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櫻坂46の2年間は何も間違っていなかったー2nd TOUR 2022総括


推しメン菅井友香さん卒業セレモニーがもう一つのメインであった、櫻坂46東京ドームLIVE。
それはもちろん、櫻坂の活動すべてにとって節目の場所であり、特別な意味のある地であり、そしてツアーファイナルという大きな意味合いもあった。

ツアーの先陣を切ったのは私の地元大阪であり、そして最後は東京で締めるという、12公演。大阪2日間、福岡初日、そして東京2日間という参戦となり、昨年の1stTOUR2021とほぼ変わらない参戦数となった。

今回はネタバレ禁止があまりに徹底されていたために、ライブログがなかなか書けず、苦肉の策として大阪の内容は有料ブログにした。


この日が9月末ということは、1ヶ月と少ししか経っていないのに、それだけでかなりの成長が見られるツアーだった。大阪と福岡、福岡と東京で、また何かが違った。

やはりこの曲が聴きたい!というのはたぶんBuddies誰しもあるものだと思うけれど、私の場合はなんと言っても最初に披露された「条件反射で泣けて来る」だった。

この曲だけ、なんなら天ちゃんのピアノパフォーマンスだけでももう一度観たい


初日の大阪で衝撃を受けたのが、山﨑天のこのピアノパフォーマンス。間奏部分、凄い勢いでピアノを弾きながら、ピアノごと花道を疾走していくこのシーンに語彙力が消え去った。
写真はその後のサビ前で、勢いよく花道を進んだピアノが戻ってくる場面。
ナスカといえば、ピアノ。
それを体現したのがこの演出だった。そしてこの演出に、自身の持てる力の全てをもって臨んだ天ちゃんの凄まじさであり、そこから感じられる色気までもが放出された一瞬であった。

そして、この曲に櫻坂の「成長」を感じる。
私の受けた印象として、大阪と福岡と東京で実は少しずつ違う。
もちろん回を重ねるごとに洗練されていくのだけれど、大阪では勢い優先だったものが、ファイナルの東京では情感が優先されているように見えた。もちろんそこには、彼女の持ち味に加えて、本人が気づいているかいないかわからないレベルで生まれた余裕のせいでもあったかもしれない。その気持ちが、彼女にしかない色気を爆発させたのかもしれない。

この間奏部分だけではなく、天ちゃん以外のメンバーのパフォーマンスもそうだ。確実に洗練された。パフォが激しくなった、という意味ではない。それこそ抜けの美学じゃないけれど、余計な力を削ぎ落とすことで生まれる柔らかさまでもが身に纏われていた。

とにかく、これ一つとっただけでも、LIVEは生モノであり、成長していくのだと信じられるのだ。


全ての曲、一曲一曲に思い出も語れることもあるので、本当は全てに触れたいのだけれど、敢えて書くとすると、あのドームの不協和音。

菅井友香さんが言っていたとおり、欅坂にも櫻坂にも良い点があり、その両方を愛せる人でありたい。
今回不協和音に触れるのは、欅坂の楽曲であるはずのこの曲で、櫻坂46を強く感じたからだ。



イントロが流れた瞬間の、出してはいけない声が思わず出てしまう感覚。
私は声を出していないけれど、その感覚はよくわかる。

それは3年前。

欅坂46東京ドームで、久しぶりに陽の目を見た曲なのだ。


その時ですら、もう披露されることはないかもしれないと、多くのファンが思っていた。
紅白での出来事があってから、タイミング的にはその頃から披露されることがなくなっていったようにも思えて。

あのときも、アンコールの曲として誰も想像すらしていなかった。

だからこその、あのイントロが奏でられたときの衝撃たるや。


不協和音というと、欅坂の、というよりもっとはっきり言うならば平手友梨奈のイメージの強い曲だ。

私たちのように初期からずっと欅坂を追ってきた人ならば、欅坂のほとんどの楽曲に平手友梨奈がセンターとして立っていることは当然知っているのだが、世間的なイメージとしては、サイレントマジョリティー、そしてこの不協和音のイメージが強い感じがする。
それはそのまま、欅坂46のイメージでもある。


櫻坂のドーム公演で欅坂の楽曲を、というのはおそらく卒業する菅井友香さんの発案だったと思われる。
新二期生として入ってきてくれた6人に「一緒に東京ドーム行こうね!欅坂の曲をやろうね!」と言っていたという彼女だけに、その約束を果たす形となった。

では、そこで披露する曲に不協和音を選んだとすれば、それは何故なのか。



理由は一つではないだろうけれど、その一つが、3年前のドームから繋がる「縁」にあるのではないかと思っている。


あのときとはメンバーが大きく違う。

当然だ。

今は櫻坂46なのだから。

だから私はずっと考えながら見ていた。

今目の前でパフォーマンスをしているのは、欅坂なのか、櫻坂なのか。



答えはすぐに出る。


明らかに、櫻坂46の「不協和音」だったのだ。


それでいいんだ。



それこそが、2年間櫻坂として活動してきたことの証であり、欅坂の不協和音を散々見てきた人間に、欅坂ではなく櫻坂の不協和音だと思わせたのは、彼女たちの完全勝利ではないか。

未だにメンバーたちが欅坂に囚われているわけではないと実証され、それでいて欅坂の楽曲をパフォーマンスさせてあげたいという菅井友香さんの想いも叶え、なおかつ観たいけどおそらくないだろう、と思っていた欅坂から続くBuddiesの心までも満足させた。
これ以上の勝利がどこにある。


「欅坂46を超えろ」



改名時に出されたこのキャッチコピー。
いろいろ言われた。
正直、どういう状態になれば超えたことになるのか、どの場所を目指せばいいのかわからないというのはこれ以上ないくらい大変だと思ったものだが、その一つの答えを、2年かけて見せてくれた気がしている。

欅坂の楽曲を、櫻坂がパフォーマンスしている。
そう思わせること。

…これは盲点だった。


つまり、これができたことで、櫻坂46に改名したこと、2年間櫻坂として活動してきたことは、何一つ間違っていなかったという証明になったのだ。


菅井友香さんが卒業セレモニーで言ったように、欅坂はバッシングを受けたことがあった。アイドルグループにバッシングして一体何がどうなるというのか。何を目指しての行動なのか皆目見当もつかないし、櫻坂になった今でも、有名税的なものは散見される。そしてこれからもそれはあるだろう。


だけど、それがどうした。


ここまで積み上げてきたものは、絶対に間違っていない。
そう信じられるから、何も心配していない。

ここからの未来には、光しかない。






欅坂の楽曲を披露することで、櫻坂の約束された未来が見える。

私にとっては予想すらしていなかったことではあるけれど…

今回手にした最も大きなものは、それなのかもしれない。





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川島 雅隆(かわしま まさたか)
noteの中でも、櫻坂46・日向坂46に特化した内容ですので、特に二つのグループの推し活を経て、皆様に文章で還元できるよう努めてまいります! よろしければサポートをお願い致します。