アメリカでこそ職場の人との関係性が大事だな、と感じた日
現在、雇用によるグリーンカードを絶賛申請準備中のさくらです。
ここで、現職の上司と、院生時代の研究室の教授の推薦状が必要になりました。
今回が初めてではありませんが、やっぱりアメリカでこそ職場の人との繋がりが超重要だな〜と思ったので、少し書いてみたいと思います。
コネがあって初めてスタートラインに立てる社内転籍/転職活動
日本だと、特に新卒採用の場合は「コネ=悪」と言う風潮がありますが、アメリカでは「コネ=必要なもの」と言う認識だと感じます。
ここで言うコネとは、家族関係というよりは、プロフェッショナルな場で築いた関係性であることが多いです。
例えば、前仕事で一緒に働いた人だったり、同じ大学の授業や研究室で学んだ人だったり。はたまた会議で少し会話した人だったり。そこで、どれだけ「こいつはできるやつ」「ぜひ一緒に働きたい」と思わせられたかが重要な気がします。
私はある企業の日本支社から社内転籍の公募でアメリカへ異動しました。その際に、「会議でしっかりとした内容を、プラス堂々と英語で話していた」のを覚えてくれていた今の上司。また、私が当時日本で一緒に働いていた同僚の評判が大層良かったため、そんな彼が一目置くなら優秀に間違いない、と考えてくれていました。彼が編成中の新チーム(当時私は新チーム編成については知らなかった)に入れてくれて、異動が実現しました。このような感じで、人づて半分で転籍した人ばかりです。(私が知る限りは本当に人づてで、もしくは頼まれて、の転籍ばかりです。)
これは社外の採用活動でも同じで、絶賛人員募集中の私のチームでは、「良い人材を知らないか?」と難度もチームミーティングで聞かれます。
また、友人の就職活動でも、コネなしで面接にたどり着くのはかなり狭き門です。Linkedinで同じ大学の卒業生など、少しでも共通項ある人にメッセージを送って、コネ作りに奮闘している友達がいます。
アメリカはレイオフなども多いので、そういうときのためにネットワークを途切れさせない努力が必要だと思います。
グリーンカードやビザの申請にも必要な推薦
グリーンカード申請やビザ申請でも職場の方との関係性がかなり重要要素になってきます。
基本的に、グリーンカードを出したり、より柔軟性のあるビザを出すと、その人が転職するリスクが上がってしまいます。また、新しいグリーンカード申請やビザ申請にはかなりのお金もかかります。そのため、資本主義的に考えれば、会社がその申請サポートをすることはデメリットでしかありません。
ですが、このビザやグリーンカード申請するかの判断において、上司や部署マネージャーの裁量がとても大きいです。(HRはルール作りや書類仕事をするだけで、そのルール枠内で誰が申請できるかを決めるのは部署ごとであることが多いと思います。時には力ある人がルール破りをすることすらあるかもしれません。)
そうなってくると、やはりどれだけ上司との関係が気づけているかが重要だと思います。
また、申請において推薦状が必要なこともあります。
移民弁護士は基本、盛りに盛りまくった推薦状草稿を作ってくれますが、最終的には推薦者がそれに納得してサインしてくれるか、というところになります。また、院生時代の教授なんて卒業後、何年も連絡をとっていないですが、そこで「誰やねん」と無視されないためにも、きちんと人間関係築けていて良かったな、と思います。
まわってくる仕事も変わる
日本→アメリカへと移籍したその数ヶ月の間に、私のスキルが爆上がりしたなんて魔法はありません。しかし、アメリカではより責任のある仕事、そして私がやりたかった仕事をやらせてもらっています。
それも、やはりある程度スキルがついた状態で異動したため、「ある程度できる人」という先入観でスタートしたからかな、と思います。また、私は英語で話すときは自信満々、分かってます感出して話す癖があるので、それも結構効いている可能性があります。(日本では地方公立育ちなので、いないふり大得意、謙虚すぎるほど謙虚モードに自動で入ってしまいます。刷り込み怖い。)
日本では新卒から働いていて、いつまでも「新人扱い」が抜けない感じもありました。新卒入社時点では確かにできないことばかりで、3年という期間ではそのイメージがなかなか払拭できずにいた気がします。
関係性構築にはまず笑顔で挨拶、それから日々の仕事の積み重ね
私の個人的な考えで、本当かは分かりませんが、関係性構築には笑顔で挨拶が重要だと感じます。
オフィスですれ違う時に、多くの人が笑顔で挨拶をして、気が向いたら少し雑談したりします。基本は挨拶時にニコッと笑う人が多くて、スーパーのレジとかでもそういう人が多いです。
これをやるだけで、一気にフレンドリー感と良い人感で加点がつく気がしています。ただ、アメリカ歴が短いアジア系は笑顔で挨拶(というかそもそも挨拶自体)しない人も結構います…けど、やっぱりやると全然違うように思います。私のオフィスでの観測では、チームリード/マネージャーなどはみんなやります。(顔見知りに限る人はいます。)
それから当たり前ですが日々の積み重ね。頼まれてやると言ったものはちゃんとやる、仕事上で助け合う、という積み重ねです。私のエンジニアの職場で、「自分の仕事の範囲外は絶対やらない」みたいな人はほぼいませんし、年俸制で普通に残業したりもします。フレキシブルという意味では日本よりゆるいし、トータル残業時間でも日本より少ないような気がしますが、それでも残業もやるし他人の仕事も手伝います。