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【スタートアップ!占い師】#38 占い鑑定の料金設定、バグっていませんか? 占い鑑定の料金設定について

 (先にテキストだけ投稿します。タイトル画像は制作中。でき次第更新します!)

 自分の仕事をこなしながら、別の占い師との交流をおこなっているさくらさん。同じ新人占い師さんの話を聞くと、びっくりするような料金で占いを行っているようでした。

 「自分の占いに、どのくらいの料金をつけたらいいのか。」
 占い師になりたての頃はぶつかりやすい、この占いの料金設定の問題。占い師になってしばらくたっても、自分の占いが料金と釣り合っているのか、それとも釣り合っていないのかがわからない人も多いはずです。

 今回は「占い鑑定の料金設定について」をお話していきます。
 今回は無料で書いていきます。


料金は自由に決められるからこそ、値段付けは難しい

 占い鑑定の料金は30分500円の人もいれば、30分ウン万円の人もいらっしゃっいます。占いの値段付けは決まりがなく、個人で活動している人は自分の好きなように料金設定が行えます。(占い会社やサロンに委託で勤務する場合は、会社側が決めています)
 値段付けが難しいのは、「新人はいくらから、ベテランはこのくらい……といった基準や正解がないから」という理由もありますが、それよりも、「自分の占いの価値を自分でわかっていない」「自分の技術に見合った金額がどのくらいなのかがわからない」といった理由が大きいでしょう。

値段付けのバグが起きているのは、自分を客観視できないから

 占い道具をうまく使いこなせていないのに高額な料金をとる占い師や何十年も占いをやっているのに500円しかとらない占い師など、実際に、自分の価値や技術に見合っていない料金で占いを行っている方は多いようです。
 (500円しかとらないベテランさんは、本業の片手間にやっていたり、趣味で行っている可能性がありますが)
 このような、値段と占いの内容がチグハグになっている「バグ」は、 「自分はどんな占いをお客さんにやってあげられるのか」「接遇やサービスが価格に見合ったものになっているのか」など、自分の価値や技術、鑑定内容を客観的にみて判断できていないから起きてしまうのでしょう。
 また、「占い師ならこのくらいの値段でやるべき」「売るものが『物』ではないから、その分安くするべき」といった思い込みや「自分が占いでお金をとるなんて申し訳ない」といった強い謙遜から、占いに見合っていない値段付けを行ってしまうようです。

 自分のことを客観視するのは難しいので多少の安い・高いは仕方がないと思いますが、明らかに「この占いにこの値段はおかしいだろう」と自分でも感じるような値段付けは避けたほうがいいでしょう。
 値段付けがおかしいと、お客さんからも「こんなに丁寧なのに、なんで料金が安いの?」「内容が大雑把で数分で終わったのに、こんなに高いの?」と思われてしまいます。
 「すごく優れているのに安いというだけでお客さんに下に見られる」など、鑑定料金からも占い師のイメージはつきやすいのです。自分に見合ったイメージを持ってもらうためにも、値段付けは慎重にならないといけないと思います。

占い鑑定料金の相場はどのくらい?

 いろんな占い師のSNSやサイトをみて回ったところ、占い鑑定料金の相場は30分3000円〜7000円くらいのようです。
 都市部の占い師は鑑定料金が高く、地方の占い師は安い傾向にあります。実績等がある人は高く、実績等がない人は安い傾向にあります。
 相場の金額にかなりの差がありますが、これは占い師の経歴や知名度、実績、都市部・地域の賃金格差によって鑑定料金の相場が異なるからです。

 通例だと新人は安い料金からスタートし、経歴や実績が増えるごとに料金をあげていくのですが(現在は物価高による価格の値上げもありますが)、新人の段階でも知名度や実績がある占い師は鑑定料金が高いようです。占いの技術が優れている、他の占い師とは違うものを扱っている、自分の価値に対する対価が他より高い、とみて高額で設定しているのでしょう。

