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花譜の"開花"のその先に〜花譜4th ONE-MAN LIVE「怪歌(再)」に寄せて〜

2024年11月3日(日)、幕張メッセイベントホールにて神椿幕張戦線day2 花譜4th ONE-MAN LIVE「怪歌(再)」が開催されました。今年最後の神椿ライブ、思えば戦線シリーズもこんな遠くまで来てしまった。花譜ちゃんのライブだけでも回収しようと思ったら、結果的にこんなに何度も神椿のライブに通う1年になるとは思わなかったですが、こんなにたくさんの機会をありがとうございました。
代々木戦線での廻花披露の衝撃から早10ヶ月、花譜も新たなステージを歩み出したなと感じる1年でした。前回の怪歌の感想note、廻花の衝撃に全部気持ちが持っていかれてしまったので、今回はちゃんと全体を通したライブの感想のようなものを書いておこうと思います。

「青春の温度」

ライブ1曲目の曲。再演ライブなのでこの曲の始まりなのは予想できてたけど、花譜登場前のイントロから「花譜です!始めます!」でピアノの軽快なメロディに繋がるあの始まり、ああ、やっぱり好きだなあとなった。

「愛のまま」

組曲は他のコラボゲストに気をとられていたので、組曲パート初手でこの曲やってくれると思ってなかった。カミフィルの壮大さが生きた。邂逅〜愛のまま〜抱きしめての流れが綺麗でしたね、生で聴けて良かった。

「抱きしめてfeat.崎山蒼士」

花譜ちゃんがこの曲の始まりに上段のモニターから出てくる際、下からせり上がってくる登場の仕方だったのがリアルで良かった。後でリアルVALISさんが上段から消える際にちゃんと沈んでいく感じで退場したので、舞台装置があるのに合わせたんだなと気付かされた、演出が細かい。
花譜ちゃんと崎山蒼士さんとのコラボはスクールオブロックのお話とかも聞いてたので、ちゃんとライブで歌えて良かったなあと。

「チューイン・ディスコ~トウキョウ・シャンディ・ランデヴfeat.ツミキ」

ツミキさんがゲストにいらっしゃるということで、ミラーボール回してチューイン・ディスコやってくれるのとても楽しみにしてたのだけど、トウキョウ・シャンディ・ランデヴもやってくれたのなんと贅沢。そういえばこれもツミキさんだったなと。ギターからのドラム叩きながら歌ってたツミキさん、凄かった。期待を越えてくるコラボ、満点です。

「一世風靡feat.星街すいせい」

すいちゃんの曲は私も好きでたまに聴いているのですが、初めて生のライブで聴いて、やっぱりこの方の歌唱力凄いなあと改めて感じさせられました。歌唱力強い2人がコラボするなんてそれだけで最強。なおかつ組曲2として新曲を引っ提げてきた。さすが、素晴らしき彗星の如く現れたバーチャルアイドル。

「My Life feat. Moe Shop」

virtual being KAFは「わたしの声」のイメージが強かったので、組曲2の新曲を引っ提げてきてビビった。
花譜をリアルの人間のように表現したバーチャルヒューマン、個人的には出始めの頃は苦手だったのだけど、今回はそれほど違和感なく見れた。たぶん、廻花の登場でこれも一つのアバター/表現方法の一つだと割り切れるようになったからなのかもしれない。

「ゲシュタルト」

代々木の初披露からライブの度におなじみになった楽曲ですが、花譜ちゃんのダンスが本当に進化しているなと思うのですよ。代々木公演と同じく、バックダンサーにVALISさんを迎えた楽曲ですが、ダンスめちゃ凄いVALISに負けず劣らず、PVで披露した通りに完璧なダンスをしてくれて、花譜ちゃん凄いなあと見とれていました。というか、VALISさんの新衣装可愛かったな…

「代替嬉々」

この癖のあるグルーヴ感、天下の大森靖子様提供楽曲でした。組曲じゃなくて普通にアルバムに楽曲提供してきたマジか…ありがとうございます。「イマジナリーフレンド」好きなので、楽曲提供という形でまたコラボしてくれて嬉しい。

「廻花」

代々木で初披露された際はかなり自分も戸惑ってしまってあまり記憶がなかったのだけど、あれからちゃんと向き合ってしっかりと噛み砕いて理解した上で今回の公演に挑めたので、ようやく彼女の歌と向き合えた気がする。再演の機会をありがとうございます。
まだ廻花本人自身は慣れていないんだろうなというMCのぎこちなさがあったけど、真面目な彼女の思いを表現するには花譜ではなく廻花というアバターがあるのは強みだよなあと感じる。
「テディベア」を前回とは一手変えて、廻花自身のギター弾き語りで歌ったのは廻花の存在価値を見出す上でも大きい演出だったと思いました。今までも花譜ちゃんは配信でギター弾き語りを披露する機会はたびたびありましたが、それは画面を静止画とすることで演奏する姿を映さないからこそ成り立っていたところがありました。廻花はリアルな人間をリアルタイムに影の形で投影する形式を取っていることから、それはもちろんギター弾き語りも可能であるということで(以前不可解参想で花譜ちゃんがカンザキさんと歌唱した際もカンザキさんをバーチャル空間に呼び出す手法で使われていましたね)。「バーチャルシンガーがリアルライブでギター弾き語りを行う」という実績を解除しただけでも、廻花というアバターの存在価値を拡張したなあと実感していました。新たな可能性は次の未来へどんどん拡張していく。

「東京、ぼくらは大丈夫かな」

「東京の歌を作りたかった!」と言う廻花が引っ提げてきた新曲。こんな初手で「東京の曲」を作れるの、なかなかの大物なのですよ。東京への想いを馳せながら、いつのまにか気持ちが変わっていってしまう焦燥感、上手く彼女の言葉で表現された、彼女らしい楽曲になったなと思います。もうこれで廻花名義は6曲目。ミニアルバムができる勢い、すごいな。

「最後に」

今回の怪歌(再)で組曲のライブ披露もやり切って、12月のニューアルバムに向けた新曲も出し切って、1月の代々木公演と合わせて完成した良いライブだったと思います。この間にも技術は進歩しているし、今回カミフィルのオーケストラ参加もあり、現在の最新技術を肌をもって感じられた良きアップデートライブだったのではないかと思います。どちらも観測できてよかった。Blu-ray買います。
今年の神椿ライブはこれで最後ということで。花譜ちゃんの更なる成長を見届ける形で締められたのは良かったなあと思います。これからも歌いたいだけ思う存分歌ってくれ。「普通の女の子の更なる拡張」をこれからも見届けていきます。

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