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決して届いていないわけではないー櫻坂46に欅坂46を求める気持ちにフォーカス

先日の「MUSIC BLOOD」は、少し映像の使い方に疑問があったものの、概ね櫻坂46に寄り添ってくれる内容で、そのこと自体はとてもよかった。

ただ、小池美波が言っていたこの言葉。

改名直後のLIVEの前と後に、ファンの方から直接「欅坂の楽曲をやってほしかったな」とか、それを聞いてすごく悔しいなと思ったり、櫻坂の楽曲が届いていないんだなっていうのを感じたので、ただただひたすらもう、必死に精一杯一生懸命踊ってました。
小池美波(「MUSIC BLOOD」2020年9月16日放送分より)


これについては、実は改名直後だけの話ではなく、昨年のW-KEYAKI FES.2021後にもそういう話があって、欅坂の楽曲をやってもらえると思ってたと言われて悔し涙を流したと、みいちゃん以外のメンバーからも聞いた気がする。

ケヤフェスでのそれについては、そもそも名称が「W-KEYAKI FES」であって、もちろん同じ欅の木から生まれた二つのグループが会する、という意味であると理解していても、原点に返る、或いはフェスというお祭りでもあることから、欅坂の楽曲を期待していた空気は確かにあった。でもそれは、さすがにファンを責められないのではないか。欅坂の曲を求める声を、何かどこかいけないことのようなレッテルを貼ってしまうのも違う気がする。

たとえ自分たちの本意ではなかったとはいえ、無理矢理にでもその現実を呑み込んで受け入れて、その立場で新しい坂道を走り出しているときに、過去に引きずり戻されそうになれば、確かにいい気分ではないに決まっている。
もちろん、本音の本音、その部分を抜きにはしても。

櫻坂としてリスタートし、さらに時間を経過して櫻坂46になってからファンになったという、純然たるBuddiesの皆様もたくさん生まれている自信もある。だから決して届いていないわけではない。過去に自分たちが作り上げたグループの存在感があまりにも大きいがために、時間がかかるだけなのだ。

そしてもう一つ、欅坂時代からずっと推し続けている者としてどうしてもこれだけは言っておきたい。

目の前のメンバーと、そしてグループを推す。それはもちろん大前提だ。決して櫻坂46というグループを否定する気などあるわけがないし、今の彼女たちを応援したい気持ちにだって嘘など微塵もない。

でも、私たちにだって、欅坂46を応援している、というプライドはずっと持っているし、少なくとも私はこれからも捨てない。
彼女たちメンバーが改名という方策を告げられた日に、或いはその後時間が経つにつれて襲った感情は、私たちにだって想像しがたい。でも同時に、そのグループを推し続けてきた私たちにだって感情はあるのだ。

欅坂は活動休止して、櫻坂になります。

そんなふうに言われて、はいそうですかと即時に納得できる人などいたのだろうか。思い入れが強ければ強いほど、そんな人たちなど存在しないと思っている。

私たちだって、全く納得できないままに、推しているグループがなくなってしまうという想いをしてきた。もちろんそれを、当のメンバーたちと比べてどうの、という気はない。でも、彼女たちを推している人は、無条件にそこに起きている事象を全て受け入れろ、というのもおかしな話だと思うのだ。

メンバーは一生懸命やっている。それは痛いほど知っている。どんな想いでやっているか。想像しても理解できないくらいの深さだとは思うけれど、彼女たちの想いに寄り添いたい気持ちはある。ただ、寄り添いたい私たちの側にだって感情はある。

かといって、櫻坂としてそこに立つメンバーに直接「欅坂の楽曲をやってほしかった」と伝えるのは、あまりに自分の思いを優先させすぎて彼女たちの想いを尊重していないとは感じる。
ただその一方で、これが大きくなりすぎると、櫻坂のメンバーに欅坂の話題を振ることさえ禁忌になってしまう可能性がある。

櫻坂と欅坂を共に推している人間からすれば、それは身を二つに切り裂かれるくらい辛いのである。

欅坂を求めることを封じられてしまうのは、その原点を蔑ろにすることになりはしないのか。



全ての人の感情を尊重することは、かくも難しい。

愛するということは、相手を思うことであって、己の想いは消すことであると誰かが言った。
そうかもしれない。
でもだからこそ、愛することが苦しいと表現されるのかもしれない。


櫻坂46も、推す。
欅坂46も、推す。
そのことで、どこかでジレンマを呼び起こすことになるかもしれない。
それがわかっていたとしても、、、


やはり私は「二つ」のグループを推すことをやめない。




9月20日は、櫻坂46への改名が発表されて2周年である

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川島 雅隆(かわしま まさたか)
noteの中でも、櫻坂46・日向坂46に特化した内容ですので、特に二つのグループの推し活を経て、皆様に文章で還元できるよう努めてまいります! よろしければサポートをお願い致します。