直接言葉を交わせる尊さー櫻坂46 7thリアルミート&グリート@幕張メッセ
私はアイドルヲタクをしてこなかった人間であり、その何たるかを知らずに、欅坂46に嵌った。
嵌ったきっかけが、握手会であったことは間違いない。
握手会に育てられたヲタクであると、自分のことを認識している。
コロナ禍。
接触どころか、普通に言葉を交わすことだけでもマスク越しであったり、アクリル板越しであったり。
そもそもコロナ禍以前から、握手会というイベントそのものが世間であまりよく思われてなかったのは事実である。
AKB48の握手会で事件が起きたこと、当時ヲタクでもなんでもなかった私でも知っている。その後の欅坂の握手会で事件が起きたときは、心配の度が過ぎて自分でもどうにかなりそうだった。
それでなくても、握手会なんて接触イベントの最たるもので、コロナ禍で最も忌み嫌われるもの。
そこから生まれたのが、オンラインミート&グリートであった。
ポストコロナがやってきても、おそらく最後の最後まで解禁はされないと思っていた。
ということはつまり、時代はそこまで進んできたというか、戻ってきたというか。
リアルミート&グリート
接触がまだ厳しいというなら、別に握手なんかする必要はない。
実際に会って、話す。
この事実だけでも「握手会」が復活したという気がして。
2023年8月13日。
折しも、台風7号が太平洋上を彷徨いており、なんなら近畿地方へ接近しようかという段階だったこの日。
その影響を受けてか、千葉も非常に不安定な空模様だった。
以前も、この地に来たのは、握手会だった。
飛行機で羽田に降り立ち、羽田から幕張メッセまでの直通バス。メッセの目の前のバス停まで連れて行ってくれた。
↑これが前回。
↓こちらが今回。
前回はめちゃくちゃいい天気だったんだよなぁ…という感慨にも浸りつつ。
幕張といえば、欅坂46 3rd「二人セゾン」のロケ地もあり、前回はそこに行ったわけだけど、今回ももちろんその場所へ帰りたかった。なんなら、来れるかどうかわからないけど、ZOZOマリンスタジアムもすぐ近くなので、下見しておきたい気持ちもあった。
ただ、そんな気持ちを一瞬で萎えさせるほどの湿気と、いつ降り出すかわからない雨。
どこかへ行く気にもなれず、メッセ内で過ごしましたとさ。
リアルミーグリ、結論から言うと、ほぼ握手会時代のイベントそのものだった。
違いはというと、
くらいか。
細かい違いを言うとすると、握手会時代は全国握手会と個別握手会があって、個握は今のオンライン個別ミーグリにあたる。全握のシステムはすこぶる素敵で、TYPE-AからDまでに入っているスペシャル応募券を持参すれば、その1枚で誰のレーンにも並ぶことができた。もっとスゴいのは、当日その場所でCD販売もやっていて、当然そこにも券は入っているので、気になったらその場で買って並ぶこともできたのだ。
その代わり、全握は終わりが読めない。誰のレーンにどのくらいの人数が並ぶか、運営ですら把握できないからだ。列を目視して判断するしかないという、管理の難しさはあったに違いない。
リアルミーグリは、そういう意味で全握と個握の中間というか、システム的には間違いなく個握なんだけど、そもそもスペイベの扱いであるというところが中途半端な印象があった。
だから、というわけでもないけれど、どれくらいの人が当選しているのか、結構気にはなっていた。
乃木坂や日向坂のリアルミーグリは、思ったより人が少ない、というような書き込みを見たので、注目してみたけれど…
めっちゃいる!
それも、やはり部を追うにつれてどんどん増えてくる。
人数としては、特にあとの部は多すぎて歩くスペースに困るくらいだった。
そして、いよいよ、そのときがやってくる。
3年ぶりの感覚。
まず、荷物チェック。
思い出すわこの感覚…
ペットボトルはこのときなかったけど、前の人が一口飲んでるの見て、ホント懐かしくなった。
レーン。
もうこの時点で完全に3年前の感覚を取り戻している私。くねくねと曲がりながらメンバーに近づいていく列。
まずは本人確認なんだけど、なぜか私のQRコードを読んでくれなくて、リトライすると今度は二回反応するという笑
そのためエラーになったので、隣にいたもう一人の係員に振ろうとすると、なぜかこのタイミングで捌けていくその係員。仕方なく「こちらで少々お待ちいただけますか?」と変に待たされたのは恥ずかしい笑
なんとか無事に本人確認も済ませ、さらに並ぶわけだけど、ここでも思い出したことが一つ。
並んでいる場所によっては、隣のレーンのメンバーが見えるのだ。
逆に、正面なので自分の並んでいるメンバーの姿は、見えない笑
1部は松田里奈だったが、隣のレーンにいたのは増本綺良と、反対側は森田ひかるだった。
二人ともしっかりその姿を目にすることができた。
まつりやるんちゃんたち、先に入った二期生は、欅坂8thの握手会が唯一の参加。
きらこたち新二期生と呼ばれてた子たちは、初参加だ。
二人を目の当たりにすると、よかったね、と言ってあげたくなる…券も持ってないくせに笑
