Co-Localization 1　序章

共局在を正しく定量する。

　2つの分子の共局在を示すことは、それらの相互作用を示す有力な証拠となります。しかし、共局在を正確に定量するためには、蛍光分子・光学機器・定量方法の特性を正しく把握しておく必要があります。そこで、画像解析になじみのない研究者でも共局在を正しく評価できるように、共局在の解析手順を工程ごとに分けて詳しく解説します。さらに、画像解析ソフトImageJ / Fijiでは共局在を定量するためのPluginが８種類以上も存在します。各Pluginの特徴も紹介し、共局在の正しい定量を、研究者個人がひとりでできるようにアシストします。

　共局在を正確に定量するためには、「画像撮影」・「画像処理」・「定量分析」の3つの工程を、研究者は正しく理解・実行する必要があります。

「画像撮影」
　分子の局在を正確に反映した画像を撮影するために、適切な染色・光学・撮影条件を、研究者は決定する必要があります。

「画像処理」
　共局在を正確に定量するために、蛍光の収差・退色・漏出による画像の乱れを、研究者は適切に処理・補正する必要があります。

「定量分析」
　分子の局在パターンに合った適切な解析をおこなうために、定量法・検定法の種類と特性を、研究者は正確に把握する必要があります。