占い師としての価値がそんなにないのに、占い鑑定料金を高く設定してしまう人もいる

 中には、占い師としての経歴や実績、能力や技術もないのに、占い鑑定料金をわざと高く値段付けをしている人も存在します。
 お客さんに占いの価値の高さや希少性を訴え、「自分はすごい」「この占いにはメリットがある」といったイメージをもたせることを目的としています。占いを過大評価している占い師やAI占い(AIに質問内容を投げ、占いを書かせる)などで占いビジネスを行っている人がやっている手口です。
 占い自体には価値があっても、占いを扱うその人自身にはそこまでの価値や希少性はありません。
 稼ぎたいだけの悲しい人達です。手の内がバレてしまえば、仕事すらもらえなくなります……。

占い鑑定料金に値段を付けるとき

 話を戻しますが。
 
 自分の占いに「鑑定料金」という価値をつけるとき、「本当にこのくらいで問題はないのかな?」と疑問に思うのではないでしょうか。自分が行う鑑定の内容と価格が釣り合っているかどうかが気になってしまうのではないでしょうか。

 先ほども書いたように、自分の価値や鑑定内容などを客観視し、自分の占いや占い師としての価値が把握できていれば、鑑定内容に見合った価格をつけることができます。

 自分の占いや占い師としての価値を把握する際に、下記のことを確認しておくといいでしょう。

・鑑定の導入から終了までスムーズに行えるかどうか
・接遇がちゃんとしているか(お客さんへの態度、気遣いのあるものの聞き方や言葉遣い、空間づくりなど)
・常に安定的なコンディション・安定したパフォーマンスで鑑定ができるか。「ズバズバ系」などキャラクターを演じている人は、イメージを崩さず演じきれるかどうか
・占いを完璧にマスターしなくても(そもそもマスター自体が無理。やればやるほど「占いわからん」と思うようになります)道具の使い方はマスターできているかどうか
・鑑定一件でも話を広げ、まとめ上げることができるのかどうか
・お客さんが希望された終了時間にちゃんと鑑定を終わらせることができるかどうか。中途半端な内容で終わらせたり、不安を抱かせたままお帰ししていないか
・お客さんの要望通りの鑑定を行うことができるのか
・(対面なら)占いの見せ方や伝え方がうまいかどうか
・(電話やメールなら、相手に占っている姿が見えない分)音声や文章で相手にわかりやすく説明し、納得させることができるのかどうか
・アフターフォローが必要な場合は、適切なアフターフォローができるかどうか

 経歴・知名度・実績が少なく鑑定がシンプル、かつ上記のことがうまくできていなければ、相場よりも安めに設定したほうがいいでしょう。鑑定が緻密であれば価格は高めでもいいかもしれませんが、接遇やサービス面が不十分だなと感じるのであれば、あまり値段はあげないほうが無難です。
 上記のことがだいたいできていて、お客さんにしっかりと向き合った鑑定であれば、相場の料金設定でもいけると思います。

 占い館やサロン、同じ都道府県内で活動している占い師やSNS・ネットで活動している占い師の鑑定料金をみながら価格を決めている人も多いと思いますが、経歴・知名度・実績やそれぞれの鑑定の仕方、サービス等は人によって異なります。鑑定料金を決める参考にはならないかもしれません。
 自分と鑑定歴が同じ占い師ですら、調べてみても、内容も料金もまばらなのです。
 もし、他の占い師の鑑定料金を参考にするなら、料金の比較のほかにも、何人かの占い師に依頼して鑑定を受けてみたほうがいいでしょう。どのくらいの鑑定内容でどれくらいの鑑定料金をつけているのかを調査してみましょう。「このレベルでこの料金設定が妥当だな」とわかってきますし、何より、自分がお金をとって鑑定している姿がイメージしやすくなります。

占いを仕事にしたいのに、あまりにも安価な料金設定をすると後々苦しい

 ここでの「安価な料金設定」というのは、30分500円〜2000円くらいの有料鑑定、もしくはモニターや練習でもない「仕事としての鑑定」を無料で行うことをさします。イベントでの鑑定ではなく、通常の鑑定です。

