見出し画像

請求は忘れずに!年金の脱退一時金・在留外国人&外国人支援者向けニュースレター#101

日本での滞在期間中に国民年金、厚生年金、共済組合等に加入していた期間のある外国人の方が、日本での活動を終えて母国へ帰国した場合、次の①~④全てに該当するとき、脱退一時金を請求することができます。

脱退一時金を請求するための要件
①日本国籍を有していない
②国民年金の保険料納付期間等の月数又は厚生年金保険(共済組合等に加入していた期間を含む)が6月以上ある
③日本に住所を有していない
④年金(障害手当金を含む)を受ける権利を有したことがない

脱退一時金には請求できる期限があり、日本に住所を有しなくなった日から2年以内に請求する必要があります。

就労ビザを取得して日本で働いている外国人の方は多くの方が該当するため、注意事項をよく確認し、請求する場合は忘れずにおこないましょう。

脱退一時金請求時の注意事項

市区町村に転出届を提出した上で、再入国許可・みなし再入国許可を受けて出国する方は請求することができますが、転出届の提出がない場合、再入国許可の有効期限が経過するまでは国民年金の被保険者とされることから脱退一時金は請求できません。

脱退一時金の支給額計算の上限は60月(5年)とされています。技能実習から特定技能1号に移行する方の場合、特定技能1号の在留資格を最大5年全うして帰国した後に脱退一時の請求をした場合、技能実習生の期間分の脱退一時金が支払われないことになります。技能実習から特定技能1号に移行する前に一度帰国し、脱退一時金の申請をするとよいでしょう。

また、再び中長期在留者として日本に入国する予定がある場合は、脱退一時金を請求するデメリットもありますので、詳しくはお近くの年金事務所や日本年金機構のホームページでご確認ください。

脱退一時金の請求に必要な書類

・脱退一時金請求書(国民年金/厚生年金保険)
・パスポートの写し(氏名、生年月日、国籍、署名、在留資格が確認できるページ)
・日本国内に住所を有しなくなったことが確認できる書類(住民票の除票の写し等※)
・「銀行名」「支店名」「支店の所在地」「口座番号」及び「請求者本人の口座名義」であることが確認できる書類(銀行が発行した証明書等)
・基礎年金番号通知書または年金手帳等の基礎年金番号を明らかにすることができる書類

※出国前にお住まいの市区町村で転出届を提出した場合には、添付は不要です。

提出時の注意点

出国前に日本国内から請求書を提出する場合、住民票の転出(予定)日以降に請求書を日本年金機構へ提出してください。郵送の場合も、請求書の到達日が住民票の転出(予定)日以降になるようにします。

帰国する際、空港の郵便ポストに投函するといいですね。くれぐれも住民票の転出予定日より早く帰国しないように気をつけてください。

よろしければサポートをお願いします!