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八角梵鐘の秋

<監督補佐>

以前、奥伊勢のログ倉庫建設に向かう道中にある「八角梵鐘」を見に行ったことがある。

ひっそりと樹木の匂いに満ちた無人のお寺で、梵鐘の周囲にモミジの木が多かったので、
秋に来るときれいに違いない、と思っていた。

思ってはいたものの、仕事や雑用にかまけ、秋になると紅葉狩り、という境地にはほど遠かったのだけれど、今年は幸か不幸か仕事も少なく、急な冷え込みで、町でも木々が例年になく鮮やかに色づいていたので、あの梵鐘のお寺に行こう、ということになった。

期待に違わず、お寺に向かう山道も、お寺も色とりどりの紅葉に包まれていて、久しぶりに秋を感じ尽くす気分。

道の脇は秋の色に溢れている

車窓から見た、お寺に続く道の凜とした紅葉があまりに見事だったので、歩いて少し山を下ってみたところ、「彩の道」と掘られた石が置かれていた。
やっぱり。。この道はずっと以前から季節ごとにモミジや新緑に彩られる道なのだろう。

山寺に続く道は文字通り「彩に道」

気持ばかりのお賽銭を入れて、梵鐘をゴンゴン鳴らして帰って来た。
出来れば来年もこの紅葉に出会えますように!

モミジに覆われた梵鐘

<現場監督>
落葉樹は冬を越す為に葉を落す。水分を吸う力が弱いからなのだろうか。
しかし常緑樹の杉の根は小さく狭い範囲で生きているのに、モミジの根は大きく広い範囲に根を拡げている。水分の吸水力とは関係がないのかも知れない。誰か教えて欲しいよ。

とにかく葉を落す過程で、緑から黄や赤に彩り付き、人間を楽しませてくれるのだから、不思議な現象だ。

他の動物も彩りが見えているのだろうか。紅葉を楽しんでいるのは人間だけのようなのだが。

同じ日に、宮川ダムにも行ってみた。
大学2年生の時に友人と2人で大杉谷下りをした時の終着点が宮川ダムで、そこからバスに乗って松阪まで行き、友人の伯父さんが招待してくれた中華料理店で大変な御馳走をしてもらった記憶がある。

あの宮川ダムはどうなっているかと60年ぶりに行ってみたのだが、何もない、ただただ広いダムのままの姿で、懐かしかった。

65,000キロワットの水力発電所でこれだけ広大な貯水池が必要なのだと思うと、原子力発電所の底力がわかる気がする。
安定運転さえ確保できたら、日本はやっぱり原子力発電所を主力にせざるを得ないのだろうな、と感じる。





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