Getis and Franklin's method-based co-cluster analysis
Single-Molecule Co-Localization Analysis
原理
Cluster間の共局在性、つまりA分子のクラスターとB分子のクラスターとが共局在をしているかを解析する手法について説明する。一般的な共局在の定量法ではないが、クラスター間の共局在性を定量するには有効な手法だ。
この手法は、Getis and Franklin’s local point pattern analysis method (G&F method) という解析法をもとにしている。G&F methodでは、任意の設定距離内にある分子の数をカウントする(下図)。
上の図は設定距離 50 nmの場合を示している。50 nm内に同種(緑)の分子と異種(赤色)の分子の数をカウントする。それぞれ、L(50)、L(50)crossと呼ばれる。これを解析視野全体の面積と分子の数、つまり密度で正規化する。これをすべての点で計算する。上の図は緑色分子の場合だけを表しているが、赤色分子も同様に計算する。式で表したものが下図になる。
緑・赤それぞれのL(r)値のカラーマップを作成すると下図になる。
Histochem Cell Biol (2014) 141:605–612
赤、緑のL(r)値のカラーマップの相関性をピアソン相関係数で表すと、赤クラスターと緑クラスターの相関性を表すことができる。これをunivariate (1変量)G&F analysisと呼ぶ。
L(r)とL(r)crossの両方を使ったbivariate (2変量)G&F analysisもある。これは、L(r)とL(r)crossの散布図で表される(下図)。
Histochem Cell Biol (2014) 141:605–612
これは、緑色の分子の場合を表している。図で右にいくほど(領域B、D)、L(r)値が大きくなる、つまり緑色分子がクラスターを形成していることを示している。図で上にいくほど(領域C、D)、L(r)cross値が大きくなる、つまり緑色分子が赤色分子のクラスターの中にいることを示している。L(r)とL(r)cross値の両方が高い、図の右上(D領域)は緑・赤ともにクラスターを形成し、かつ、それらが共局在していることを示している。L(r)とL(r)crossのカラーマップと散布図を並べると理解しやすい(下図)。
Histochem Cell Biol (2014) 141:605–612
参考文献・サイト