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ウクライナから避難してきた高校生とのお話ー日常の尊さ
ウクライナから避難してきているという、18歳の高校生の女の子に出会いました。その子とのお話を通して、普段の日常がいかに尊いものか、改めて考えさせられました。
3度転校した高校時代
その高校生(ここではララちゃん(仮名)と呼ぶことにします)と出会ったのは、ユダヤ人コミュニティをサポートしているボランティア団体。「いつポーランドに来たの?」という話の流れから私も同じことを聞いてみました。するとララちゃんは「戦争が始まってから」と、ウクライナからきた経緯を教えてくれました。
ララちゃんは、戦争が始まるまではウクライナの高校に通っていたとのこと。しかし戦争が始まり、ポーランドに逃げざるをえなくなったそうです。最初はクラクフ(ポーランドの第二の首都)の高校に通いたかったそうですが、住む場所が見つからず断念。クラクフから離れた小さな町の高校に転校したそうです。しかし、小さな町には何もないということで1年後、またクラクフに戻ってきたとのことでした。
現在はお母さんとおばあちゃんと3人で暮らしていて、国外に出られないのでお父さんとは別々に生活しているそうです。
戦争で失うものの大きさ
ララちゃんは一体戦争でどれだけのものを失ったのだろう-。との疑問が、頭の中によぎりました。大好きな家族とのかけがえのない時間。大好きな友達と青春を送るはずだった高校生活。大好きな故郷。代わりに待っていたのは、異なる言語に知らない町、知らない人。ポーランドに来た当初は、とても苦労したと言っていました。
当たり前のように生まれ育った町で、家族みんなで生活し、高校生活を謳歌した私にとって、ララちゃんの境遇を想像するだけで胸が締め付けられる思いがしました。
誰かのために生きるということ
もしかしたらララちゃんは、自分が助けてもらうばかりではなく、自分が誰かを支援をすることで、生きがいを見つけたかったのかもしれません。
困っている人に手を差し伸べること。率先して人助けをすること。悩んでいる人に寄り添うこと。結局、人は一人では生きられないのだから、みんなで支え合いながら生きていくんだよな、と思いました。
なお、避難民としてでなく、留学としてポーランドにくるウクライナ人もよく見かけます。
また、私のウクライナ人の友達は皆、国同士は戦っているけれど、ロシア人も本当は良い人達だ、はやく戦争が終わってほしいと言います。本当にその通りだなと思います。