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推しメンの卒業、ということについて徒然なるままに〜櫻坂日向坂過去2名の推しメン卒業を見送った人が感じていること
小池美波さんの卒業が発表されて、もちろん自分の感情も方々に振れているわけですが、何かどこか冷静な自分もいたりして。
それでも大きな出来事には違いなく、それでいて今までの他の誰の卒業のときともなんとなく違う空気を感じていたりする。
結構不思議な感覚に陥っています。
Twitterのタイムラインはもとより、YouTubeのBuddies系YouTuberの皆様の動画も、少しずつあがってきていて。そういえば、みいちゃん推しの方のYouTubeって結構あったなぁと思いつつ、今のお気持ちを拝見したりしていました。
私の自分語りなんか必要ないんですが、少しだけお話しさせていただくと、私は欅坂46を箱で推していた、というか、今でも箱で推している、というのが確固たるベースとして存在しています。これは今も変わりませんし、おそらくこれからも変わらないでしょう。
推しメンについては、作ろうと思って作ったのではなく、勝手に目がその人に留まっていた、というところがスタートでした。
この人の存在感は凄まじい。
表現力も…訴えかけるものは強い。
自分の持っているものすべてを、伝えようとしている。
なのに、なぜだ?
なぜ最も後列にいるんだ??
こんな人こそ前に出るべきじゃないのか。
それまでアイドルグループとさほど縁のなかった私は、そんなことを考えていた時期がありました。
そして、それが佐藤詩織さんでした。
まぁつまり、アイドルを推すということも、アイドルグループを推すということも、しきたりからルールから何も知らない状態で、そこから始まってしまったんですね。
話は前後しますが、さらなる入口は乃木どこであり、乃木中であったのは間違いありません。そこで鳥居坂オーデを知り、鳥居坂の結成日に欅坂46になるという、最初の「改名」があり、逆にそのことがこのグループを私が注目した理由の一つでもありました。インパクトが強すぎて。
結成当日に名前変えられるってなんなんだ、と。
そして、推しメンという概念がなかったせいで結局推しメンにはならなかったんですが、本当に最初に目に留まったのは平手友梨奈さんでした。これは間違いない。
推しメン、という言葉では語れないくらい、彼女に対しての想いはずっとずっと強くあります。今でも当然それは変わりません。
アイドルグループを推す、ということがどういうことか結局わからないまま推してたので、メンバーの卒業というものがどういうものかもよく分かってませんでした。
欅坂で最初に卒業生を出したのは、今泉佑唯さんだったと記憶しています。
卒業…?
卒業って何?
辞めるってこと?
そんなレベル。
欅坂はオリジナルメンバーしか認めない、21人の絆しか認めない人が多いとよく批判されましたが、私はそんな極端な意見は持っていないものの、個人的な感覚として。
ずっと同じメンバーでずっと続いていくものと、考えるともなくそう思い込んでいたところはあったかもしれません。
だからメンバーが抜ける、というのがどういうことか、受け止めるまで本当に時間がかかりました。
そんな今泉さんから始まって、一人、また一人と卒業していく。
理由もさまざまで、その状況もさまざまでした。
もちろん、彼女たちなりの事情であり、彼女たち自身が決めることなので、私たちにできることはそう多くはない。
ないけれど、そのできることを精一杯する。
推しメン佐藤詩織さんは、一度活動休止の期間を設け、復帰し、欅坂の歴史が幕を閉じるLAST LIVEの舞台が、彼女のアイドル人生のラストでした。
欅坂46というグループでは、卒業セレモニーや卒業コンサートというのはあまり例がなく、彼女もあの場所で静かに卒業していきました。
時はコロナ禍で、そのLAST LIVEそのものが無観客で行われたこともあり、あの形しかなかったといえばなかったかもしれません。
グループが改名する、その前のラストであるということのインパクトが強く、佐藤詩織卒業ということはそんなに大きく話題にはならなかったと認識していますが、それもまた、推しメンの卒業というものを同時に迎えていた側としては、複雑な想いでした。
推しメンの卒業と同時に、グループが改名する、という感覚は、ある種耐え難い心の波の高さではありました。
で、この経験をしているとのちに言われるんですよね。
よくオタ卒しなかったですねと。
何人もの方に異口同音に言われました。
自分なら燃え尽きてしまってその後のことは考えられないと。
もちろん推しメンの存在はそれはそれは大切です。
でも、私は同時に「箱推し」でもあり、その箱推しの方がベースなのです。