それにしても、きらこにしろるんちゃんにしろ、なんとなくいつも映像や画像で見ているからか、リアルにそこに立っているという気はしなくて、何かどこか映像を見ているような錯覚に陥った。LIVEでいつも観ている二人の姿を生で確認したのだからもちろん感動はしたんだけど、実に不思議な感覚だった。
だんだん近づいてくる。
推しメン松田里奈と初めて会ったのは、前述した欅坂8th京都個握。二期生は後から参加になったので、追加で発売されたのだけど、いろんなメンバーに投げた結果、当たったのが松田里奈と関有美子だった。
ゆみちゃんとの握手の話はnoteで何回も書いてるので笑、まつりとの握手はこんな感じだった。
もう、とんでもなく初々しい、加入直後の松田里奈なのでありました笑
リアルに会うのはこれ以来。
この4年間で、たくさんの先輩の卒業を見送り、自分が所属したグループさえも見送り、新たなグループとして再出発して、今はキャプテンにまで就任した彼女。
推す、ということは、その子の成長も見つめ続ける、ということでもある。
さらに、自分の番が近づく。
私より二人ほど前にいた人が、5枚出しという数字を見て、驚く。
そもそもこのリアミー、一人何枚くらい当たってるものなのだろうとそこも気になっていた。
5枚投げて、5枚当選、という方もおられるらしい。
結構待つことになったはなったけど、枚数が多いとじっと待ってる後ろの人に全部聞かれてしまう、というのも実は握手会あるある。
ああ、そして、ついに…。
え、あんなに1枚長かったっけ???
荷物を取りながら、そんなことを考えていた。フツーは、会話の余韻を楽しんだり、それがためによく言われるように、顔がニヤついていたりというところなのだろうが、その長さの衝撃があまりに大きすぎて、頭にそれしかなかった。
まぁ、それはそれとして。
そうだ。これが握手会だ。
推しメンと実際に会えた喜びももちろんだけど、それと同じくらい、あの日常が戻ってきたという感慨に浸っていた。
握手なんかしなくていい。ただ直接話せればそれでいい。
やはり、これに勝てるものはない。
2部。
大園玲。
二期生もう一人の推しメン。
新二期生というカテゴリで加入した玲ちゃんも、握手会は未経験だ。
まつりにもそうだったけど、玲ちゃんにもリアミーに行くことは伝えていた。ただ実際の私を見て気づけるほどの認知があるのだろうか???という疑問が…
なにせ、私の姿はオンラインミーグリでしか知らないわけで。
緩い認知があるだろうとは思うけれど、果たして…
待機列、明らかに多い。
本人確認の場所まで行くだけで、結構長蛇の列。そしてこの感覚も、まさに個別握手会のときに味わったものと全く同じ…蘇る、記憶。
ちなみに、隣のレーンは優先レーン。車椅子の方など、通常レーンに並ぶのが難しい方用のレーンなので、常に誰かメンバーがいるわけではない。どこかのタイミングで優先レーンに並んだ方が持っている券のメンバーが呼ばれて移動していく、というシステムのようだ。
これも、まさに握手会ならではの光景。
反対の隣レーンは、大沼晶保。
肩口くらいは見えた。
あとで本人がメッセやブログで伝えてくれたが、浴衣だったらしい。
考えてみれば、あきぽも新二期生のカテゴリで、握手会はこの日が初だ。文面を読む限り、このイベントに参加できることが心から嬉しそう。
さて、あきぽのところもまた行かないとなあ…とか考えているうちに、長い列の割には結構スルスルと進んで、あっという間に自分の番が目の前に!
どうしても、1枚の長さを、1部のまつりで考えてしまう。参考資料が、それしかないからだ。
ところが、これが大失敗。
「まさたかでーす」って言った後、玲ちゃんは何か言ったんだけど、マイクの声が割れてて、おそらく「ありがとー!」って言ったと思われる、というのが正しいところ。
しかもその直後に「オジカンデース」なもんだから、頭真っ白。つまり玲ちゃんがこちらを認識したかどうかなど全くわからない。そんな時間はまるでない。
結局1枚の長さは、もちろんある程度は決まっているものの、おそらくその場のスタッフの感覚で決められている気がする。でなければ、こんなに差が出るはずがない。
ただまぁ…そのときは一種の不公平感からその辺りの改善を、とも思ったんだけど、しばらく時間が経ってから思ったことは、それ以上に、実際に会えるような環境が整えられたことを喜ぼう、ということだった。
だって、3年ぶりだよ?
システムがほぼ変わらず、3年前の握手会の雰囲気に一瞬で引き戻されたけれど、その空気感は何物にも代え難いと思った。LIVE会場のそれともまた違う。やはり独特なものが会場全体を覆っていて、それがなんとも言えない心地良さだった。
今回、久しぶりに行われたことの意義はまさにそこなのだ。
握手会が、帰ってきた。
それが最も大切なのだ。
おそらくだが、少しずつ戻していくのだろう。
それでいい。
せっかくのオンラインでのミーグリシステムができたので、こちらも併用しながら、ぜひ進めていって欲しいものである。
果たして幕張の地に、私が再びやってくることはあるのだろうか。