少し後ろで、それでも静かに前を見据えてー小坂菜緒生誕祭 毎日note neo EX 2024年9月7日付
小坂菜緒さん
今日はこのめでたい日に、ずっと私が思っていたことを初めて綴ってみたいと思います。
一度も文字にしたことがなかったこと。
ひらがな二期生として、けやかけに初登場したときが15歳でしたか。
加入してそんなに時間は経ってなかったと思いますが、ヒット祈願での滝行での根性は今も忘れません。
もちろんあなただけではなく、二期生全員に言えることですが。
芯は強そうでありながら、それでも儚げで。
もしかすると、アイドルという立場はあなたにとっては遠い位置にあったのかもしれない。
昔からそうなんですが、私は先頭に立って引っ張る人よりも、少し後ろで強い眼差しを送っている人にフォーカスを当ててしまう癖があります。どちらかというと本当は、あなたはそんな存在の方が似合う。センター、というよりは、実は二列目の方が存在感を増幅させるのがあなただとも思うのです。
これは今も変わりません。
透明感の中に、ずっとどこかこちらを不安にさせる何かがあって、それがあなたに惹きつけてやまないものを醸し出している。
もちろんそんなふうに言われることはあなたにとって本意ではないでしょうが、圧倒的美少女の部分以上に、その儚げで、いつ消えてしまうかわからないような不安が、最大の魅力なのではないかと。
そう思うに至ったのは、いつぞやの休養期間のときでした。
あなたが休養前に、あれだけ決意のブログを書いたので、私は必ず小坂菜緒は帰ってくると信じていた。確かに信じていたけれど…
こう思ったおひさまは、かなりいたように思います。
「このまま復帰せずに卒業するのではないか」
そう思わせたものは、あなたが持っている儚げな雰囲気、いつ消えてしまってもおかしくないと思わせる、その空気に間違いなく起因しているのです。
それでも、あなたは帰ってきてくれた。
あのとき、どれだけ嬉しかったかわかりません。
日向坂46と改名してシングルを出すことになり、4枚目まであなたがセンターを務めた。運営が前面に出そうとしていること、推そうとしていることが何なのか、それは痛いくらいわかりました。ただ今だから言いますが、あなたがセンターでいることをずっと違和感を持って観ていました。
でもそれは、小坂菜緒がセンターではダメだ、という意味ではない。
そのポジションは、小坂菜緒を最も輝かせる場所ではない、と私が思っていたからです。
グループアイドルである以上、センターを務めることが目標だとよく言われます。あなたがそうだったかどうかは私にはわかりませんが。
ただ、どうしても私は、小坂菜緒は少し後ろが最もよく似合う、という考えが捨てきれなかったのです。
もちろん彼女を推す人たちは、センターに選出されたあなたを喜んだに違いありません。推していながら二列目以降を望む人なんていないでしょうおそらく。
でも、少し後ろが似合うというのももちろんあったのですが、このセンターというポジションの重圧を、あなたは受け止めることができるのだろうかという心配が最も大きかった。
それも2作、3作となっていくうちに、本当に心配になった。
でも、晴れの舞台である以上、そんなネガティブなことを言葉にすることは、どうしてもできない。だからとても苦悩の日々ではありました。
いえ、私の苦悩など取るに足りません。
あなたが受けたであろうプレッシャーの全体量から比べれば。
写真集が発売されることになり、初出演の映画が決まったそのあたりから、あなたの変化が私にも見て取れました。
まさか、自身の写真集発売直前に休養発表が来るとは思いませんでしたが。
だからこそ、復帰という報がどれだけ嬉しかったことか。
戻ってきてくれるということは、これほど嬉しいことなのか。
復帰後、即センター。
最初は、これも不安でした。
でも、MVを見たとき、これは小坂菜緒にしかできないセンターだと思い直しました。この曲はこれでいいんだと。
その後のあなたは。
今日この瞬間に至るまで、表題曲でセンターというポジションに立っていません。
そして私は。
そんなあなたを見て安堵しているのです。
最もあなたが似合う場所にいてくれてありがとうと。
二列目で。
或いはセンターの隣で。
次々と生まれてくるセンターを担うメンバーを、しっかりと支えてくれているあなたの安心感たるや。
センターのメンバーにとっても心強いであろうことは言うまでもありませんが、センターを経験した人にしかわからないであろうその感覚を持ちつつ、その場所であなたらしく笑顔でいてくれることが、本当に嬉しいのです。
センターの子が安心するとすれば、それは他の誰でもない
小坂菜緒さん
あなたがそばにいるからこその安心感だと思うのです。
ところが。
推す側というのはかくも我儘なものかと思うのですが。
しばらく見ていないと、小坂菜緒センターの表題という破壊力に触れてみたくなってくるのです。
この矛盾だらけの、どうしようもない思い笑
復帰してから、活動を通していく中で、また様々な感情に出会ったことでしょう。
その感情を経て得たものは、おそらくあの頃とはまた違ったものになっているはず。
そんな時を経た小坂菜緒が、今の日向坂の表題曲でセンターとして躍動する姿。
今だからこそできることとして、また見てみたいと思うのです。
見てみたいと思えるようになった自分を褒めてあげたい、とも思うのです笑
そして。
見てみたいと思えるようになったのは、間違いなく、あなたに余裕が生まれたのを認めたからです。今なら大丈夫。そう思えたということです。
小坂菜緒さん。
お誕生日おめでとうございます。
2024年の誕生日は、宮崎で迎えることになりましたね。
こんなにタイミングのいい誕生日もなかなかないものです。
22歳の小坂菜緒に、幸あれ。