初めてタバコを吸った時の話
看護師無理だと思った話にもつながるが、あっちのこと思い出すのちょっとしんどいので、煙草に焦点を当てて…
※喫煙を推奨しているわけではありません
初めて吸ったタバコはピアニッシモ。
深夜に一人暮らしのアパートの階段下で吸ったのを覚えている。
身近にタバコを吸ってる人は、その時はいなかった気がする。
二十歳を過ぎていたけれど、煙草の煙は嫌いだったし、服に匂いがつくのも嫌で手を出したことはなかった。深夜、歩いて3分のコンビニに行ってお洒落そうなのを選んだ気がする。番号を伝えるというのは、コンビニでバイトしている友達から聞いたことがあった。
あの日は看護の実習中だった。思い返しても、一番つらい実習だったと思う。これは看護師無理だと思った話で書きたいな…
とにかく、実習中に初めて死を目にした日だった。医学的に死といえるのかあやふやなところであるし、その瞬間に立ち会ったわけではないが私にとって身内の死と同等に印象に残っており、今の私を形作る出来事の一つといえる。
お線香をあげる様な気持ち、無力感で押しつぶされそうな自分のことを物理的に傷つけることで許しを請う気持ち、大人になりたい気持ち…
きっといろんな気持ちを抱えすぎて、吐き出したかったのだろう。
初めて、吸ったタバコの味はお世辞にも美味しいとは言えなかったし、肺まで吸い込むことはできなくて、ただふかしていただけだったろう。それでも、白い煙を吐き出すことで嫌な気持ちが出ていくのを可視化できた気がした。
看護師の喫煙率は高いと私の在学中は言われていた。今はどうだろう?受動喫煙とか肺がんのリスクとか恐ろしさは医療にかかわらない人よりは知識があるはずだが…
気持ちの切り替え、息を吸って吐く、そんなことを意識すると気持ちが落ち着くのだろうか。それともタバコの持つ依存性にひかれているのだろうか。
私は、常習的にタバコを吸うわけではない。それでも、なんとなく自分を許せないときとか人の死を思うとき、ふと手が伸びてしまう。車の中に、置いておくのが悪いのか?
たぶん年に2箱開けるかどうかの頻度。3度目にタバコを買った時からアメスピに落ち着いている。燃焼時間が長く、考え事をしながら煙を見るのに向いている。今でも、深く吸い込めない。格好つけたくて吸い始めたばかりの人のように見えるだろう。だから、人前では全くと言って良いほど吸わない。どこまでも自己満足。それなのに、自分がもし臓器提供をすることがあったら肺は提供できるだろうか?などと考えてしまう。
いつか、悲しそうな自分に逃げなくてもいい日が来たら車からタバコをおろそう。
今日もみんな生きててすごいし偉いな~
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