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②AIが熟したリンゴを見分けられる!?

「AI(人工知能)」や「機械学習」という言葉を聞くと、なんだか難しそうで遠い存在に感じるかもしれません。でも実は、私たちの生活の中でAIはすでに大活躍しています!この記事では、AIと機械学習がどんな関係なのか、どうやって動いているのかを、できるだけ分かりやすく説明します。


1.AIと機械学習の関係ってどうなってるの?

AIは、「人間みたいに考えたり、学んだり、問題を解決する技術」のことを指します。その中でも、AIが自分で学ぶ力を育てる仕組みが「機械学習」と呼ばれるものです。

分かりやすく言うと、AIを「学生」に例えることができます。学生が知識を身につけるためには授業を受ける必要がありますよね。この授業にあたるのが機械学習で、授業で使う教材が「トレーニングデータ」です。

たとえば、リンゴを見分けられるAIを作りたいとしましょう。このAIにたくさんのリンゴの写真を見せて、「これは熟したリンゴ」「これはまだ未熟」と教え込むことで、AIは「熟しているリンゴの特徴」を学びます。


2.機械学習の仕組みをリンゴ選別で考える

AIがどうやって学ぶのか、リンゴを選別する例を使って説明してみます。

(1)データを集める

最初に、熟したリンゴと未熟なリンゴの写真をたくさん集めます。それぞれの写真に「熟している」「未熟」とラベル(タグ)を付けます。この作業を「教師あり学習」と呼びますが、要するに「見本を使って教える」ということです。

(2)特徴を学ぶ

次に、AIが写真を見て、リンゴの色や形、表面のつやといった特徴を自動的に学びます。たとえば、「熟したリンゴは赤くて、表面がなめらか」というようにパターンを見つけます。

(3)学んだ知識を使ってトレーニング

AIは、たくさんの写真を何度も見て、「熟したリンゴ」と「未熟なリンゴ」を区別するためのルールを作ります。このルールが「AIの頭の中の判断基準」になります。

(4)テストする

AIが本当に正確に判断できるか、新しいリンゴの写真を見せて試します。うまくいかない場合は、さらにトレーニングを繰り返して精度を上げていきます。

(5)実際に使う

十分な精度が出たら、AIは工場でリンゴを選別する作業を任されます。「熟しているものだけを箱に詰める」という作業をスムーズにこなせるようになるのです。


3.トレーニングデータが超重要!でも、こんな課題も…

AIにとって、トレーニングデータは「学ぶための教材」です。このデータが良いものであればあるほど、AIは正しく判断できるようになります。ただし、ここにはいくつかの課題もあります。

(1)偏ったデータ

もしトレーニングデータに赤いリンゴの写真ばかりが入っていたらどうなるでしょう?青いリンゴや黄色いリンゴを見たとき、AIは判断に迷ってしまいます。

対策
様々な色や形のリンゴをデータに入れて、偏りをなくします。

(2)ラベルの間違い

未熟なリンゴに「熟している」と間違ったラベルを付けたら、AIは誤ったことを覚えてしまいます。

対策
データを用意するときは、ミスがないか何度も確認します。

(3)データが足りない

写真の枚数が少なすぎると、AIが十分に学べません。少ないデータだけで学ぶと、実際の場面で失敗しやすくなります。

対策
写真を加工してデータを増やす「データ拡張」という技術を使います。

データ拡張とは?
機械学習やディープラーニングのトレーニングに使用するデータを人工的に増やす手法です。主にトレーニングデータの不足や偏りを補う目的で使用されます。
画像データの場合、画像の回転、反転、拡大縮小、色調変更、ノイズの追加などを行い、元の画像から新しいバリエーションを生成します。
例:リンゴの画像を少し回転させたり、明るさを調整したりすることで、新しい「リンゴ」の画像を作成。

(4)プライバシーの問題

トレーニングデータに個人情報が含まれている場合、プライバシーを守る工夫が必要です。

対策
個人を特定できないようデータを加工したり、セキュリティ対策を強化します。


まとめ

AIと機械学習は、私たちの生活や仕事を支える、頼もしい存在です。機械学習は、AIが自分で学んで成長するための仕組みで、その基礎になるのが「トレーニングデータ」です。ただし、データが偏っていたり不足していたりすると、AIは正しく判断できなくなることもあります。AIが正確に学べるようにするための工夫が大切です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

AIと機械学習は、難しい技術のように感じるかもしれませんが、実は私たちの生活の中で身近な存在となりつつあります。本記事を通じて、それらの仕組みや可能性について少しでも理解が深まれば幸いです。

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