しかもあのとき、一期生で卒業していったのは、佐藤詩織さんだけでした。それが悪いという意味ではなく、欅坂の立ち上げから改名までの歴史=自分のアイドル人生、という選択肢をとったのは本当にカッコよかったと今でも思っています。
ただその一方で。
改名からまた新しいグループを進めていかなければならない、もし自分たちの力が必要とされるなら、持っているものをすべて伝えたい残したい、そんな想いだったかどうかはわかりませんが、一期生の何がしかの熱き想いというものもまた実に尊かった。
今のグループの雰囲気の元を作ってくれたのは、もちろん二期生も含めた全員の力がそうさせたのは間違いありませんが、卒業していった一期生の力というのは本当に大きかったと思います。
そしてその選択も実にカッコいい。
船出こそ本当に苦労した櫻坂でした。
0から新しいグループが船出することとは、全く違う大変さがあったと思います。
それはどうしても、欅坂46を背負わざるを得ないから。
自分たちの歴史であり、出自であり、血である欅坂を、意識しない時間はきっとなかった。彼女たち、そしてスタッフの皆様はもとより、私たちBuddiesもそれは、同じでした。欅坂の存在を消して、まっさらな状態で彼女たちを見る、ということがいかに難しかったか。
でもそれを望むなら、それをしようとも思いました。
ただ、たぶんできてなかったのではないかなと。
私自身がどうしても昭和な人間だから、というのを言い訳にするのは違うかもしれませんが、性格的に相当な負けず嫌いです。勝負事にはすぐ熱くなる。川島のことをご存知の方は驚かれるかもしれませんが、自分事だけではなく、自分が関わっている方が負けるのも嫌いです。それこそ若いときは、目の前の勝ち負けに拘り続けていた時期もありました。
ただ人生経験を経るにつれ、「勝つ」と「負ける」の本当の意味がわかってきたような気もします。
櫻坂となって前面に出るようになった二期生を、後ろから支える一期生。
そんな構図が顕著に表れてきて。
佐藤詩織さん卒業で、推しメンをどうしようか悩みました。
今から一期生の誰かを推す、というのはとても難しい。推しメンになる人がいないのではなく、その逆で一期生にはもれなく思うところがあるのです。だから選べなかった。もはや全員推しメンにするしか方法はない。でもそれも難しい。
それならば、やはりキャプテンを推すべき。
一期生はもとより、グループの象徴的存在。
何より、元々彼女のことを緩く推していた、というのもあって、菅井友香さんを推すことにするのに、自分の中にはそんなに矛盾はありませんでした。
決めかねていた二期生の推しを、松田里奈さん、大園玲さんにすることにしたのも、このくらいの時期だったと記憶しています。
いや、まつり推しメン設定は少し後だったかもしれませんが…。
一期生は、自分の役割を終えたかのように次々と卒業し、もしかしたら一期生全員を見送るまでゆっかーは在籍してくれるかもしれない、と思ったのも叶わず、2022年11月、櫻坂の東京ドーム公演にて、菅井友香さんは卒業されました。
もう本当に、自分でも信じられないくらい泣きました。ドームを出てからも余韻でしばらく動けませんでした。
そのときはもちろんその感覚が抜けなかったんですが、キャプテンを禅譲されたのがまた推しメンだった、松田里奈さんだったというのも実に複雑な心境ではありました。テンションを上げていいのか、どうしていいのか。
一期生はもちろんまだ在籍しているものの、グループ推しをベースとして考えていくときに、菅井友香という人は間違いなく欅坂の象徴の一人でした。そんな彼女が卒業するということについて、相当心が揺さぶられたのは確かです。
でも、一方で、グループ推しがベースということは、ここから上がっていこうとするメンバーがあんなにいて、それを見届けずに自分が去っていくというのも何か違うと感じたのも確かです。いや、もちろん私一人が仮に離れたとしても大きな影響はないでしょうけど、もはや櫻坂や日向坂を推す、ということが自分という人間を構成する一部になっていて、離れるなんて考えられなくなっていました。
そういう意味があるので、私にとっては誰が卒業したとしても、推しメンが卒業すると同等の意味を持つのです。ただそれでも、ずっと推している方に卒コン卒セレは行ってほしいという気持ちがあったので、菅井友香さんの卒セレ以外は私は一度も行ったことはありません。
尾関梨香さん、原田葵さんが卒業セレモニーをしたケヤフェスは、もし延期がなければ参戦していたことにはなっていましたが…。
櫻坂は昨年、小林由依さん、上村莉菜さん、齋藤冬優花さんの卒業があり、一期生として最後になったのは小池美波さんでした。
そしてそんなみいちゃんも、ついに卒業発表を。
日向坂一期生に至っては、昨年齊藤京子さんに始まり、高本彩花さん、加藤史帆さん、東村芽依さんの卒業発表があり、今年になって佐々木久美さん、佐々木美玲さん、高瀬愛奈さんの卒業も発表されて。
