コロナウイルスと卒業式
卒業式が中止になった。それを知ったのは、飛行機の中でのことだった。
私はコロナウイルスが広まっていた丁度そのとき、旅行やら研修やらでなんと週に四回も飛行機に乗っていた。
週四で東京にいた。北海道東京間をぐるぐるしていた。
たぶんめっちゃ保菌してる。
微妙に身体がだるいなとも思ったけど漢方と鎮痛剤を適当に飲んだら一日で収まった。強い。
つまらない話はこのあたりにして、本題に入ろうと思う。
卒業式のことだ。
丁度飛行機に乗っていたため、その後の情報を得られないという判断から友人に様々託した。東京行きの飛行機だったのだ。
次の日、友人らからばんばん連絡が入った。私はそれを新宿で受け取った。
すげえできる女ばっかり集まってる。
まず、返金での対応になるということ。
次に、写真を撮るだけ、とかそういった対応はしてもらえないこと。
返金は振り込みか受け取りにくるかのどちらかになり、そのための電話が来るといこと。
ものすごく不謹慎かつ正直に申し上げると、私はちょっとだけ嬉しかった。
何せ行事にいい思い出はほぼない。
卒業式入学式成人式しかり。陰キャなので、というだけではなく。
その上結構楽しげな友人ばかりできたので、中止を受けてこの金でみんなでなんかしようぜとなった。最高かよ。
そんなこんなで、ちょっとだけ嬉しかったのだ。
つまらん答辞、囲まれる知らない人。そんなことはどうでもよかったから。
後色々忙しいのに準備したりとか、お金がかかるのにも色々ちょっとあれだったから。
で、今私は返金してもらったその足でパソコンを開いて書いている。
この気持ちをホットなまま、残しておきたかったから。
学校はがらんどうだった。マジでスタッフしかいなくて、すっからかん。
私は名前を告げて、お金を返してもらった。
事前に用意されていた封筒を受け取り、お金を数える。小銭からいちにさんしいご、お札もいちにいさんしいご、はいその通りに。
はいじゃあこちらに住所とサインを、と言われ領収書に言われるがままサインした。
じゃあこれでおしまいです、と言われ店舗を出される。
終わった……。私の手元に残ったのは、お金が入った封筒だけ。
その瞬間、なんだか空しい気持ちに襲われた。
私の思い出になるはずだったもの、約六万円弱(概算)。
え、マジかよ。すご。
この先一生、袴着ようと思わなきゃ着られないのか。本気か?
えー、すご。
きゃっきゃっする機会も失われ、たぶんこのお金は新居の家具代になるでしょう。
え、本当に? 私の赤い袴、こんな封筒に収まるの?
とたんに語彙がなくなってしまった。色々やることはあるのに。
色々やることがあるのに、こうしてパソコンを開いている。
もちろんさ、英断だと思いますよ。感染症の勉強はしたことがないんでわかんないけど。
パンデミックが起きてからじゃ遅いからね。
でも大学生でこれよ。
中学、高校生はもっと空しい気持ちになるんじゃないかな。って、佐久間はそう思います。
せっかく最後に制服を着れる機会。
みんなと離ればなれになる前に思い出を作れる機会が、永遠に失われる。
ちなみに佐久間は卒業式インフルエンザで欠席して泣きながら寝てたこともある。
機会を失いすぎでは?
本当は楽しいnoteをあげたい気持ちたくさんあるんですけど、こんな世の中じゃなあという気持ち。
でもこうして書き残しておけば、次にこういうことが起きたときにすぐ卒業式を取りやめじゃなくて、もっと未来で技術が進歩してなんかどうにかできるかもしれないじゃないですか、ねえ偉い人(圧)。
佐久間は自分自身かなり冷たいタイプだと思っていたけれど、とはいえ悲しくなりますこれは。封筒が軽くて、すごく血の気が引くみたいに実感しました。
怖い怖い。
人は精神が弱ると、身体も病みやすくなりますからね。
気をつけていきましょう。
今回わかりやすいタイトルにしたけど、本当は「薄い封筒」とかにしたかった。ださいかな。
検索に引っかかるようにね、多くの人に読んでもらえるように。
共感をして、悲しいねって、それで終わろう。
誰のせいでもないことです。
あと制服はいつでも着たらいいと思う。
佐久間も、時々セーラー服着ますよ今も。
中高ブレザーだったけど。
佐久間は機会があれば、袴を着ます。いつでも。
着たいときに、着ます。
卒業式は永久に失われたけど、袴着ていい権利はなくならないからね。
女の子は好きなときにセーラー服と袴を着てください。
そして佐久間のDMに送ってください。
話がずれましたが、ちょっと悲しかったけど大丈夫だよってお話でした。
みんな大丈夫だよ。
大丈夫。体調に気をつけてやっていけば着る機会はあるし、逆にいい思い出になります。
バーチャルで卒業式をやる人もいるみたいなので、積極的に思い出を残していこう。
佐久間は卒業式だった日なにしようかな。
配信でもするか。お祝いしてもらっちゃお。
ではでは、長い文章を読んでくれてありがとう。
手洗いうがい、ほどほどのマスク。デマに踊らされず、いつも通り過ごしましょう。
厳戒態勢の北海道より。
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