デジタル生存競争、知りたくない現実だが・・・。
ダグラス・ラシュコフ氏の「デジタル生存競争」という本を読んだ。
どんどんデジタル化され、皆がそれに支配され、気がつかないままにプログラムされた通りに人々が動いていってしまっている社会。その結果、格差がどんどん広がり、さらに人々の利益の追求により地球は壊れていっている。下から多くのお金を吸い上げた超富裕層は火星に移住するなど自分達だけが生き残るための計画を立てている。カオスな今の世の中の問題点を指摘している本だ。自分勝手な超富裕層へ対してかなり厳しい指摘をしている。この方の本は初めて読んだのだが、けっこう攻めてるなと思った。考えさせられることは多く、また私自身反省しなくてはいけないと思う点もあった。
この本を読んでいる間に夫がブラジルに出張に行った。ブラジルは貧困層が多く、ストリートチルドレンも多く見かけたといっていた。犯罪をすることで生活している人も多く、治安が悪いのだが、貧困層の元に産まれ、ストリートチルドレンとしてしか生きる道のない子供達が大人になって社会から敬遠される存在になっていくというループを考えると切なく感じた。
さらに、バングラデッシュでの児童労働についてのドキュメンタリーを見た。我が子と同じ年の子供達が学校に通うことも出来ず、生活のために1日10時間以上も働き、さらにその報酬が1ドルにも満たないということを知った。児童労働の事は知っていたが映像で見ることでなんともいえない衝撃があった。
さらなる上を目指し、火星に移住しようと計画している人がいる一方で、壊れてかけていっているといわれている地球にはストリートチルドレンや時給10セント以下で働く子供がいるのかと思うと、頭が混乱する。
このように書くと、私は反省して、行動を改めているのかと思われるかと思うが、結局私はAmazonで買い物しているし、クリスマスのパーティーのために洋服を買おうかななどと考えてしまっている。我家には必要な物は揃っているのに、何故か毎月色々と買っている。充分な生活ができているはずなのに、富裕層の友人の事をうらやましく思ってしまったりもする。インスタグラムやフェイスブックは基本的に見ないが、別に見る必要のないYouTubeを見たりしている。矛盾している。
全てを変えるという事は出来ないから、出来ることから変えていかないとなと思う。こういう答えのない問題を考えているともやもやの中から抜け出せなくなってくる、そういう時は走るとすっきり考えられるので、とりあえずランニングに行ってきます。