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映画 劇場
僕にはこの映画がハッピーエンドで終わったか、はたまたバットエンドで終わったかはわからない。
むしろ、わからないままでいいだろう。
この映画の最大の見どころは、変わっていく「自分たち」なのかもしれない。
永ちゃんがさきちゃんを変えたのか、さきちゃんが永ちゃんを変えたのかこれもまたわからない。
でも、永ちゃんが終盤になるにつれ、関西弁が増えていったというのが印象が深い。つまり、さきちゃんのおかげで劣等感だらけの自分が少し好きになっていったのかもしれない。
また、年齢に左右される描写や周りとの比較がとても強調されている。
これからの人生、もっと多くの劣等感に駆られるに違いない。
ほんとの自分とは何で、うまくいかない言い訳を勝手に作っているだけなのかもしれない。でも、その言い訳を作ることで明日を生きることができているのかもしれない。
話は変わるが、ラストシーンの劇場はとてつもないインパクトを感じた。
本当に好きな人と、結婚する人は同じなのか。好きな人のために変わっていく自分は本当の自分なのか。その人のために甘やかすのは、本当の優しさなのか。
色々な矛盾を感じさせる映画だった。
彼らが最終的に付き合い続けたのか、別れて別々の人生を歩んだのかは知らない。
でも、どちらにせよ「これで正解だった」と思って生きていくしかないのではないか。
この映画は一回見ただけでは、「ふかみ」がわからないと思う。
見た人の、置かれている状況や生きてきた人生、年齢や夢などで解釈が大きく違う映画だろう。
僕もまた二年後もう一度この劇場を見たいと感じた。それだけ考えさせられるものがある。