経験を積むだけじゃ達人にはなれない
プロ意識を持っているか持っていないかで、仕事に対する姿勢は大きく変わってきます。
プロ意識を持っている人は仕事に対する自分にストイックです。細かいことにも妥協せず、向上心を持ち、どこまでも成長し続ける。私の知っているその道のプロはみんなそんな風に仕事に取り組んでいます。
父はその道40年のパン職人でした。大きなパン生地を同じグラムずつに切り分けていく際、父は計らずとも、感覚でだいたい同じグラムにすることができました。「長年の経験で培われたの?」と尋ねると、「それもあるけどね、わからない人は何年経ってもわからないもんだよ。自分でできるようにしようとするから覚えるもんだよ。」
その言葉にはっとしました。
プロ意識というのは、勝手に身につくものではなく、自分の意思で起こすものです。「やらされている」と「やっている」では大きな違いがあります。なんでこんなことやらなきゃいけないんだ…ということも、何年か経った時にぽっと役に立つことがあります。人生にきっと無駄な経験はありません。意味のないことにも自分で意味を見出してみましょう。
父の作ったフランスパンはとにかく美しかったです。「時間と温度を正確にしないとフランスパンは絶対いいのができない」と父。長年の経験と、向上心からくる研究によって美しいパンを作れるようになったのでしょう。その道の達人はかっこいいですね。
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