろう三期生。
あれだけ愚直で、素直で、真面目で、何より櫻坂が大好きな三期生が、そんなマインドを受け継がないはずがない。


桜が舞い散る姿は、終わりを示しているのではない。
次に向けての戦いの始まりを意味している。
来年の同じ時期に、咲き誇るための。


その花の名前を冠するグループである。

欅は欅で、とても存在感のある、立派な木だ。

そんな欅の木に咲き誇る、櫻。


雨風が強ければ強いほど、その心は優しくなる。
優しさは時に激しさを呼ぶ。


そうやって今、大地をしっかりと踏みしめて立っているのが櫻坂46である。


負ける要素などあるものか。

誰かにではなく、自分自身に。
自分たち自身に。



そしてこの戦いは、彼女たちがいる限り、グループがそこにある限り、ずっと続いていくことになる。


来年の、この日。
5周年を迎えるときには、四期生の姿が並ぶ。
今の時点ではまだ見ぬ四期生。
でも、もう期待してるんだ私は。

まだ見ぬ彼女たちが、先輩たちと共に、櫻坂をどこへ連れて行くことになるのか。

心から楽しみにしたい。

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川島 雅隆(かわしま まさたか)
noteの中でも、櫻坂46・日向坂46に特化した内容ですので、特に二つのグループの推し活を経て、皆様に文章で還元できるよう努めてまいります! よろしければサポートをお願い致します。