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何をいつ、どのように勉強したか

こんにちは。
未経験から2024年の登録日本語教員試験と日本語教育能力検定試験に合格した記録をnoteに残しております。
今回は2つの試験に向けていつ何をどのように勉強したかについて記したいと思います。


1.勉強に使った物的リソース

試験合格対策講座

日本語教員試験、日本語教育能力検定試験を2024年に受ける!と決めた瞬間は夫の駐在に帯同しており、タイのバンコクに住んでいました。
バンコクには「LSEアカデミー」さんという日本語教師を目指す方のための日本語教員試験合格対策講座があり、そちらを受講していました。
日本でもある試験合格対策講座みたいなものかな?
授業は対面でしたが欠席者、本帰国者やほかの国に住む方へは授業を録画した動画が配信されるという形です。
2024年の試験に向けては、2023年11月から授業が開講していて2024年9月で全体の授業はいったん終了。10月と11月には直前講座もありました。

2024年3月に本帰国することが決定してから申し込んだのですが…。
ほぼオンライン受講だったので受験仲間もできず、終始孤独な戦いでした。
かといって日本に帰ってから引っ越しの片づけや、小学生と幼稚園の我が子たちの諸手続きをしながら自分の学校探しをしている暇はないだろうと思いタイにいる間にタイで講座を申し込み、早々に勉強開始することにしました。

テキスト、過去問類

  • ヒューマンアカデミー 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 題5版(いわゆる赤本)※ブックカバーを裏返しにしてテープで止めてしまったので、表紙が白くなってますが。。

  • ヒューマンアカデミー 日本語教育能力検定試験 合格問題集 第3版

  • ヒューマンアカデミー 日本語教育能力検定試験 分野別用語集

  • アルク 日本語教員試験 まるわかりガイド

  • スリーエーネットワーク 考えて、解いて、学ぶ 日本語教育の文法

  • 日本語教育能力検定試験の過去問(H27-R5) 9年分

過去問多っ!って今になって自分でも思うのですが…。
最初5年分くらい買って、徐々に買い増し。気づいたらこんなに増えてました。

ちなみにノート類はこんな感じ

  • 演習ノート(問題を解くときに解答を書いて丸付けするノート)数えたら3冊ありました

  • 単語を覚えるためのノート(中身と使い方は別記事で)

  • 過去問ノート(中身と使い方は別記事で)

  • 勉強日記(中身と使い方は別記事で)

  • 単語帳。でも私は結局あんまり使わなかったかな。

2.時間軸とやったこと

2023.12-2024.5 授業と復習を繰り返す

対策講座の授業をひたすら聞き、該当する部分の赤本を読み、対策講座でもらった演習問題を解くという学生のような期間。ただ、学生と違って自分でやりたいことを勉強しているのでこの時期がやっぱり何のしがらみもなくひたすら楽しかったです。特に海外に住んでいると「分かる分かる!」とうなずいてしまうことも多く、すぐ使える知識も多かったです。
このころの勉強時間は1日1,2時間。と言いたいところですが…
本帰国に向けて船便を出したのが(海外引越は9割方船で荷物を出すんです…到着まで1‐2か月かかるんです…)3/11。本帰国した日が3/20。とりあえず家に何もないので子供2人連れて私の実家に転がり込み、新しいアパートに引っ越したのが3/31。冷蔵庫洗濯機など1から買わなければならず…
3月はほぼ勉強してないですね。
それからその到着まで2か月かかる船便様が新居へ到着したのが5月中旬。これの片づけもあり、5月後半もほぼ勉強してないです。ブランクだらけ。ブランクが無ければもうちょっと効率的に勉強できただろうな…
子供たちにとっては人生初の日本での生活。この頃は土日も子供たちとしっかりお出かけしたり遊んだりしていました。
言いたいのは、こんだけ滅茶苦茶なスケジュールでもなんとか合格できるから大丈夫!ということです。笑

2024.6-7前半 問題集に手を付け始めたころ

使ったテキスト類のところに書いた赤い問題集を、解けそうな問題から解いていきました。まだ講座で習っていないところもたくさんあったので、そこは頑張って解こうと思わずにサクッと飛ばしました。この頃から徐々に役立ったのが用語集。赤本だけでは足りなくなってくるんですよね。
用語集のみならずCEFR、JFスタンダードの木などインターネットで調べ始めたのもこの頃から。can-doとは何ぞや?細かすぎない??これ覚えるの??とまだ全然ポイントが抑えられていない状態でした。
そして全体的に解いてて訳わかんないな、という問題も山ほどありました。
対策講座の授業の復習もしつつ、問題集も解きつつ。だんだん忙しくなってきたかなという時期でした。勉強量は平均すると1日2時間くらいかな…

2024.7後半-8 授業聞く以外は1分も勉強せず

7月の後半から子供たちの夏休みが終わるまで、実はオンラインの授業を聞く以外は1分も勉強しない時期が1か月以上ありました…。
というのも3月に日本に引っ越したのに、夫の会社の都合で社宅を映らなくてはならなくなり。子供たちがかわいそうなので何とか学区内での引っ越しになりましたが、4か月住んだ家をまた片づけて新しいアパートに…
引っ越したのが子供の1学期の終業式の日。それからまた段ボールを開けたりちょっとした収納を買いなおしたり組み立てたりしながら子供の日中の面倒をみる日々に突入し、勉強どころではありませんでした
授業を聞くのも旅行先のホテルでとか、田舎に帰省中の飛行機の中とか、絶対集中できてないじゃん!という場所で聞き流していました。あ~ひどい…