 安価な料金設定は、自分の占いに自信がない占い師や新人占い師によくみられます。
 趣味で行う人はともかく、占いを仕事にしたい人が最初から安価な料金設定で鑑定を行うのはあまりおすすめしません。

 安価な料金設定をすると、安い鑑定を求めてやってくるお客さんが多くなります。
 安価な鑑定に飛びつくお客さんが求めているのは「あなたの占い鑑定」ではなく「安い占い鑑定」です。こういったお客さんは、他に安くて早急に対応してくれる占い師がいたら、そっちに流れていきます。安価な料金設定で仕事をすると、あなたのことを占い師として大切に扱ってくれないお客さんが多くついてしまうのです。
 安い鑑定料金からはじめた人が「自信がついたから」といって30分5000円(相場の価格)に料金を改定したら、それまでお客さんとしてついていた人が離れていきます。「高くなってもあなたの占い鑑定を受けたい」と残ってくれる人もいますが、「高くなったから受けられない」と離れてしまう人のほうが多いのです。
 この現象を恐れて値上げを恐れる占い師も少なくありません。
 (物価高の関係で今は値上げしやすいかもしれませんが、無料や500円から5000円の値上げでは「上げすぎ」とも思われそうです)
 安い料金で活動をはじめてしまったことに後悔してしまうのです。
  
 安価な料金設定をするのは、その人が占いや占い師としての自分の価値を低く見積もりすぎているところにも問題があるかもしれません。
 元々占い師としての価値を低く設定してしまっていると、自分の価値を高めるとき、もしくは高めたいときに(実績をあげたり、経験を通して自信をつけるなど)苦労します。自分が設定した価値の低さにとらわれて自己否定に走ってしまったり、謙遜しすぎてビジネスチャンスに飛びつく勇気がなくなってしまいます。
 占いや占い師としての自分の価値を低く見積もりすぎるのは、本人自身が「自分は価値が低い人間だ」と思っているからかもしれませんし、それだけ自分の占いに自信がもてないからかもしれません。 
 自分の占いや占い師としての価値は、最初は低いも高いもありません。一生懸命占いの勉強し、人を占えるようになりサービスとして提供できるレベルなら「新人」という初心者バッジがつくくらいで、新人でもちゃんと価値のある立派な占い師です。
 自分を安く見積もらないでください。もっと胸をはってもいいのです。

 「お金をとるのに勇気と覚悟がいるから、無料、もしくは安価でやる」と言う人もいますが、それはどこの独立開業の人も同じです。自分の作ったラーメンに値段を付けて売るなんて、作品として製作した絵画に価値をつけて売るなんて、学校で学んだことを活かして治療院を開業しお客さんに有料で施術を提供するなんて……と、各職業に例えて言ってしまえばきりがないのですが、自分の仕事に値段をつけて誰かに提供するなんて、個人事業主なら誰しも通る道、それがたまたま占いだっただけのことです。たいしたことがありません。
 本当に仕事にしたいのなら、このハードルは乗り越えましょう。

 最初から安価な料金設定で鑑定を行うことは、自分に対してもお客さんに対しても失礼になるかもしれません。「このくらいの料金しか出せないお客さん」と無意識のうちにお客さんを下に見ているかもしれません。
 適正な料金設定を行うということは、お客さんをないがしろにしないということでもあります。自分の仕事もお客さんを大事にしたい思いがあるのなら、安価な料金設定はしないほうがいいでしょう。
 (かといって、料金設定を最初から高くしても、料金と内容が釣り合わない占いになりやすいので、それはそれでやめておいたほうがいいでしょう)


 もし、占い鑑定の料金が極端に安いもしくは極端に高くて、鑑定の内容と見合っていないのであれば、お客さんが混乱してしまうので、早めに価格を見直したほうがいいでしょう。

 占いの料金設定は、占い師としてしばらく活動をしていても悩まされます。占い師として活動している人も、自分や自分の占いの価値、サービスの内容などを定期的に見直し、占い師側もお客さん側も納得できる料金を設定しましょう。

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