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永住許可申請とは~在留外国人&外国人支援者向け~ニュースレター#14

永住権とは

永住権とは外国籍のままで日本に生涯住み続けることができる権利です。
永住許可申請は居住地を管轄する出入国在留管理局に申請し、法務大臣が許可・不許可を決定します。
他の在留資格とは違い、既に日本に滞在している外国人で一定の要件を備えた外国人だけが申請することができます。そのため、外国から日本へ来日する最初の在留資格申請でいきなり永住権申請をすることはできません。

永住権取得のメリット

・母国の国籍を失わずに日本に安定して滞在することができる
・煩わしい在留資格の更新手続きがなくなる
 ※在留カードの有効期限があり、7年に1回カードの更新が必要
・就労活動に制限がなくなる
 一般的な就労ビザでは許可されていない、肉体労働や単純労働、水商売などもできるように
・住宅ローンの審査が通りやすくなる
 マイホームもローンで購入できるように
・失業や離婚をしても永住権はなくならない
・配偶者や子供の永住申請の要件が緩和される


永住の要件  

①素行要件  
②生計要件  
③国益適合要件 

①素行要件

日本の法律を守り、日常生活において社会的に非難されるようなことのない生活を営んでいること
(犯罪歴の有無、各種税金の納税、年金や健康保険料の支払い義務を果たしているかなど)
・各種税金の支払い状況は過去5年分・年金・健康保険料の支払い状況は過去2年分が審査され、この間たった1度、たった1日でも納付が遅れた日があると要件を満たしません。
未納があった場合は早急に支払ったうえで、5年or2年経過するのを待つ必要があります。

②生計要件

一定の収入や資産や技能などがあること
…具体的にはおよそ年収300万円、扶養家族1名につき+70万円

例)夫+妻+子ども2人の4人家族の場合
300万+70万×3=510万円
年収510万円以上あれば許可の可能性あり

③国益適合要件

・原則引き続き10年以上日本に在留しこのうち就労資格または居住資格を持って5年以上在留していること※日本人の配偶者など10年に満たなくてもよいパターンもあります
・罰金刑や懲役刑を受けていないこと
・現在有している在留資格が最長の在留期間であること
・公衆衛生上の観点から有害となる恐れがないこと

永住申請の流れとスケジュール

①住所地を管轄する入国在留管理局で相談
入国管理局の永住相談部門に相談します。待ち時間がかなり長いことから半日から1日かかるつもりで時間に余裕を持っていきましょう。
現在の在留資格や家族関係等、申請を受け付けるにあたって最低限の条件を満たしているかどうか話を聞かれます。
条件を満たしていると判断されたら申請に必要な書類を教えてもらえます。

②必要書類の収集
①で教えてもらった書類を収集します。
日本国内で集める書類、母国で集める書類、それぞれ手配していきます。
基本的に日本国内で集める書類の有効期限は3ヶ月以内となっていますので、しっかりスケジュールを考えテンポよく集めていきましょう。期限の切れた書類は取り直します。

③申請書類を作成する
②で集めた書類を見ながら永住許可申請書などを作成していきます。本国の書類は全て日本語へ翻訳しましょう。自分で翻訳しても構いません。
翻訳した日付、翻訳者の名前・住所・電話番号を記載し翻訳者の押印又は署名を入れます。

④書類の提出

申請書類が出来上がったら管轄の出入国在留管理局に書類を提出に行きます。待ち時間だけで半日かかることもありますので、1日スケジュールを空けておきましょう。

⑤審査期間
後は結果が出るまで待ちます。
勤務先や家族へ調査が入ることもあります。
入国管理局から追加書類の提出依頼や質問等があった場合は、しっかりと対応しましょう。
怖がる必要はありません。正直に答えましょう。
何もしないでいると、不許可になる可能性が高いです。
審査期間はおよそ6ヶ月から10ヵ月となります。

⑥結果の通知
〈許可の場合〉
入国管理局から結果がハガキで送られてきます。
はがきに書かれている持ち物を用意して、在留カードの受け取りにいきます。カードの受け取りにも1日かかります。

〈不許可の場合〉
簡易書留の封書で不許可通知書が送られます。
不許可の理由が簡単に記載されていますので、具体的な理由を聞くためには入国管理局に出向く必要があります。
不許可の理由を聞けるのは一度だけ、説明は日本語です。
どうすれば許可に近づくのか。冷静に不許可理由を聞きましょう。



ビザ申請を専門にする国際行政書士に依頼すれば、書類の収集・作成から入国管理局への提出、審査官との対応、結果の受取りもすべて任せることができます。

・忙しい・時間を大切にしたい・日本語に自信がない
そんなかたは、専門家のサポートを受けることを検討しましょう。

よろしければサポートをお願いします!