2024.9前半 リハビリ期

そろそろ過去問に手をつけださないといけないような時期だと思うのですが。8月に全く勉強していなかったので既習部分を1からやり直しました。この頃対策講座の授業は文法や音声学など最もコアになってくる部分をやっていたので、授業の復習とリハビリを繰り返し。でも今になって思うとまだこの頃はまだ危機感が足りなかったな…

2024.9後半 ようやく過去問を本格的に解き始める

リハビリがとりあえず一通り終わったので、日本語教育能力検定試験の過去問を解いてみました。
音声学の勉強がまだ終わっていなかったので試験Ⅰと試験Ⅲを。
そしたらたまたま運がよかったのか最初に解いた問題でいきなり合格点に行ってしまったんですよね。
なーんだ、大丈夫じゃん、と思ってルンルン秋服を買いに出かけたのもつかの間…(何せ7年も東南アジアに住んでいたので秋冬服を持っていない)
別の年の過去問を解いたらなぜか試験Ⅰの点数が前回よりも悪くなってしまったのです。もちろん日本語教員試験の基礎試験の合格点が8割ということを念頭に置いていたのですが、日本語教育能力検定試験の過去問では到底8割に届かない点数が出てしまいました。
もちろん国家試験と検定試験で問題の内容は違うでしょうし、合格基準も違うので一概には言えないのですが、どうしても今年国家試験に受かりたいという気持ちがありました。
そのためには検定試験の試験Ⅰも8割取れるくらいの気持ちで行こう、とこの頃に決心しました。
試験Ⅲは過去問を解きながら順調に点数が伸びていきました。でも点数の伸びが悪い試験Ⅰ。なんでだろう…と落ち込む日々でした。

2024.10前半 死に物狂い

何で試験Ⅲは順調に解けるようになっているのに、試験Ⅰは伸び悩んでいるのか自分なりに考えてみました。おそらく私の勉強期間の中にブランクが複数回あり、基本的に受験者であれば覚えて当たり前/分かって当たり前の基礎知識が定着していないんだなと分析しました。特に文法…勘で解いちゃってる。
もう検定試験2週間前だったので過去問をひたすら解きつつ、解説を読みつつ、なんで間違えたのか分析しつつ。
過去問解説はネットやyoutoubeで見ました。この受験勉強で10月にしてyoutoubeを初めて見ました。分かるまで分かるまでひたすら研究する。でも悪問には時間は割かない。この頃は1日6-7時間勉強していました。
下の子の幼稚園の保育時間がまさかの5時間だったのですが、幼稚園から帰ってきたあとも放置してひたすら勉強。土日は夫か両親に面倒をみてもらってひたすら勉強。子供が寝たら勉強。本当に辛かったな…
何がって子供たちとほとんど会話できないことが。終わったら早く子供たちの学校や幼稚園の出来事をゆっくり聞いてあげたい。ゆっくり絵本を読んであげたい。そればかり考えていまし……いや、そんなことも考える時間もなく勉強していました。

2024.10.20‐26 大泣き。気持ち切り替える

10月前半かなりの勢いで過去問を解いたので正直頭も手も心も疲労困憊でした。
忘れもしない10月20日。この日も私の両親に子供たちを預けて籠って勉強する予定でした。勉強する前に海外在住時代の思い出の曲をふと聞いてみたところ突然大泣きしてしまい…
ああ。そうだった。私海外在住時にお世話になった人たちに恩返しがしたいから日本語教師を目指したんだった。
それを思い出して、子供をお迎えに行くまでその日はほぼずっと泣いていました。
自分に負けていられない、受からなきゃ。
ここから気持ちを切り替えました。
日本語教育能力検定試験が10/27。それまでの1週間は過去問は解きませんでした。赤本を読んだり、自分でまとめたノートを見返したり。いつもやっていた基礎問題を解きなおしてみたり。この1週間は勉強時間はずいぶん減らして1日2-3時間程度にしたかな。体調とメンタル、それから日常生活で慌ててケガしないようにすること(交通事故とか包丁で指切るとか)だけ気を付けて過ごしました。マークシートだけなら何とかなるけど検定試験は筆記あるから腕や指は特にケガしないように気を付けてました…笑

2024.10.28-11.16 ヘロヘロ…

無事に終わった10/27の検定試験。正直めちゃくちゃ疲れました!
こんな試験2度と受けるもんか!とこの日の勉強日記に書いてあります。笑
ただここから11/17の国家試験までの3週間で気持ちを切り替えて、史上最高の自分の状態を作り上げなくてはなりません。
ただこの頃頭がだいぶおかしくなっていて…
検定試験の試験Ⅱ(音声)の一番最初のピアノの音が流れてきたらエアーピアノを弾き出す、試験ⅡをBGMにしながら勉強する、といった奇行に走り出し、さすがに自分やばいなと思い始めました。そんなわけで
検定試験終了後1週間はともかく疲れた体を休めることを優先に。解いたことのある過去問を解き、試験Ⅱを毎日コツコツ聞くことを忘れず過ごしました。
翌週からアルクのまるわかりガイドを初めて開けました。気持ちを国家試験に切り替えることと、仕上げていくことを目的に解きました。正直初めて聞く単語もいくつかあったのですが今から焦っても仕方ないです。解ける問題で点数を取っていくつもりで、できない問題があってもあまり気にしすぎないようにしました。
それから1年分だけとっておいた検定試験の過去問も解きました。
最後の1週間は検定試験直前の1週間と同様、以前やった問題やノートを見返す程度に。体調優先でお昼寝もたくさんしていました笑

3.なぜ合格できたのかの分析

上記のようなスケジュール感で勉強を進めていったのですが、結局のところ何が合格に直結したのかを自分なりに分析したいと思います。

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