本当に、一気に一期生がいなくなる感じがしてなんとも言えない気分に。
漢字欅・ひらがなけやき共に、ほぼ時を同じくして一期生全員が卒業する、という…。
つい物思いに耽ってしまう、この事態。
奇しくも、2025年は欅坂46結成10周年のメモリアルイヤー。
その年に、オリメンである一期生が全員卒業することになるというのは、偶然なのか、何かの巡り合わせなのか。
時系列的に、日向坂一期生全員卒業の後に、みいちゃんの卒業が来そうな感じがしますが、そうなると二つのグループのオリメンの、最後の最後を飾ることになるので、これはなんとしても私もその場にいたいところです。
アイドルを推すなんて知らなかった私がここまでになる、そんなスタートのグループ。
この節目は、ケジメなのです。
9年10年、グループの名前やコンセプトは変わっても、そこにいるメンバーは変わらなかったわけで、そんな彼女たちを推す期間が長くなると、ファン層の入れ替わりも当然起きます。カルチャーショックというか、ジェネレーションギャップというか、そういうものを感じることももちろんあります。
でも私は、できる限り許容できることはしていきたいし、純粋に応援してくださる方が増えるのは本当に喜ばしいと思っています。
ただ気になることがないわけではありません。
最近は個推しというか、メンバー個人を推すという方が増えてきたなと感じてはいます。いや、別にそれ自体が悪いわけでも、不思議なわけでもありません。そうではなく、そのグループよりも個人が大切、という推し方をされている方が増えているような気がしていて、グループ推しをベースとする私からすれば少々懸念材料です。
極端な話になりますが、推しメンは推すけれど、その他のメンバーには関心がない、ないどころか誹謗中傷までするとか、推しメン中心にグループを動かせと言わんばかりの言動をとる方もいて、それは違うのではないかなぁと思うことも増えてきました。
おそらくそういう人は、グループそのものはどうでもよくて、推しメンが卒業したらそれこそ未練なく離れていくのだろうな…と思うと寂しいことこの上ないです。
そこに怒りの感情はなく、ただただ寂しく悲しい。
そうやって考えてみると、推すということはどういうことか、推しメンの卒業とは一体何なのか、とも思ってしまいます。
人間ですからね。
みんながみんな、同じ感情になるなどというのは不可能に近い。
とはいえ、推しメンの卒業は当然寂しい。
卒業しないで。
行かないで。
もちろん卒業しても推すけれど
櫻坂にいる推しメンが好きなんだ。
日向坂にいる推しメンが好きなんだ。
そんな方も多いことでしょう。
そんな想いに駆られるのは、実に自然なことです。それが本能の部分。
そんな本能の部分を、いや、推しメンの新しい旅立ちだから、推しメンが決めたことだから、いつか必ずやってくるのだから笑顔で送り出さないと、という理性で包む。もちろんそれは、自分を納得させるためであると同時に、推しメンのことを思っての感情で。
そしてそれもまた、自分が好きな人のことを考える上で自然な感情だと思います。
そういう意味で言うと、櫻坂日向坂一期生全員卒業というトピックと共に、それがグループ結成10周年でやってくるということは、過去のメンバー卒業の意味とは、一味も二味も違う意味合いを持つ気がしているのです。
櫻坂も日向坂も、ある程度結成から年月を経てファンになった皆様には、心から御礼申し上げたいです。
出会っていただいてありがとうと。
そして、そんな中で推しメンが見つかり、その推しメンを推すことに格別な思いを抱いて毎日を過ごしていらっしゃるのかもしれません。
ただ、そうであればあるほどお願いしたいのです。
その推しメンが所属するグループは、並大抵のグループではない。
結成の経緯も、改名の経緯も、そこに携わった人全ての想いと、葛藤と、苦悩の中で生まれたグループで、そんな紆余曲折の中で続いてきたのだということを、知っておいていただきたいのです。
そんなグループに、何年も在籍して活躍しているあなたの推しメンは本当に素晴らしい。素晴らしいメンバーです。
では、なぜその推しメンはそんなに長い期間在籍しているのか。
その理由は、声を大にして言いたい。
グループがあまりにも素敵だからです。
そのグループを、推しメンの方が心から愛しているからです。
個人差はあれど、これは間違いないと信じています。
どういう思いで、あなたがグループをご覧になっているかはわかりません。わかりませんが、間違いなくあなたの推しメンは、グループを愛しています。
推しメンが愛するグループを、好きになるってそんなに難しいことでしょうか。
…と私は申し上げたいのです。
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