大学院卒業後に米国に残るアジア人女子、帰国するアジア人男子

先日、昼休みに同僚の台湾人女子と話していて話題になったトピック。

私の勤める事務所は、エンジニアしかいない事務所です。アジア人(この記事では日中韓台の東アジアを意図して書いています)が大体半分くらいです。若手(勤続10年以下)を見てみると、外国人は9割が女性です。

昼休み、台湾女子にふと、「アメリカ来て良かったと思う?」と聞かれました。即答で「良かった」と答えました。ただ、「日本もすごく良い国で、アメリカと日本のどっちが良いかというのは、個人の趣味の問題だと思う。台湾も良いところだと思うから、そうじゃない?」と続けました。

台湾女子の彼女は「そうだね、私は男性だったらアメリカの大学院卒業後に台湾に帰ったと思う。欧米の学位を取ったっていうことは高いステータスになって、キャリア面でもプライベート面でもプラスしかないから。けど、アメリカではビザで働く移民で、ビザ問題と戦い続けないといけないし、もちろん英語のアクセントもあるしアジア人男性はモテないからプライベートは充実しなさそうだよね。アメリカの食事もまずいし、公共交通機関もないし、コンビニもないし。
けど、欧米で学位を取っても、女性の場合は台湾では特に評価されない。アメリカではこうやって優良企業で働けていて、女性の身だしなみやライフステージに関していろいろ言ってくる人もいない。仕事する上で、女性だからと不利に感じたことがまだ一度もない。正直居心地良い。正直最初は数年働いたら台湾に帰ろうと思ってたけど、居心地が良いからもう帰らない気がする。
知り合いでさ、UCLAのPhD取ったのに台湾帰ってきた男子がいたんだよ。私から考えるとあり得ない。私たちの比じゃないアメリカの最優良企業で良い給料もらえただろうにね…
けどやっぱり帰ったらヒーロー扱いだもんな。台湾ではみんなにちやほやされる。アメリカより給料は下がるけど。アメリカではやっぱり移民として見られるのが、嫌だったんだろうね。」

すごく納得感しかない。
私も結構同じことを感じていたけど、ここまで言語化できていませんでした。

日本の男だらけのエンジニアの世界で女としてのハンデを負うのか?
アメリカで移民だらけのエンジニアの世界で、移民としてのハンデを負うのか?

答えは簡単な気がします…
移民はアメリカという国全体で見ると確かに少数派なのですが、エンジニアの職場では、すでに市民権を得た人も含めた移民1世が半数を超えて、もはや多数派というのも珍しくないです。ビザの問題以外に、移民で困ることは仕事上全くありません。

もう一つ感じることは、アジア人女子の方が傾向として、アメリカに染まる覚悟があるというのもある気がします。男子は結構、中国、韓国、日本料理以外に好きな料理はない、みたいな人が結構います。対して女子は、メキシコ料理や地中海料理も良いよね、みたいな子が多いです。
また、英語に対する本気度もかなり違う気がしていて、女子の方が英語が上手い(アクセントが少なく聞きやすい、単語量も多い)人が多いような気がします。
この辺はそんな気がしているだけです…バイアスかかってるかもしれません…

priviledge(特権?)を持っている側は、それに気が付かないことは結構あります。日本支社を去る時、「アメリカは銃が怖いし、ご飯もまずいし、電車もコンビニもなくて超不便なのに、アメリカ住みたいの?」と言ってくる中年男性がまあまあな数いました。もう決まったことなのにそういうこと言ってくるのは、意地悪だな、と思いました。
そんなことは5年もアメリカに以前住んでいたので分かっています。アメリカはお金で基本は何でも解決できるので、エンジニアのような良い仕事持っていればほぼ問題ありません。じむ、プール付き、セキュリティー万全のアパートに住んでいます。
不便があっても、それを上回るメリットがあるから移住する。ただ、それは説明しても理解されることじゃないので、説明はしませんでした。女性でも、日本は男女平等がすでに達成されていると本気で信じている人もたくさんいます。男性ならなおさらでしょう。説明しても無駄です。あくまで個人の意見であって、それ以上でもそれ以下でもないので。

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