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子育ての試練と気づき:私たち親子の成長の時間
もうすぐ4歳になるうちの子は、まだ指しゃぶりがやめられません。
園の先生からは「不安なことがあって指しゃぶりをしているのでは?」と言われました。
私は子育てを一生懸命やってきたつもりです。
理想の母親像にはなれなかったかもしれませんが、自分なりに頑張ってきたと思っています。それでも、いつも子どもを迎えに行くと、なかなか帰ろうとせず、私も「帰るよ」と帰りのそぶりを見せてしまいます。いわゆる「脅し」です。これは良くないと分かっているのですが、そうしないと全く帰らないのです。
先日、お迎えの時、子どもが「パパも一緒じゃないと帰らない!」と頑なに主張しました。
最初は共感し「パパも一緒がいいよね。でも、パパは仕事で来られないんだよ、どうする?」と伝えましたが、「パパがいないと帰らない!」と拒否するばかり。
私は「それならママ帰る」と言い返してしまいました。
その後、子どもは泣きながら叩いて抱っこを求めてきました。
私は「叩かれるのは嫌です。落ち着いてお願いしてください。」と拒否しました。すると、ますます泣き声が大きくなり、玄関まで泣いてる我が子と歩いて行こうとしたとき、園長先生が心配して駆けつけてくれました。
先生に叩かれて抱っこを求められたことを伝えると、先生は「怒ってお願いされても、聞きたくないよ。冷静に伝えようね」と言ってくれました。そして「まずはママにごめんねと言わないとね」と声をかけてくれました。
機嫌がすぐに直るはずもなく、先生と一緒に子どもを落ち着かせることにしました。
先生からは「この時期は、子どもが嫌がるほど関わっていった方がいい。自分の気持ちを伝える力は大人のかかわりで養われる。指しゃぶりも子どもが自分で解決しようとしている証拠。ひとりにさせず、気持ちを聞いてあげて」とアドバイスを受けました。
その晩、子どもは「パパがいい!」と言い続け、私のメンタルは崩壊寸前。自業自得とはいえ、自分を責めてしまい、本当に苦しかったです。
先生の「自分の気持ちを伝えることが大切」という言葉もピンと来ず、モヤモヤした気持ちが続きました。自分がダメな母親だと感じ、悲しい気持ちでいっぱいでした。
翌朝、園に向かう途中、再度聞いてみました。「パパとママと3人がいいのはどうして?」と。
子どもは「ママと二人だとケンカしちゃうから」と答えました。
最近、私が体調を崩していることもあり、二人で過ごす時間が多く、私の態度がキツくなっていたのも事実です。反省しました。
園に着いて、園長先生にそのことを伝えると、「お母さんが大人にならないと!」と言われました。
自分でも分かっていますが、なかなかできません。
「もしかしたら、お母さんにこういったら悲しむかもしれないって思って指しゃぶりをしているんじゃない?」とも言われ、
思い返してみると、私自身も小さいころから「しっかりしなさい」と言われ続けていたことに気づきました。だから、大人になった今では自分が我慢しているということに全く気付けず”我慢”が積もり積もって、イライラとなって表れる。急に不機嫌になってしまうのは、”我慢”に気付いていないからだと思いました。そして、自分の気持ちを小さいころからいうことができなかった私は、自分の意見を言うことがとても苦手です。相手が言ってほしいであろう言葉を言ってしまう。そしてそれは気づかない”我慢”となってイライラの種になる。
「子育てを通じて、自分がこうしてほしかった、こうしたかったことに気づいたらそれでいいんだよ。無理に直さなくてもいい。お子さんが気づかせてくれたんだよ」と園長先生は言ってくれました。
子育ては本当に大変で、楽しいと言えることは少ないかもしれません。
でも、心の中の引っ掛かりに気づく貴重な時間でもあるんだと思います。
これからも、少しでも楽しいと思える時間を増やせるようにしていきたいと思います。